井戸の廃止手続き|届出・埋め戻し・お祓いを分けて考える
使わなくなった井戸の廃止手続きを、安全・自治体への届出・埋め戻しの施工・お祓いなどの慣習に分けて順番に整理します。届出の要否は全国共通ではなく、名称も期限も自治体ごとに違います。業者と自治体に聞く質問もまとめました。
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使わなくなった井戸をどうするかは、安全 → 手続き → 施工 → 慣習の順に確認すると迷いません。この4つは、決める相手も、根拠も、費用の出どころも別々だからです。
先に結論です。
- 井戸の廃止に届出が要るかどうかは、お住まいの市区町村の担当課に聞かないと分かりません。全国共通の答えはありません。
- 井戸の中をのぞき込む、中に入る、自分で埋める。どれも勧めません。
- お祓いや息抜きを、行政手続きや工事の要件として求めている規定は見つかりませんでした。するかどうかは家族で決めることです。
理由を順に書きます。
確認することは、性質の違う4つに分かれます
| 確認すること | 決める相手 | いつまでに |
|---|---|---|
| 安全 | 自分と家族 | いますぐ |
| 手続き(廃止の届出) | 市区町村・都道府県の担当課 | 見積もりを取る前 |
| 施工(どこまで撤去し、どう埋めるか) | 施工業者 | 見積もりのとき |
| 慣習(お祓い・息抜き) | 家族、神社やお寺 | 工事日が決まる前 |
混ぜると順番を見失います。お祓いを済ませても届出は残りますし、届出を出しても埋め方は決まりません。
このうち、いちばん先に手を打つのは安全です。廃止の方針が決まるまでには時間がかかりますが、落ちない状態にする手当ては、それを待たずに進められます。
先に直すのは、ふたです
使っていない井戸で差し迫っているのは、多くの場合ふたの傷みです。割れている、ずれている、木が腐っている、草に埋もれて場所が分からない。そういう状態なら、人や物が落ちない状態にすることを最優先してください。
板を1枚置くだけでは、踏んだときに割れることがあります。子どもや高齢の家族が出入りする庭ならなおさらです。確実な方法が分からなければ、この点だけでも業者に相談してください。
そして、ふたを外して深くのぞき込む、はしごで降りる、落とした物を拾いに入る。これらはしないでください。
廃止の届出は、全国共通の決まりではありません
理由ははっきりしています。地下水の採取を全国一律に規制する法律が存在しないからです。国の整理でも、工業用水法とビル用水法は政令で指定された地域だけを対象とする指定地域制であり、実際の採取規制の主要な手段は地方公共団体の条例だとされています(出典:内閣官房 水循環政策本部事務局「地下水に関わる法律等 | 地下水マネジメント推進プラットフォーム」/確認日 2026-09-23)。
環境省は、地下水採取規制に関する条例・規則等を都道府県別に一覧にしています(ページ上の掲載時点の表記は令和6年度および令和5年3月末現在)(出典:環境省 水・大気環境局「地下水採取規制に関する条例等 | 環境省」/確認日 2026-09-23)。ただし、この一覧に自分の都道府県が載っていることは、井戸の廃止に届出が必要という意味ではありません。条例があるかどうか、どの大きさの井戸が対象か、手続きの名前は何か。すべて自治体ごとに違います。
ですから、「届出が必要です」と全国共通で言うことはできません。はっきりしているのは、どこに、何を聞けばよいかです。
国の法律を、家庭の井戸の根拠にはできません
工業用水法は、政令で定める指定地域内で井戸により地下水を採取し、工業の用に供する場合の許可制度です。許可井戸を廃止したときなどの届出義務も定められていますが、対象になる井戸は揚水機の吐出口の断面積が6平方センチメートルを超えるものに限られます(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「工業用水法(昭和31年法律第146号)条文(e-Gov法令API)」/確認日 2026-09-23)。
ビル用水法(建築物用地下水の採取の規制に関する法律)も、規制地域は政令指定に限られます。対象は建築物用、つまり冷房・暖房・水洗便所・洗車・公衆浴場用の一定規模以上の井戸です。許可揚水設備で建築物用地下水の採取を廃止したときは、遅滞なく都道府県知事へ届け出ることになっています(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「建築物用地下水の採取の規制に関する法律(ビル用水法・昭和37年法律第100号)条文(e-Gov法令API)」/確認日 2026-09-23)。
どちらも「地域」と「用途」の二重の限定があります。家庭で飲用や散水に使ってきた井戸を廃止する根拠には、そのままでは当てはまりません。「井戸の廃止は法律で義務」と書かれた説明を見かけたら、それがどの法律で、自分の土地が指定地域に入るのかを確かめてください。
自分の井戸が対象かどうかは、ポンプの大きさで分かれることがあります
自治体が対象を線引きするときの書き方は、次の自治体のページでは2通りに分かれていました。
- 揚水機の吐出口の断面積で決めるもの。たとえば6平方センチメートルを超えるものが対象です(出典:千葉県君津市「井戸を掘る場合は許可や届出が必要です | 君津市」/確認日 2026-09-23)。成田市のページには、これが口径27.6ミリメートルに相当すると書かれています(出典:千葉県成田市「地下水の採取規制について | 成田市」/確認日 2026-09-23)。
- 揚水機の出力で決めるもの。東京都環境確保条例の説明では、一戸建住宅の家事用のみに使う場合は出力300ワットを超える揚水施設が対象とされています(出典:東京都新宿区「井戸(地下水揚水規制) | 新宿区」/確認日 2026-09-23)。
府中市のページでも、動力を用いる揚水施設が対象で、出力300ワット以下の一戸建住宅の家事専用施設等は除かれるとされています(出典:東京都府中市「地下水の揚水規制 | 東京都府中市」/確認日 2026-09-23)。つまり、一戸建住宅の家事用で出力300ワット以下のポンプや、動力を使わない手押しポンプは、そもそも対象外という地域があります。ただしこの300ワットという線引きは東京都環境確保条例のもので、吐出口の断面積で対象を決める地域もあります。もちろんこれも全国の話ではありません。
問い合わせる前に、ポンプ本体の銘板(品番や出力が書かれた金属板やシール)を写真に撮っておくと、話が早く済みます。ポンプをすでに外してしまっている場合は、その旨をそのまま伝えてください。
自治体ごとに、名称も期限もこれだけ違います
5つの自治体の公式ページを並べます。
| 自治体 | 廃止するときの手続き | 期限の書かれ方 | 根拠として示されている条例 |
|---|---|---|---|
| 千葉県君津市 | 許可井戸を廃止したときの届出 | 廃止してから30日以内 | 千葉県環境保全条例・君津市環境保全条例 |
| 茨城県 | 様式6号「揚水施設廃止等届出書」 | できるだけ速やかに | 茨城県地下水の採取の適正化に関する条例 |
| 東京都府中市 | 井戸廃止報告書 | ページに記載なし | 東京都環境確保条例 |
| 東京都新宿区 | 地下水揚水施設廃止報告書 | ページに記載なし | 東京都環境確保条例 |
| 千葉県成田市 | ページに廃止の記載なし(採取は県条例の許可と市条例の届出の二層構造) | 記載なし | 千葉県環境保全条例・成田市公害防止条例 |
出典は各自治体のページです(出典:千葉県君津市「井戸を掘る場合は許可や届出が必要です | 君津市」/確認日 2026-09-23)(出典:茨城県「地下水採取許可手続き | 茨城県」/確認日 2026-09-23)(出典:東京都府中市「地下水の揚水規制 | 東京都府中市」/確認日 2026-09-23)(出典:東京都新宿区「井戸(地下水揚水規制) | 新宿区」/確認日 2026-09-23)(出典:千葉県成田市「地下水の採取規制について | 成田市」/確認日 2026-09-23)。
この表から読み取れることは2つです。
ひとつは、期限の書き方が自治体ごとに違うことです。「30日以内」は君津市(千葉県条例)のルールであって、全国共通の期限ではありません。期限が書かれていない自治体に30日を当てはめて考えないでください。
もうひとつは、同じ市の中でも根拠が分かれることがあることです。成田市では、規制地域・規制用途に該当すれば千葉県環境保全条例の許可、それ以外の場合や大栄地区なら成田市公害防止条例の届出、という二層構造になっています(出典:千葉県成田市「地下水の採取規制について | 成田市」/確認日 2026-09-23)。ただしこれは新たに汲み上げる場合の説明で、廃止するときの手続きは同じページには書かれていません。自分がどちらに当たるかは、地区と用途で変わります。
規制そのものが重なっている地域もあります。東京都では、工業用水法(昭和31年6月施行)、ビル用水法(昭和38年7月施行)、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(平成13年4月施行)の3つによって地下水の揚水が規制されています(出典:東京都環境局「地下水揚水規制のあらまし | 東京都環境局」/確認日 2026-09-23)。さらに新宿区の説明では、東京都環境確保条例により平成28年7月1日から原則すべての揚水施設が規制対象になったとされています(出典:東京都新宿区「井戸(地下水揚水規制) | 新宿区」/確認日 2026-09-23)。
ページに廃止のことが書いていないときは、書いていないだけかもしれません
自治体のサイトを見ても、廃止の手続きが見つからないことがあります。
たとえば港区のページは、揚水施設の新設・変更について「揚水機を設置する前に届出が必要」と案内していますが、廃止のときの届出名や期限は書かれていません(出典:東京都港区「揚水施設(井戸)に関する届出 | 港区」/確認日 2026-09-23)。東京都環境局の「地下水揚水規制のあらまし」にも、廃止した場合の報告書についての記載は見当たりません(出典:東京都環境局「地下水揚水規制のあらまし | 東京都環境局」/確認日 2026-09-23)。
書いていない=不要、ではありません。 設置のときの案内を、そのまま廃止の根拠に読み替えるのも危険です。ウェブで見つからなければ、電話で聞くのがいちばん確実です。
自治体に聞くときの言い方
「井戸(揚水施設)を廃止して埋め戻す予定です。廃止の届出や報告書は必要でしょうか。必要なら、様式の名前と提出期限、提出先を教えてください」
あわせて手元にあると話が早いもの。
- 井戸のある住所
- 使っていた用途(飲用・散水・防火用など)
- ポンプの出力(ワット)または吐出口の口径。動力式か手押しか
- 設置のときに届出をした記録が残っているか
担当は環境課・環境保全課などの名前が多いですが、自治体によって違います。代表番号に「井戸の廃止の届出について」と伝えれば、担当へ回してもらえます。
井戸は自分で埋められますか
勧めません。理由は2つあります。
ひとつは危険だからです。井戸は深い縦穴です。中の空気がどうなっているか、壁面がどれくらい崩れやすいかは、外から見て分かりません。のぞき込む、降りる、物を拾いに入るといった行為は、途中でやめられない事故につながります。中の状態の確認も、業者に任せてください。
もうひとつは、埋め戻してよいかどうかが現地でしか判断できないからです。家庭用の井戸の埋め戻し方法を示した国の基準は見つかりませんでした。
見つかった唯一の国の資料は、可燃性天然ガスが発生する温泉井戸の埋戻し方法です。そこでは事前調査・土壌ガス調査・セメントプラグの設置・洗い砂利等の充てん・孔口付近の原状回復といった手順が示され、許可を受けた者には、湧出路の埋戻しの状況を表示した図面と写真の添付が求められています(出典:環境省 自然環境局「可燃性天然ガスが発生する温泉井戸埋戻し方法(平成27年3月)」/確認日 2026-09-23)。
これは温泉法の許可または確認を受けた温泉井戸に限った手順で、家庭用井戸の基準ではありません。そのまま当てはめて「この通りにやれば正しい」と考えないでください。ただ、国が手順を示すときですら事前の調査を前提にしていることは、埋め戻しが現場を見ずに決められる作業ではない、という手がかりにはなります。
埋めたあとは、中がどうなっているかを外から確かめられません。何をどれだけ入れたのかは、見積書と作業写真で残してもらってください。「基準どおりにやります」と言われたら、何の基準かを聞き返してください。
お祓いや息抜きは、手続きとは別の話です
お祓いは、井戸を埋める前に神職などに依頼して行う儀礼です。息抜きは、埋めるときに管などで空気の通り道を残すとされる慣習です。どちらも地域や家によって呼び方も作法も違います。
ビル用水法の条文には、お祓い・息抜きなどの宗教儀礼に関する規定は見当たりませんでした(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「建築物用地下水の採取の規制に関する法律(ビル用水法・昭和37年法律第100号)条文(e-Gov法令API)」/確認日 2026-09-23)。ただし、これは法律1本の条文にかぎった話で、すべての法令にわたるものではありません。上の表に挙げた自治体の廃止手続きの案内にも、儀礼を要件として書いているものはありませんでした。
ですから、「やらないと不幸になる」と言われても、それは手続きの話ではありません。やりたいという気持ちも否定しません。決めることは3つだけです。
- するかどうか
- するなら誰が手配するか。神社やお寺に直接依頼するか、業者に相談するか
- 費用と日程をどう扱うか。工事の費用と別にするのか、工事日とどう合わせるのか
お祓いの費用を公表した一次情報は見つかりませんでした。ネットで見かける相場の数字を当てにせず、依頼先に直接、費用の目安と当日の流れを聞いてください。
息抜きも同じです。する場合は埋め戻しの方法に関わるので、業者に先に伝えて、見積書の作業内容に含めてもらってください。
不安を材料にした勧誘には乗らないでください
「このまま埋めると悪いことが起きる」「今すぐやらないと危ない」と不安をあおられ、その場で契約を求められたら、それは慣習の話ではなく販売の話だと考えてください。ふたが危ない場合を除けば、井戸の廃止は数日考えてから決めても間に合う種類のものです。業者の見分け方は業者の選び方にまとめています。
業者に頼む前に確認すること
手続きの答えが出たら、見積もりの取り方に落とします。書類を誰が作るかで見積書の中身が変わるので、聞く順番を決めておくと比べやすくなります。
この確認の結果で、見積書が変わるところ
- 廃止の届出が要るか。要る場合、書類の作成と提出を業者に頼むか自分でやるか
- 井戸枠を抜くのか、途中まで壊して残すのか
- 埋め戻しに何をどれだけ入れるか(材料名と数量)
- ポンプ・配管・上屋・手押しポンプのうち、どこまで撤去するか
- 撤去した井戸枠やコンクリート片、残った土の処分が金額に入っているか
- 跡地をどこまで仕上げるか(土のまま・整地・砂利・コンクリート)
- お祓いや息抜きをする場合の日程と、費用の切り分け
金額そのものは条件で大きく動くので、相場の数字を当てにしないでください。費目の見方は井戸の撤去・埋め戻しの費用に、庭全体の費用の考え方は費用の考え方にまとめています。
業者に確認したいこと
- 自治体への廃止の届出は必要か。必要なら書類は誰が作り、誰が出すか
- 書類の作成費や手数料は、見積書のどこに入っているか
- 井戸枠は抜くのか、途中まで壊して残すのか
- 埋め戻しに使う材料の名前と数量を、見積書に書いてもらえるか
- ポンプ・配管・上屋の撤去と処分は金額に含まれるか
- 埋め戻しの途中と完了時の写真をもらえるか
- 掘ってみて条件が変わった場合、追加費用はどう決まるか
- 跡地をどこまで仕上げるか
- お祓いや息抜きをする場合、日程をどう合わせるか
同じ作業範囲でそろえないと社ごとの金額は比べられません。並べるときは見積書の比較表、費目の読み方は見積書チェックを使ってください。
次に読むページ
- 井戸の撤去・廃止 — 手続き・施工・慣習の全体像
- 井戸の撤去・埋め戻しの費用 — 見積書に並ぶ費目と、金額が動く条件
- 実家の庭を管理できないとき — 遠方の実家に井戸がある場合の考え方
- 業者の選び方 — 井戸を扱う業者をどう選ぶか
よくある質問
使っていない井戸を廃止するとき、届出は必要ですか
井戸のお祓いはしなければいけませんか
井戸のお祓いの費用はいくらですか
井戸を自分で埋めてもよいですか
確認した情報源
制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。
- 内閣官房 水循環政策本部事務局「地下水に関わる法律等 | 地下水マネジメント推進プラットフォーム」
地下水の採取を全国一律に規制する法律は存在せず、工業用水法・ビル用水法は政令で指定された地域のみを対象とする指定地域制で、実際の採取規制の主要な手段は地方公共団体の条例である。
適用範囲:全国(国の制度全体の整理)。個別の届出義務の有無は各自治体の条例によるため、このページからは判断できない。/確認日 2026-09-23
注意:「条例が主要な手段」という整理であって、どの自治体にどんな届出義務があるかはこのページでは分からない。ここを根拠に「井戸の廃止には届出が必要」と全国向けに書いてはいけない。
- 環境省 水・大気環境局「地下水採取規制に関する条例等 | 環境省」
環境省は、地下水採取規制に関する条例・規則等を都道府県別に一覧化しており、規制は都道府県および管下の市区町村が個別に制定する条例によって行われている。
適用範囲:全国。ページ上の掲載時点表記は「令和6年度」および「令和5年3月末現在」。/確認日 2026-09-23
注意:このページ自体は届出義務を課すものではなく、条例の有無・規模要件・手続名はすべて自治体ごとに異なる。一覧に載っていること=その地域で井戸廃止に届出が必要、という意味ではない。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「工業用水法(昭和31年法律第146号)条文(e-Gov法令API)」
第3条第1項により政令で定める指定地域内で井戸により地下水を採取し工業の用に供する場合に許可が必要で、第11条により「許可井戸を廃止したとき」等に届出義務があり、対象井戸は第2条第1項で揚水機の吐出口の断面積が6平方センチメートルを超えるものと定義されている。
適用範囲:全国法だが適用は政令指定地域内かつ工業用途の井戸に限定。指定地域外・非工業用途(家庭用など)には適用されない。/確認日 2026-09-23
注意:工業用の井戸に限った法律であり、一般家庭の井戸の廃止根拠として引用してはいけない。指定地域は政令で定まるため、地域名を確認せずに「該当する」と書けない。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「建築物用地下水の採取の規制に関する法律(ビル用水法・昭和37年法律第100号)条文(e-Gov法令API)」
第3条第1項により規制地域は政令指定に限られ、第9条第1項により許可揚水設備で建築物用地下水の採取を廃止したときは遅滞なく都道府県知事へ届け出る義務があるが、条文中にお祓い・息抜き等の宗教儀礼に関する規定は確認できない。
適用範囲:全国法だが適用は政令指定地域内かつ建築物用(冷房・暖房・水洗便所・洗車・公衆浴場用)の一定規模以上の井戸に限定。/確認日 2026-09-23
注意:用途と地域の二重限定がある法律。条文に宗教儀礼の規定が無いことは「この法律に規定が無い」ことを示すだけで、全法令を網羅検索した結果ではない。
- 千葉県君津市「井戸を掘る場合は許可や届出が必要です | 君津市」
千葉県環境保全条例および君津市環境保全条例に基づき吐出口の断面積が6平方センチメートルを超える揚水機は許可または届出の対象で、許可井戸を廃止したときは廃止してから30日以内に届出が必要である。
適用範囲:千葉県君津市。吐出口断面積6平方センチメートル超の揚水機を用いる井戸が対象。/確認日 2026-09-23
注意:「30日以内」は君津市(千葉県条例)のルールであって全国共通の期限ではない。他自治体は「速やかに」「期限記載なし」など様式も期限も異なる。埋め戻し方法の記載はこのページには無い。
- 茨城県「地下水採取許可手続き | 茨城県」
茨城県地下水の採取の適正化に関する条例および同施行規則に基づき、井戸(揚水施設)を廃止したときは様式6号「揚水施設廃止等届出書」をできるだけ速やかに提出する必要がある。
適用範囲:茨城県。許可を受けた揚水施設(揚水機の吐出口断面積が基準断面積以上のもの)が対象。/確認日 2026-09-23
注意:提出期限は「できるだけ速やかに」で日数指定ではない。許可対象の規模要件(基準断面積の具体的数値)はこのページからは確認できなかったため、数値を引用しないこと。
- 東京都府中市「地下水の揚水規制 | 東京都府中市」
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(東京都環境確保条例)に基づき、揚水施設を廃止した場合は「井戸廃止報告書」の提出が必要である。
適用範囲:東京都府中市。動力を用いる揚水施設(揚水機の出力300ワット以下の一戸建住宅の家事専用施設等を除く)が対象。/確認日 2026-09-23
注意:廃止報告書の提出期限はページに記載が無く、「◯日以内」と補って書けない。規模要件は東京都環境確保条例のもので他県には当てはまらない。
- 東京都新宿区「井戸(地下水揚水規制) | 新宿区」
東京都環境確保条例に基づき、平成28年7月1日から原則すべての揚水施設が規制対象となり(一戸建住宅の家事用は出力300ワット超のみ)、廃止時は「地下水揚水施設廃止報告書」を提出する。
適用範囲:東京都新宿区。一戸建住宅の家事用のみに使用する場合は出力300ワット超の揚水施設が対象。/確認日 2026-09-23
注意:「原則すべての揚水施設が対象」は東京都環境確保条例(新宿区)の話で、他自治体は吐出口6平方センチメートル超など閾値がある。全国に一般化できない。提出期限の記載は無い。
- 東京都港区「揚水施設(井戸)に関する届出 | 港区」
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(第76条および第134条関係)に基づき、揚水施設の新設・変更には揚水機を設置する前に届出が必要である。
適用範囲:東京都港区。一戸建の家事用途は出力300ワット超、それ以外は動力を用いるすべての揚水施設が対象。/確認日 2026-09-23
注意:このページには廃止時の届出名称・期限の記載が無い。設置届の情報を廃止手続きの根拠として使ってはいけない。
- 千葉県成田市「地下水の採取規制について | 成田市」
同一市内でも、千葉県環境保全条例の許可(規制地域・規制用途に該当する場合)と成田市公害防止条例の届出(それ以外の場合や大栄地区)が使い分けられる二層構造になっている。
適用範囲:千葉県成田市。吐出口の断面積が6平方センチメートル(口径27.6ミリメートル)を超える揚水機で新たに汲み上げる場合。規制地域は大栄地区を除く市内全域。/確認日 2026-09-23
注意:廃止時の届出書名・期限の記載はこのページには無い(記載があるのは承継届のみ)。県条例と市条例のどちらに当たるかは地区と用途で変わるため、一律の説明はできない。
- 東京都環境局「地下水揚水規制のあらまし | 東京都環境局」
東京都では工業用水法(昭和31年6月施行)、ビル用水法(昭和38年7月施行)、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(平成13年4月施行)の3つにより地下水の揚水が規制されている。
適用範囲:東京都。法2本+都条例の重層規制という都域の整理。/確認日 2026-09-23
注意:このページには揚水施設を廃止した場合の届出(廃止報告書)に関する記載を確認できなかった。廃止手続きは区市町村のページ(新宿区・府中市等)で確認する必要がある。
- 環境省 自然環境局「可燃性天然ガスが発生する温泉井戸埋戻し方法(平成27年3月)」
温泉法第14条の8第1項により温泉の採取事業を廃止したときは遅滞なく都道府県知事へ届け出る必要があり、許可を受けた者は施行規則第6条の11第2項により「温泉の湧出路の埋戻しの状況を表示した図面及び状況を現した写真」の添付を求められ、事前調査・土壌ガス調査・セメントプラグ設置・洗い砂利等の充てん・孔口付近の原状回復といった埋戻し手順が示されている。
適用範囲:全国だが対象は温泉法の許可または確認を受けた「可燃性天然ガスが発生する温泉井戸」に限定。一般の家庭用井戸・工業用井戸は対象外。/確認日 2026-09-23
注意:国が井戸の埋め戻し方法を示した唯一確認できた一次資料だが、温泉井戸専用であり、この手順を家庭用井戸の埋め戻し基準として紹介すると誤り。本文はPDFがテキスト抽出を要する形式のため、ローカルで抽出して内容を確認した。
