庭の蜂の巣|駆除を誰に頼むかは自治体で決まる
庭の蜂の巣を自治体が無料で駆除する市と、市は一切駆除しない市が併存しています。同じ都府県内でも対応は割れます。17の市区の公表ページを読み比べて、自分の市区町村で何を確認すればよいかを整理しました。
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蜂の巣は「どこに電話すればいいか」で最初につまずきます。調べてみると、全国共通の答えがありませんでした。 17の市区(政令市の区を含む)の公表ページを読み比べた結果を並べます。
このページに載せていないこと(相場・自分での駆除・刺されたときのこと)
- 駆除費用の相場は載せていません。 民間業者の駆除費用の相場は、読み比べた17市区のどのページにも書かれていませんでした。自治体が条件つきで公表している制度上の額は、後半の表にまとめています
- 自分で駆除する方法は載せていません。 殺虫剤の種類・散布の時間帯・服装・手順を案内している自治体ページは複数ありますが、京田辺市のように、ハチの種類や巣や大きさによっては自分での駆除は危険だとして、専門業者に依頼するよう書いている自治体もあります
- 刺されたときの医学的な対処も載せていません(対処は医療機関で確認してください)
このページは「誰に連絡すればよいかを、自分の市区町村でどう調べるか」だけを扱います。
同じことを、市区によってここまで違う形で書いている
まず、対応が正反対に分かれるという事実から見てください。
市が費用を持つ側
- 松戸市(千葉県): 「すぐやる課の危険回避業務の一環として」活動期のスズメバチ・アシナガバチの巣を駆除。費用は無料。市の職員が来ます
- 世田谷区(東京都): 「区が委託している事業者が無料でハチの巣を除去します」
- 船橋市(千葉県): 「市が委託している事業者が無料でハチの巣を駆除します」
- 府中市(東京都): 「市民が所有し、現に所有者が居住している住居(集合住宅の共有部分を除く)にあるスズメバチの巣に限り」無償で駆除
- 京都市: 市が費用の一部を負担し指定業者が駆除。依頼者は駆除の立会い時に自己負担額1万円を指定業者に支払う(京都市が公式に示している制度上の固定額で、駆除費用の相場ではありません)
市はやらない側
- 箕面市(大阪府): 「市ではハチ及びハチの巣の駆除は行っていません」
- 東村山市(東京都): 「市では、一般住宅や民間施設など私有地内にできたハチの巣の駆除は行っていません」
- 日野市(東京都): 「市では私有地にできたハチの巣の撤去と駆除は行えません」
- 京田辺市(京都府): 「市では、ご自宅の建物や庭先にできたハチの巣の駆除は行っていません」
- 八王子市(東京都): 「市では、私有地内の巣の駆除は行っておりません」
「市の職員が来る」のは例外的
今回確認した17市区のうち、市の職員が自ら駆除すると読める記述があったのは松戸市(すぐやる課)だけでした。府中市を除く「市が費用を持つ側」は、いずれも市が委託・指定した事業者が実施する形です。
なお府中市のページには「委託」「指定業者」の語がなく、「市では…無償で駆除しています」とだけ書かれており、誰が実施するかは書かれていません。
同じ都道府県内でも割れる
「関東は」「関西は」とまとめられません。
| 府県 | 市 | 対応 |
|---|---|---|
| 京都府 | 京都市 | 市の指定業者が駆除。自己負担額1万円 |
| 京都府 | 京田辺市 | 市は駆除しない。防護服の貸出とスプレーの配付(原則1本) |
| 静岡県 | 静岡市 | 全戸対象の事業は令和8年3月31日に終了。現在は世帯条件付きの補助 |
| 静岡県 | 浜松市 | 「平成24年度をもって、市によるスズメバチの巣除去一部負担制度はなくなりました」 |
| 静岡県 | 焼津市 | 「ミツバチの保護および養蜂業振興を目的として」農政課が委託業者に駆除させる |
東京都内だけでも、今回確認した6市区が4通りに分かれていました——府中市は条件付き無償駆除、八王子市は用具の無料貸出と協定事業者の案内、東村山市・日野市は私有地は対応しない、世田谷区は区の委託事業者が無料で除去。
制度は変わる。廃止の理由は書かれていない
静岡市は令和8年3月31日に全戸対象事業を終了し、浜松市は平成24年度に一部負担制度を廃止しています。同じ県内で、廃止の時期が14年離れています。
どちらのページにも廃止の理由は書かれていません。 数年前に調べた記憶や、他の市の例をそのまま当てはめることはできません。
市が費用を持つ理由が、住民の安全とは限らない
焼津市は、スズメバチの巣の駆除を専門業者に委託していますが、目的は「ミツバチの保護および養蜂業振興を目的として」と書かれています。所管は農政課で、住民は市ではなく委託業者へ直接連絡します。
「市が駆除している」から住民向けの制度だとは限りません。 対象や条件も、その目的に沿って決まっています。
「無料」の条件は、細かく分かれている
無料になるのは、条件を満たした場合だけです。条件の種類そのものが自治体で違います。
蜂の種類
- 世田谷区: 「キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、アシナガバチ ※その他のハチの巣は対象外です。」(オオスズメバチは列挙に入っていません。 入っていない理由は、世田谷区のページには書かれていません)
- 市川市: 「スズメバチ以外のハチの巣は、原則として市による駆除は行っておりません」
- 静岡市: 「静岡市ではアシナガバチの巣の駆除は行っておりません」
- 水戸市: 「スズメバチ以外のハチは補助の対象になりません」
巣の高さ
| 自治体 | 基準 |
|---|---|
| 世田谷区 | 「地面または床面から3メートル以内であること。」 |
| 船橋市 | 「巣の高さ 地面から7m以内(2階建ての軒下や庇(ひさし)は7mを超える場合があります)」 |
3メートルと7メートルで倍以上違います。 船橋市が付けている注意のとおり、「7m以内=2階まで」とも言えません。
巣が見えているかどうか
世田谷区は、天井裏・壁・戸袋・室外機・換気扇の中、木の洞、地中などの巣を対象外としています。船橋市も同様で、「構造物に穴をあけたり、壊して巣を駆除することは対応ができません」としています。
ただし船橋市には続きがある
ただし、委託契約事業者による殺虫剤処理が可能な場合がありますので、個別にご相談ください。
「見えない巣は市では一切打つ手がない」とは書かれていません。 個別相談の余地が残されています。
住居か、事業所か、賃貸か
ここは自治体で逆になります。
- 府中市・静岡市・松戸市・焼津市: 事業所は対象外(ただし静岡市は「住居と兼用している事業所の場合は、住居部分にできた巣のみが対象です。」という例外あり)
- 船橋市: 「市内にある法人等の建屋や敷地内」も無料対象に含む
賃貸住宅については、静岡市が「賃貸住宅は対象外です。管理会社や所有者にお問合せください」、府中市が賃貸のアパート・マンション等は所有者または管理組合の負担、としています。
世帯の条件
- 静岡市: 市民税非課税世帯または生活保護受給世帯を対象とする補助(上限11,000円)
- 八王子市: 生活保護受給世帯、身体障害者手帳1級または2級のみの世帯、愛の手帳1度または2度のみの世帯、精神障害者保健福祉手帳1級の世帯などが公費駆除の対象となる場合がある
巣が生きているか
八王子市は「ただし、市費での駆除は営巣中のハチの巣が対象です。」としています。焼津市は自己負担になる例に「現在使われていない巣である場合」を挙げ、松戸市も古巣を対象外としています。
立ち合いができるか
松戸市は所有者または居住者等の関係者の立ち合いが必要とし、世田谷区と船橋市も依頼者の立ち合いを要件に挙げ、市川市は市の職員が来て立会いのうえ確認すると書いています。遠方の実家の場合、ここが実際の障害になります。
連絡する順番で結果が変わることがある
八王子市のページには、次の注意が書かれています。
(出典:東京都八王子市 環境部環境保全課「ハチの巣の駆除について」/確認日 2026-09-29)※公費駆除(市費での駆除)の対象の可能性がある場合は、環境保全課までご連絡ください。なお、ご自身で協定事業者にご連絡いただいても公費駆除の対象になりませんので、ご注意ください。
府中市も、本人が直接専門業者に依頼した場合は自己負担になると書いています。
先に市区町村へ
急いで業者を探す前に、市区町村の窓口に連絡する——順番を逆にすると、使えたはずの制度が使えなくなることがあります。八王子市と府中市が、そう書いています。
八王子市のページは「市では、私有地内の巣の駆除は行っておりません」と「市費で駆除できる場合があります」を同じページに併記しています。前半だけを読んで諦めると、後半の制度を使い逃します。
巣の場所によって、窓口が変わる
自分の敷地内でなければ、住民向けの窓口ではありません。船橋市は「ハチの巣の場所と連絡先一覧」という表を公開しています。
| 巣の場所(船橋市の例) | 連絡先 |
|---|---|
| 市管理の公園・緑地 | 公園緑地課 |
| 公道・街路樹 | 道路維持課 |
| 市立学校 | 教育委員会施設課 |
| 市立保育園 | 保育運営課 |
| 市営住宅 | 市営住宅管理センター |
| 調整池・河川用地 | 下水道河川管理課 |
| 空家 | 当該施設の所有者(又は管理者) |
| 自身が所有・管理する土地 | 衛生指導課 |
東村山市も「市公共施設でハチの巣を見つけた場合は、各施設の管理部署にご連絡ください」、静岡市も「公園、道路、学校等の公共施設は対象外です。当該施設の管理者にお問合せください」としています。
実家が空き家の場合
船橋市の表は、空家の行を「当該施設の所有者(又は管理者)」としています。空き家の庭の巣は、所有者である自分(または相続人)が動く前提になっているということです。
遠方の実家で立ち合いが要件になっている場合、誰が立ち会うかを先に決める必要があります。
巣を探してもらうことはできない
市川市は「市では、巣の捜索は行っていません」、松戸市は「巣の場所を探したり調査することは行っていません」、焼津市は「巣を探すことは行っておりません」と、いずれも同じ趣旨を書いています。
「蜂が飛んでいるが巣が見つからない」段階では、市区町村には頼めません。
ミツバチは扱いが違う
殺虫剤を使わないよう求めている自治体がある
松戸市は、ミツバチについて「殺虫剤などは使用せずに」まず相談するよう求め、理由をこう書いています。
ミツバチは殺虫剤に耐性があり、殺虫剤をかけると多数の蜂が飛散して収拾がつかなくなります
府中市はミツバチについて「もし、ミツバチが雨戸の戸袋等の中に巣を作った場合はご相談ください」とし、船橋市はアシナガバチやミツバチなど「スズメバチ以外のハチの巣」を無料対象外としています。
塊になっているのは、巣ではない
箕面市は、ミツバチの分蜂について「巣を作っているわけではありません」として「出来るだけ、そっとしておいてください」と書いています。松戸市は「数日中に移動する場合が多いので、数日間は様子を見てください」としています。
横浜市港北区は、同じ現象を「分封」という表記で書いています。
(出典:横浜市港北区 福祉保健センター「ハチについて」/確認日 2026-09-29)分封はミツバチの巣でなくミツバチの塊です
資料によって「分蜂」(箕面市・静岡市・東村山市)と「分封」(港北区)と書き分けられています。 検索するときは両方の語で調べたほうが確実です。
「市はやらないが用具は貸す」という中間の型
- 八王子市: 駆除用具一式(防護服、殺虫剤、噴霧用伸縮竿のセット)を窓口で無料貸出(原則1泊2日・殺虫剤のみの貸出は不可)
- 京田辺市: 防護服の貸出とハチ駆除用スプレーの配付(原則1本)
- 横浜市港北区: 竿状の噴射器具の貸出
- 水戸市: 消防局が北消防署・南消防署でハチ駆除用防護服を無料貸出(数に限りあり・事前問合せ)
貸出があることは、安全にできることを意味しない
京田辺市は、貸出制度を案内している同じページにこう書いています。
ハチの種類や巣や大きさによっては自分での駆除は危険ですので、専門業者に依頼してください
貸出制度があることは、「自分でやれる」という根拠になりません。
消防が関わる形
水戸市では、消防局がスズメバチ駆除費補助制度を所管しています。補助額は「スズメバチの駆除に要した費用の2分の1の額(上限10,000円まで)」で、駆除業者により駆除された場合が対象、申請は同一年度1回限りです。
ただし、同じページの「その他」欄にはこう書かれています。
(出典:水戸市消防局「スズメバチ駆除費補助制度について」/確認日 2026-09-29)市役所や消防署では、ハチの駆除は行っておりません。
消防が関わる形はありますが、それは補助金の所管です。 読み比べた17市区の公表ページでは、消防が出動して駆除するという記述は確認できませんでした(2026-09-29に確認)。
自治体が公表している金額の性質は、全部違う
条件付きで公表されている数字は3つ確認できました(2026-09-29に確認)。どれも、並べて「このくらいで済む」と読める数字ではありません。
| 自治体 | 数字 | 性質 |
|---|---|---|
| 京都市 | 1万円 | 制度上の固定自己負担額(駆除の立会い時に指定業者へ支払う) |
| 静岡市 | 上限11,000円 | 市民税非課税世帯または生活保護受給世帯への補助上限 |
| 水戸市 | 上限10,000円 | 駆除費用の2分の1の補助上限(同一年度1回限り・スズメバチのみ) |
どれも駆除費用の相場ではありません。 対象者の条件も、数字の意味も別です。八王子市は協定事業者の料金表を公表していますが、これも「令和9年(2027年)4月30日までの協定料金」「巣1個あたり、税込み料金」という条件と、2027年5月1日以降は変更の可能性があるという注記が付いたその市の協定料金です。料金表そのものは、八王子市のページで条件とあわせて確認してください。
業者に頼む場合
市区町村が駆除しない場合でも、相談先は案内されることが多いです。東村山市・横浜市港北区・高槻市・京田辺市はいずれも都道府県のペストコントロール協会を案内しています。
ただし、業者の紹介方針も割れます。
- 高槻市: 「専門の駆除業者について、市では特定の業者の紹介は行っておりません」
- 東村山市: 「市では公平性を担保するため、特定の駆除業者のご紹介は行っておりません」
- 八王子市: 協定事業者を名前入りで公表
- 焼津市: 委託業者に直接連絡するよう案内
自治体自身が高額請求に注意喚起している
東村山市は「ハチ・アライグマ・ハクビシン等の駆除での高額請求にご注意ください」というページを別に出しており、協会について「無料の相談の上、複数社からの参考見積をご提示します」と書いたうえで、「協会への相談は無料ですが、駆除料金は「有償(自己負担)」となります」と区別して書いています。
国民生活センターも、2024年4月24日に注意喚起を出しています。
相談はここ数年増加傾向が続き、2023年度は2022年度同期と比べて約1.5倍に増加しています。相談事例では、インターネットで検索して出てきた格安料金を提示する業者に来てもらったところ、ネットの表示とかけ離れた高額料金を提示される事例が多くみられます。
アドバイスとして挙げられているのは「複数見積もりを取って比較・検討する時間を与えない事業者とは契約しない。」です。相談先は消費者ホットライン「188(いやや!)」番。
(出典:独立行政法人国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」/確認日 2026-09-29)これは害虫・害獣駆除全般の統計と事例で、ハチだけの件数は示されていません。また、適正な事業者の見分け方や相場も示されていません。手元の金額が妥当かどうかは、この資料からは分かりません。
見積書の比べ方は、別ページにまとめています。
自分の市区町村で確認する項目
自治体のサイトで「ハチ」「蜂の巣」で検索して、次を順に確認してください。
業者に確認したいこと
- 市区町村がハチの巣の駆除を行っているか。行っていない場合、案内先はどこか
- (行っている場合)実施するのは市の職員か、委託・指定事業者か
- 費用はどうなるか(無料/自己負担額が固定/費用の一部を補助/全額自己負担)
- 対象になる蜂の種類。スズメバチだけか、アシナガバチも含むか
- 巣の高さの上限が何メートルか
- 露出していない巣(戸袋・天井裏・地中)は対象か。相談の余地があると書かれているか
- 住居のみか、事業所や賃貸も対象か。空き家はどう扱われるか
- 立ち合いが要件かどうか(遠方の実家では重要)
- 世帯の条件による公費駆除・補助があるか
- 自分で業者に連絡すると対象外になると書かれていないか
- (公共の場所の巣なら)その施設の管理部署はどこか
- 用具(防護服・噴霧器)の貸出があるか
このページの調査の限界
- 読み比べた17市区は検索で見つかったもので、無作為抽出ではありません。この内訳は、全国でどの型が多いかの割合としては読めません。
- 「市に頼めば無料」「自治体はやってくれない」のどちらも、全国に当てはまる話ではありません
- 制度は実際に終了・廃止されています(静岡市 令和8年3月31日、浜松市 平成24年度)。ここに並べたのは2026-09-29時点の記載です。あなたが読む時点では古くなっている可能性があります。必ず自分の市区町村のページで確認してください
なお、担当課の名前も揃っていません。市川市は環境でも保健でもなく「市民部 総合市民相談課 まちの相談直行便グループ」、焼津市は「経済部農政課」、水戸市は「消防局」です。課の名前で当たりをつけるより、サイト内検索のほうが早いです。
実家の庭の管理全体の考え方は、別ページにまとめています。
よくある質問
蜂の巣は市役所が無料で駆除してくれますか
消防署に電話すれば駆除してもらえますか
同じ都道府県なら対応は同じですか
「無料で駆除」の条件にはどんなものがありますか
空になった巣は撤去しなくてよいのですか
確認した情報源
制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。
- 千葉県松戸市 すぐやる課「ハチの巣への対応」
「すぐやる課の危険回避業務の一環として」活動期のスズメバチ・アシナガバチの巣を駆除し、費用は無料と明記している。所有者または居住者等の関係者の立ち合いが必要。「巣の場所を探したり調査することは行っていません」。古巣は対象外。ミツバチは駆除の対象外としつつ保護等の相談は受け、「殺虫剤などは使用せずに」まず相談するよう求め、「ミツバチは殺虫剤に耐性があり、殺虫剤をかけると多数の蜂が飛散して収拾がつかなくなります」と書いている。ミツバチの分蜂については「数日中に移動する場合が多いので、数日間は様子を見てください」。更新日2026-07-22。
適用範囲:千葉県松戸市。市の職員(すぐやる課)が直接駆除する型。/確認日 2026-09-29
注意:市の職員が自ら駆除すると読める記述があったのは、今回確認した17市区のうち松戸市だけ。「市に頼めば職員が来る」と一般化できない。事業所は対象外。
- 東京都世田谷区 世田谷保健所 生活保健課「ハチの巣の除去について」
「区内にお住いの方の住居およびその敷地内(マンション・アパート等集合住宅の共用で使用する場所は除く。)で、以下の除去要件全てに該当する場合は、区が委託している事業者が無料でハチの巣を除去します。」要件は①ハチの種類が「キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、アシナガバチ ※その他のハチの巣は対象外です。」②「現在お住まいになっている家屋の壁や塀、自宅敷地内の樹木に露出して作られた巣であること。」③「地面または床面から3メートル以内であること。」④依頼者の立ち合いが可能なこと。天井裏・壁・戸袋・室外機・換気扇の中、木の洞、地中などの露出していない巣、落ちた巣、空巣は対象外。公園などの公共施設は各管理者に相談する。最終更新日2023-07-10。
適用範囲:東京都世田谷区。区の委託事業者が無料で除去する型。/確認日 2026-09-29
注意:対象種は3種の列挙で、オオスズメバチは入っていない。入っていない理由はページに書かれていないので推測できない。 高さの線引きは世田谷区3メートル以内、船橋市7m以内で、同じ「委託業者で無料」型でも基準が違う。
- 千葉県船橋市 保健所衛生指導課 環境指導係「ハチの巣の駆除はどうすればよいですか?」
「市内にお住いの住居およびその敷地内、または市内にある法人等の建屋や敷地内で、以下の要件に全て該当する場合は、市が委託している事業者が無料でハチの巣を駆除します。以下の要件に該当しない場合は、有料になります。」要件は種類がスズメバチ、巣が露出していて目で見えること、「巣の高さ 地面から7m以内(2階建ての軒下や庇(ひさし)は7mを超える場合があります)」、スズメバチが現に生息していること、原則依頼者の立ち合い。露出していない巣について「構造物に穴をあけたり、壊して巣を駆除することは対応ができません」としつつ「ただし、委託契約事業者による殺虫剤処理が可能な場合がありますので、個別にご相談ください。」と続く。「ハチの巣の場所と連絡先一覧」表があり、市管理の公園・緑地=公園緑地課、公道・街路樹=道路維持課、市立学校=教育委員会施設課、市立保育園=保育運営課、市営住宅=市営住宅管理センター、調整池・河川用地=下水道河川管理課、空家=当該施設の所有者(又は管理者)、自身が所有・管理する土地=衛生指導課。空の巣は「翌年再利用されることはほとんどありません」。更新日 令和8(2026)年7月22日。
適用範囲:千葉県船橋市。市の委託事業者が無料で駆除する型。/確認日 2026-09-29
注意:法人の建屋・敷地内まで無料対象に含む点が、事業所を明確に除外する府中市・静岡市・松戸市・焼津市と正反対。 同ページの出張調査費用の目安は、委託事業者が現場確認後に駆除をキャンセル・駆除不可となった場合に発生する調査費であって、駆除費用ではない。駆除費用の目安として引用すると重大な誤りになる。「7m以内=2階まで」とも書けない。空の巣の記述は「ほとんどありません」という留保付きで、他自治体の「ありません」と同じ語に置き換えてはいけない。
- 東京都府中市 生活環境部環境政策課「ハチの相談」
「市民が所有し、現に所有者が居住している住居(集合住宅の共有部分を除く)にあるスズメバチの巣に限り」無償で駆除する。営業所・工場等の事業所は対象外、賃貸のアパート・マンション等は所有者または管理組合の負担で駆除をとしている。本人が直接専門業者に依頼した場合は自己負担。ミツバチについては「もし、ミツバチが雨戸の戸袋等の中に巣を作った場合はご相談ください」。空の巣について「放棄された巣を翌年再利用することはありません」と書く一方、「一度ハチの巣が作られた場所は、同種のハチが翌年も巣を作る可能性があります」とも書いている。更新日2023-08-14。
適用範囲:東京都府中市。条件付きで市が無償駆除する型。/確認日 2026-09-29
注意:ページに「委託」「指定業者」の語はなく、誰が実施するかは書かれていない。「市では…無償で駆除しています」とだけある。ミツバチの記述は「戸袋等の中に巣を作った場合はご相談ください」で、他の場合を断っているわけではない(「のみ」と読み替えてはいけない)。巣の再利用がないことと、同じ場所に翌年また作られることは別の話。
- 京都市 保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生センター「スズメバチの駆除」
スズメバチについて市が費用の一部を負担し指定業者が駆除する。依頼者は駆除の立会い時に自己負担額1万円を指定業者に支払う。ページ上部に2024年11月21日の日付が表示されている。
適用範囲:京都市。市が費用の一部を負担し、自己負担額が固定されている型。/確認日 2026-09-29
注意:自己負担額1万円は京都市の制度上の固定額で、駆除費用の相場ではない。 他市の補助上限額(性質が違う数字)と並べて「このくらいで済む」と読ませてはいけない。ページの日付には更新日か掲載日かのラベルが付いていない。
- 京都府京田辺市 環境課「ハチの巣の駆除について」
「市では、ご自宅の建物や庭先にできたハチの巣の駆除は行っていません」と書き、環境課が防護服の貸出とハチ駆除用スプレーの配付(原則1本)を行っている。あわせて「ハチの種類や巣や大きさによっては自分での駆除は危険ですので、専門業者に依頼してください」とも書いている。業者は京都府ペストコントロール協会を案内。更新日2023-07-10。
適用範囲:京都府京田辺市。市は駆除しないが防護服とスプレーを出す型。/確認日 2026-09-29
注意:同じ京都府内で、京都市は指定業者が駆除し自己負担1万円、京田辺市は市は駆除せず用具を出す。府単位で一般化できない。 貸出制度があることは、安全に作業できることを意味しない——同じページが専門業者への依頼を求めている。
- 大阪府箕面市 都市計画部環境動物課「ハチの巣の駆除について」
「市ではハチ及びハチの巣の駆除は行っていません」と明記する。ミツバチの分蜂については「巣を作っているわけではありません」として「出来るだけ、そっとしておいてください」と書いている。更新日2025-04-01。
適用範囲:大阪府箕面市。市は駆除を行わない型。/確認日 2026-09-29
注意:同じ大阪府内でも高槻市は「市が駆除する/しない」を書いておらず、書いてあるのは「専門の駆除業者について、市では特定の業者の紹介は行っておりません」だけ。 府単位で一般化できない。
- 東京都八王子市 環境部環境保全課「ハチの巣の駆除について」
「市では、私有地内の巣の駆除は行っておりません。ご自身で駆除される方には、駆除用具を無料で貸出しています。」「市の窓口で駆除用具一式(防護服、殺虫剤、噴霧用伸縮竿のセット)の無料貸出しを行っています。」(原則1泊2日・殺虫剤のみの貸出は不可)。同じページに公費駆除の記述もあり、生活保護受給世帯、身体障害者手帳1・2級のみの世帯、愛の手帳1・2度のみの世帯、精神障害者保健福祉手帳1級の世帯などが対象となる場合がある。「ただし、市費での駆除は営巣中のハチの巣が対象です。」そして「※公費駆除(市費での駆除)の対象の可能性がある場合は、環境保全課までご連絡ください。なお、ご自身で協定事業者にご連絡いただいても公費駆除の対象になりませんので、ご注意ください。」協定事業者7社と協定料金を公表している。更新日 令和8年5月1日。
適用範囲:東京都八王子市。市は駆除しないが用具を貸し、条件に当たる世帯には公費駆除もある型。/確認日 2026-09-29
注意:同一ページに「私有地内の巣の駆除は行っておりません」と「市費で駆除できる場合があります」が併記されている。 どちらか一方だけを引くと読者を誤らせる。協定料金は7区分の金額表として公表されているが、当サイトは金額表をそのまま載せない(「令和9年(2027年)4月30日までの協定料金」「巣1個あたり、税込み料金」という条件と、2027年5月1日以降は変更の可能性があるという注記があり、区分の線引きも巣の高さと直径で複雑)。最も重要な実務点は、自分で協定事業者に連絡すると公費駆除の対象にならないという順番の指定。
- 静岡市 保健所生活衛生課「スズメバチの巣の駆除費用の補助」
「全戸を対象としたスズメバチの巣の駆除事業は令和8年3月31日をもって終了しました」と書いている。現在は市民税非課税世帯または生活保護受給世帯を対象とする補助(上限11,000円)。「静岡市ではアシナガバチの巣の駆除は行っておりません」。「事業所は対象外です。住居と兼用している事業所の場合は、住居部分にできた巣のみが対象です。」「公園、道路、学校等の公共施設は対象外です。当該施設の管理者にお問合せください」「賃貸住宅は対象外です。管理会社や所有者にお問合せください」。空の巣については「巣は空になる(同じ巣を翌年使わない)」。更新日2026-08-13。
適用範囲:静岡市。全戸対象の事業を終了し、世帯条件付きの補助に切り替えた型。/確認日 2026-09-29
注意:制度が変わることの実例。 終了した理由はページに書かれていない。上限11,000円は非課税世帯等への補助上限で、駆除費用の相場でも他市の額でもない。事業所の除外には兼用住宅の例外が付いている。
- 浜松市 保健所生活衛生課「ハチについて」
「平成24年度をもって、市によるスズメバチの巣除去一部負担制度はなくなりました」と書いている。空の巣については「翌年再利用されることはありません」。更新日2026-08-07。
適用範囲:浜松市。制度を廃止した型。/確認日 2026-09-29
注意:同じ静岡県内で、静岡市(令和8年3月31日終了)と浜松市(平成24年度で廃止)は廃止の時期が14年離れている。 県単位で一般化できない。廃止の理由はページに書かれていない。
- 静岡県焼津市 経済部農政課「スズメバチの巣の駆除」
「ミツバチの保護および養蜂業振興を目的として」スズメバチの巣の駆除を専門業者に委託しており、所管は農政課。住民は市ではなく委託業者へ直接連絡する。自己負担になる例として「現在使われていない巣である場合」を挙げる。「巣を探すことは行っておりません」。空の巣については「翌年も同じ巣を使用することはありません」。更新日2026-05-01。
適用範囲:静岡県焼津市。市が費用を負担するが、目的が住民の安全ではない型。/確認日 2026-09-29
注意:市が費用を負担する理由が住民の安全とは限らない実例。 所管が農政課で、ページも事業者向けの階層に置かれている。事業所は対象外。
- 水戸市消防局「スズメバチ駆除費補助制度について」
「市民の安全な生活環境の確保を図るため、スズメバチの巣及びスズメバチの駆除について、駆除費用の一部を補助します。」対象は「水戸市内において土地または建物を所有し、管理し、または占有する者で、この土地または建物内に営巣したスズメバチを駆除しようとするもの(申請は同一年度1回限りとなります)」で、「駆除業者によりスズメバチの巣を駆除された方(スズメバチ以外のハチは補助の対象になりません)」。補助額は「スズメバチの駆除に要した費用の2分の1の額(上限10,000円まで)」。駆除前・駆除後・巣の場所付近の写真3枚の提出が必要。同じページの「その他」欄に「市役所や消防署では、ハチの駆除は行っておりません。」とあり、ページ末尾には消防局が北消防署・南消防署でハチ駆除用防護服を無料貸出している節がある(数に限りあり・事前問合せ)。更新日2026-04-02。
適用範囲:茨城県水戸市。消防局が補助金を所管し、防護服も貸す型。/確認日 2026-09-29
注意:消防が現場に出て駆除するのではない。 同じページが「市役所や消防署では、ハチの駆除は行っておりません。」と明記している。「消防に電話すれば駆除してくれる」と読み替えると誤り。2分の1・上限10,000円は水戸市の補助率と上限で、駆除費用の相場ではない。同一年度1回限りという制限がある。
- 東京都東村山市 環境資源循環部環境政策課「害虫の駆除について/ハチ等の駆除での高額請求にご注意ください」
「市では、一般住宅や民間施設など私有地内にできたハチの巣の駆除は行っていません」と明記し、「市公共施設でハチの巣を見つけた場合は、各施設の管理部署にご連絡ください」とする。業者は東京都ペストコントロール協会を案内。別ページ「ハチ・アライグマ・ハクビシン等の駆除での高額請求にご注意ください」(https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kurashi/sumai/hachi/kuzyochuui1.html ・更新日2024-11-15)では、協会について「無料の相談の上、複数社からの参考見積をご提示します」と書き、「市では公平性を担保するため、特定の駆除業者のご紹介は行っておりません」「協会への相談は無料ですが、駆除料金は「有償(自己負担)」となります」としている。更新日2024-11-22。
適用範囲:東京都東村山市。市は私有地の駆除を行わず、高額請求への注意喚起も自ら出している型。/確認日 2026-09-29
注意:自治体自身が駆除業者の高額請求に注意喚起している実例。「協会への相談は無料」と「駆除料金は有償」が別であることを、市が区別して書いている。
- 横浜市港北区 福祉保健センター「ハチについて」
ミツバチの塊について「分封はミツバチの巣でなくミツバチの塊です」と、「分蜂」ではなく「分封」の表記で書いている。空の巣については「ハチの巣は1年限りで、次の年に同じ巣を使うことはありません」。竿状の噴射器具の貸出を行っている。業者は神奈川県ペストコントロール協会を案内。更新日2025-06-11。
適用範囲:横浜市港北区。政令市の区が窓口になっている例。/確認日 2026-09-29
注意:同じ現象を、資料によって「分蜂」(箕面市・静岡市・東村山市)と「分封」(港北区)と書き分けている。 表記を揃えると原文から離れる。
- 千葉県市川市 市民部 総合市民相談課 まちの相談直行便グループ「ハチの巣の駆除」
市の委託業者がスズメバチの巣を駆除する。「スズメバチ以外のハチの巣は、原則として市による駆除は行っておりません」。「市では、巣の捜索は行っていません」。市の職員が来て立会いのうえ確認する。更新日2026-06-01。
適用範囲:千葉県市川市。担当が環境でも保健でもなく「総合市民相談課」である例。/確認日 2026-09-29
注意:このページ本文に「無料」「有料」「費用」「負担」「自費」のいずれの語も出てこない(全文検索で確認)。市が委託する業者が駆除するとは書いてあるが、費用の記述はゼロなので、「無料の型」に入れることはできない。
- 独立行政法人国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」
2024年4月24日公表。「相談はここ数年増加傾向が続き、2023年度は2022年度同期と比べて約1.5倍に増加しています。相談事例では、インターネットで検索して出てきた格安料金を提示する業者に来てもらったところ、ネットの表示とかけ離れた高額料金を提示される事例が多くみられます。特に、10〜20歳代が契約当事者となるケースが急増しており、注意してほしいトラブルです。」アドバイスに「複数見積もりを取って比較・検討する時間を与えない事業者とは契約しない。」相談先は「*消費者ホットライン「188(いやや!)」番」。
適用範囲:全国。ゴキブリやハチなどの害虫・ネズミなどの害獣の駆除サービスに関する相談の分析。/確認日 2026-09-29
注意:害虫・害獣駆除全般の統計と事例で、ハチだけの件数は示されていない。「約1.5倍」は2023年度と2022年度同期の比較で、年度を落として書けない。10〜20歳代で急増は契約当事者の年代の話。適正な事業者の見分け方や相場は示されていないので、ここから「いくらなら妥当」とは書けない。 クーリング・オフは「できる場合がある」と留保付き。
