庭じまいの手帖
対象別ガイド(庭木・庭石・竹)

竹の駆除に除草剤は使えるか|農薬登録の適用場所と使用方法

竹類に登録のある除草剤はあります。ただし適用場所が林地と放置竹林だけの登録が大半で、宅地を含むのは53行中4行でした。同じ有効成分でも登録番号ごとに違います。容器の適用表の読み方を、国の登録情報と条文で整理しました。

公開
内容を確認した日
読了目安
約8分
低木に囲まれた庭の通路
参考写真 説明用の素材写真。実際の利用者・商品・施工実績を示す写真ではありません。 写真:Haydon

竹を切っても、翌年また出てきます。地下茎が残っているからです。そこで「薬剤で枯らせないか」と考えることになります。

先に、このページがやらないこと

当サイトは、薬剤の使い方の手順を書きません。 製品名も、どれを選べばよいかも書きません。

書くのは、容器に貼ってある「適用表」のどこを見ると、自分の庭に使えるかどうかが分かるかだけです。判断の材料は、国の農薬登録情報と条文に書いてあることに限ります。

市販の除草剤に「農薬登録のあるもの」と「農薬ではないもの」がある、という入口の話は庭で除草剤を使う前の注意点に分けてあります。先にそちらを読んでください。

「竹類」は、雑草の側に登録があります

まず事実からです。農林水産省の農薬登録情報提供システムで、病害虫・雑草に「竹類」を指定して検索すると、2026年10月8日時点で「1~20/32件」と表示されました。竹に使える登録のある除草剤は、実在します。

(出典:農林水産省「農薬登録情報提供システム(トップページ/病害虫・雑草から探す)」/確認日 2026-10-08)

ただし、登録のされ方に特徴があります。

32件の登録詳細にある「竹類」の行は53行(2026-10-08に取得)

作物名の内訳 林木28行/畑作物14行/樹木等4行/樹木類3行/すぎ2行/ひのき2行

「竹」という作物名は、ひとつも出てきません。 竹は、守る対象(作物)ではなく、除く対象(雑草)の側に置かれています。

容器に何が書かれるかは、法律が決めています。農薬取締法16条1項は、製造者・輸入者に対して容器への表示を義務づけ、その第4号が「登録に係る適用病害虫の範囲及び使用方法」です。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「農薬取締法 第16条(製造者及び輸入者の農薬の表示)・第25条(農薬の使用の規制)」/確認日 2026-10-09)

つまり「適用表」は、法律が表示を義務づけている項目です。 使えるかどうかは、商品名の印象ではなく、この表の行で決まります。

分かれ目は「適用場所」です。宅地を含むのは53行中4行でした

「竹類」の行に書かれている適用場所(53行の内訳)農薬登録情報提供システムで竹類を指定して得た32件の登録詳細から、竹類の行の適用場所を数えたもの。2026-10-08時点のスナップショットです。適用場所の区分行数と、欄の原文住宅の庭を含まない28行。原文は「林地、放置竹林、畑地」いちばん多い書き方です同じく含まない21行。原文は「林地、放置竹林」畑地も入りません宅地を含む(粒剤)3行。原文は「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面等」いずれも使用方法は「植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布」宅地と庭園を含む1行。原文は「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」登録番号22161。使用方法は「竹稈注入処理」
図:農薬登録情報提供システムで竹類を指定して得た32件の登録詳細から、竹類の行の適用場所を数えたもの。2026-10-08時点のスナップショットです。
(出典:農林水産省「農薬登録情報提供システム(トップページ/病害虫・雑草から探す)」/確認日 2026-10-08)

49行は、住宅の庭を適用場所に含んでいません。 「竹に使える」と書いてある製品でも、その「使える場所」が林地と放置竹林だけ、という登録のほうが多数です。

宅地を含む4行も、中身は同じではありません

登録番号11912(塩素酸塩粒剤)ほか2件

作物名「樹木等」の行の適用場所は「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面等」。使用方法は「植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布」です。

(出典:農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号11912(塩素酸塩粒剤)」/確認日 2026-10-08)

「植栽地を除く」という限定が付いています。 庭の植栽の中に撒くことではありません。そして「植栽地」がどこまでを指すのかは、登録情報に書かれていません。

登録番号22161(グリホサートカリウム塩液剤)

竹類の行は3行あり、いずれも使用時期「夏~秋期」・使用方法「竹稈注入処理」・希釈倍数「原液」。

適用場所は、作物名「樹木等」の行だけが「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」で、残る2行(林木・畑作物)は「林地、放置竹林、畑地」です。

(出典:農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号22161(グリホサートカリウム塩液剤)」/確認日 2026-10-08)

竹稈注入処理は、散布ではありません。 竹の稈に穴を開けて中へ入れる処理です。

有効成分が同じでも、登録ごとに違います

ここがいちばん間違えやすいところです。

同じ「グリホサートカリウム塩液剤」でも、竹類の適用場所が違う農薬登録情報提供システムの登録詳細を2026-10-08に取得して比べたもの。農薬の種類は同じですが、竹類の行の適用場所が一致しません。その容器の登録番号は何番か登録番号22161竹類の行に庭園・宅地を含む(竹稈注入処理)登録番号21766竹類の行は林地・放置竹林・畑地だけ21766の宅地を含む行適用雑草名は「ササ類」で、竹類ではない
図:農薬登録情報提供システムの登録詳細を2026-10-08に取得して比べたもの。農薬の種類は同じですが、竹類の行の適用場所が一致しません。
(出典:農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号21766(グリホサートカリウム塩液剤)」/確認日 2026-10-08)

登録番号21766には、適用場所に宅地を含む行があります。ただしその行の適用雑草名は「ササ類」で、使用方法も「植栽地を除く樹木等の周辺地に雑草木茎葉散布」です。竹と笹は、別の行として扱われています。

だから、製品名では覚えられません

同じ農薬の種類でも、登録番号が違えば竹類の適用場所が違います。笹の行を竹に流用することもできません。

確かめる先は手元の容器の登録番号です。農薬登録情報提供システムで登録番号を引くと、適用表の行を読めます。登録は失効・変更があるので、容器の表示と一致するかも見てください。

なお当サイトは製品名を書きません。 上で登録番号だけを示しているのはそのためです。どれを選ぶかの助言もしません。

使用方法の欄に多いのは、散布ではなく「注入」でした

「竹類」の行の使用方法(53行の内訳)竹稈注入処理が44行で大多数です。葉にかける形の行は、竹類には出てきませんでした。2026-10-08時点。0行53行竹稈注入処理44行全面土壌散布4行周辺地に散布3行節間に投入2行
図:竹稈注入処理が44行で大多数です。葉にかける形の行は、竹類には出てきませんでした。2026-10-08時点。
(出典:農林水産省「農薬登録情報提供システム(トップページ/病害虫・雑草から探す)」/確認日 2026-10-08)

薬量の単位も分かれています。本数単位(◯ml/本)と面積単位(◯kg/10a)が混在していて、単位が違うものを「どちらが強い」とは比べられません。使用時期の書き方も「夏期」「夏~秋期」「竹類生育期」「生育期」に分かれています。

ここに並べたのは、適用表の読み方の例です。作業の手順ではありません。

県の資料も、そろって同じことを書いています

なぜ注入なのか、という理由は群馬県の資料に書かれています。

本方法は、竹の切株に薬剤を注入する方法です。タケ以外への薬害を抑えることができます。

除草剤を地下茎に行き渡らせることで、多くの地下茎を枯死させることができます。地下茎を枯死させることで竹林拡大を防ぐことが除草剤を使用する目的です。

ただし、どちらも庭の資料ではありません

群馬県の資料は放置竹林の拡大防止、山形県のマニュアルは森林へ侵入した竹が対象です。住宅の庭は、どちらの対象にも書かれていません。読み替えないでください。

法令は、どこまでを義務として書いているか

庭で除草剤を使う前の注意点で、登録のある農薬と登録のない除草剤の区分、24条・47条、住宅地での飛散(省令6条)を扱いました。ここでは、そこに無い2点だけを足します。

1つめ:適用表に従うことは、食用かどうかで書き分けられている

農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令 第2条第1項

農薬使用者は、食用及び飼料の用に供される農作物等(以下「食用農作物等」という。)に農薬を使用するときは、次に掲げる基準を遵守しなければならない。

同 第2条第2項

農薬使用者は、農薬取締法第十六条第四号、第六号(被害防止方法に係る部分に限る。)、第九号及び第十一号に掲げる事項に従って農薬を安全かつ適正に使用するよう努めなければならない。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令 第1条(農薬使用者の責務)・第2条(表示事項の遵守)」/確認日 2026-10-09)

16条4号が「適用病害虫の範囲及び使用方法」です。食用の作物に使うときは遵守義務、そうでないときは努力義務、という書き分けになっています。

ここで止まります

庭の竹が、省令2条1項の「食用農作物等」に当たるかどうかは条文からは決まりません。 たけのこを採る庭と、採らない庭で違うのかも書かれていません。

当たるとも、当たらないとも書きません。条文がどう書き分けているかだけを示します。

なお、農薬取締法25条3項は「農薬使用者は、第一項の基準……に違反して、農薬を使用してはならない。」と定めています。(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「農薬取締法 第16条(製造者及び輸入者の農薬の表示)・第25条(農薬の使用の規制)」/確認日 2026-10-09) この「第一項の基準」が上の省令です。

条文に「竹」「庭」「宅地」という語は出てきません。 宅地が出てくるのは条文ではなく、登録情報の適用場所の欄のほうです。

たけのこについて、2つの県が同じ注意を書いています

処理竹から15m以内に発生した竹の子を2年間は食用にしないで下さい。

縄囲いや立て札をするなどし、竹の子が採取されないようにしてください。

(出典:群馬県林業試験場「除草剤を用いて竹林の拡大を防ぐ方法」/確認日 2026-10-08)

・処理竹から15m 以内に発生した竹の子は2 年間食用にできません。本マニュアル「対応方法フロー図」に書いたように、近隣に竹林がある場合は、このことについて了承を得た上で処理を行ってください。

(出典:山形県森林研究研修センター「森林侵入竹対応マニュアル(山形県版)」/確認日 2026-10-08)

別々の県の資料が、同じ距離(15m)と同じ年数(2年)を書いています。 ただしこれは2つの自治体の資料で確認できたという事実であって、国の農薬登録情報の側では確認できませんでした。(登録詳細ページには「使用上の注意事項」の欄そのものがありません。)

山形県が「近隣に竹林がある場合は……了承を得た上で」としている点は、庭の話に直結します。隣から入ってきている竹の扱いと、隣地への連絡については竹の伐採・抜根を依頼するときの費用と確認事項に書きました。

「1m伐採」は、県の試験では差がありませんでした

最近、竹を枯らす方法として、冬に高さ1mの位置で稈を伐る「1m伐採」について興味をお持ちの方が多いようです。山形県森林研究研修センターでは、実際に1m伐採を試験的に実施しましたが、稈の再生状況は通常の伐採と大きな差はありませんでした。

(出典:山形県森林研究研修センター「森林侵入竹対応マニュアル(山形県版)」/確認日 2026-10-08)

同じマニュアルは、庭で効いてくる指摘も書いています。

実施に当たっては、1mの高さで稈が残るため、その後の作業の支障にならないか、景観上の支障がないかについても併せて検討されることをお勧めします。

このため、再生した稈が細い場合は、注入による処理を行うことができません。

一般化しないでください

これは山形県の1件の試験の結果です。対象の竹の種類、本数、試験地の規模は、マニュアルに書かれていません。「1m切りは効かない」ではなく、「山形県の試験では通常の伐採と大きな差がなかったと書かれている」と読んでください。

切株に注入した試験は、条件つきで公表されています

数字だけを見ないよう、条件を先に書きます。

石川県林業試験場研究報告 第48号の試験条件

試験地は、石川県白山市坂尻町地内の竹林448m2である。

無処理区212平方メートル・注入区236平方メートル、親竹207本・163本。親竹の伐採は2015年9月29日および12月8日、注入は10月13日および12月9日、注入量は1本あたり5ml。

そのうえで、要旨はこう書いています。

その結果、この処理によって75%以上の竹の再生を抑制できることが示された。

また、空間分布の解析から注入区で発生した新筍や小竹は、周囲から侵入した地下茎を起源にする可能性が推測された。

(出典:石川県林業試験場「グリホサート系除草剤の竹切株注入による再生竹の抑制効果と空間分布(石川県林業試験場研究報告 第48号)」/確認日 2026-10-08)

この報告は、同じ要旨のなかで「外から入ってくる分は別」と書いています。 処理した範囲の中だけの話です。

群馬県林業試験場も、試験の結果を条件つきで載せています。最低薬量1本あたり5ml(穴塞ぎを省略)で十分な新稈発生の抑制効果が認められたとし、対象がマダケであること、使用した製品を明記しています(製品名は原文にありますが、当サイトは製品名を載せません)。(出典:群馬県林業試験場「除草剤を用いて竹林の拡大を防ぐ方法」/確認日 2026-10-08)

1か所の試験地の結果です

75%も5mlも、特定の場所・特定の竹種・特定の年の結果です。自分の庭の見込みとして使えません。 当サイトは、効き目の保証も「取り切れる」という書き方もしません。

容器を買う前・使う前に見るところ

業者に確認したいこと

  • 容器の適用表に「竹類」の行があるか(「ササ類」や「多年生雑草」の行ではないか)
  • その行の「適用場所」に、自分の土地の区分が入っているか(林地・放置竹林・畑地だけになっていないか)
  • その行の「使用方法」は、注入か、土壌散布か、茎葉散布か
  • 「植栽地を除く」という限定が付いていないか
  • その行の薬量の単位は「/本」か「/10a」か。単位を取り違えていないか
  • その行の「使用時期」はいつか
  • 容器の登録番号を農薬登録情報提供システムで引いて、容器の表示と一致するか(登録は失効・変更があります)
  • 容器の「使用上の注意事項」を読んだか(国の登録情報の側には、この欄がありません)
  • たけのこを食べる予定はあるか。隣地に竹林はあるか。隣に伝えてあるか
  • そもそも薬剤を使わず、刈る・掘る・覆うで足りる範囲ではないか

公的な資料では確かめられなかったこと

書けなかったこと

  • 住宅の庭が、適用場所の「宅地」「庭園」に当たるかどうかの判断基準。 登録情報にも省令にも書かれていませんでした
  • 庭の竹が、省令2条1項の「食用農作物等」に当たるかどうか。 条文からは判断できませんでした
  • 「植栽地を除く樹木等の周辺地」の「植栽地」がどこまでか。 定義が書かれていませんでした
  • 個人が自宅の庭で竹稈注入を行うことの可否。 また近隣への事前の周知が法令上の義務なのか行政指導の事項なのか
  • 竹の種類ごとの違い。 適用表の適用雑草名は「竹類」のひとくくりで、モウソウチクとマダケを分けた記載はありませんでした
  • 効果が何年続くか、何回必要か。 石川県・群馬県の資料はいずれも特定の試験地の結果です
  • 枯れた竹をいつ伐るか、枯死した竹の処分の扱い。 登録情報には書かれていませんでした
  • 薬剤ごとの安全性・危険性の比較。 登録詳細に注意事項の欄がなく、当サイトは製品を試してもいません
  • 地下茎が何mまで届くか、何cm掘れば取り切れるか。 今回も裏付けが取れませんでした

資料のあいだで食い違っていた点も1つあります。山形県のマニュアルはある製品の分類を「グリホサートアンモニウム塩液剤」と書いていますが、国の登録情報では同じ登録番号の農薬の種類が「グリホサートカリウム塩液剤」です。製品名ではなく登録番号で引くほかない理由が、ここにも出ています。

切った竹や掘り出した土の出し方、業者に頼むときの費目は竹の伐採・抜根を依頼するときの費用と確認事項に、刈り続ける前提で考える場合は庭の草むしりをやめたいときにまとめています。

よくある質問

竹に使える除草剤はありますか
あります。農林水産省の農薬登録情報提供システムで、病害虫・雑草に「竹類」を指定して検索すると、2026年10月8日時点で「1~20/32件」と表示されました。ただし竹は作物の側ではなく雑草の側に登録されています。32件の登録詳細にある竹類の行53行を数えると、作物名は林木28行・畑作物14行・樹木等4行・樹木類3行・すぎ2行・ひのき2行で、「竹」という作物名は出てきません。
庭の竹に使ってよいのですか
容器の適用表の「適用場所」の欄で決まります。竹類の53行のうち、適用場所に宅地が入っているのは4行だけでした。残りは「林地、放置竹林、畑地」28行、「林地、放置竹林」21行です。しかも宅地を含む4行のうち3行は、使用方法が「植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布」で、庭の植栽の中に撒くことではありません。住宅の庭がここでいう「宅地」「庭園」に当たるかの判断基準は、登録情報にも省令にも書かれていませんでした。
有効成分が同じなら、どの製品でも同じですか
違います。実例があります。登録番号22161(グリホサートカリウム塩液剤)は竹類の行の適用場所に「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」を含みます。一方、同じ農薬の種類である登録番号21766の竹類の行は2行とも「林地、放置竹林、畑地」だけです。21766にも宅地を含む行はありますが、そちらの適用雑草名は「ササ類」で、竹類ではありません。製品名でも有効成分でもなく、手元の容器の登録番号で引くしかありません。
「1m伐採」は効きますか
山形県森林研究研修センターのマニュアルは「山形県森林研究研修センターでは、実際に1m伐採を試験的に実施しましたが、稈の再生状況は通常の伐採と大きな差はありませんでした。」と書いています。これは山形県の1件の試験の結果で、対象の竹種・本数・試験地の規模はマニュアルに書かれていません。同マニュアルは「1mの高さで稈が残るため、その後の作業の支障にならないか、景観上の支障がないか」も検討するよう勧めています。
たけのこは食べられますか
2つの県の資料が同じ注意を書いています。群馬県林業試験場は「処理竹から15m以内に発生した竹の子を2年間は食用にしないで下さい。」、山形県森林研究研修センターは「・処理竹から15m 以内に発生した竹の子は2 年間食用にできません。」。山形県はさらに「近隣に竹林がある場合は、このことについて了承を得た上で処理を行ってください。」としています。ただしこの15mと2年という数字は、国の農薬登録情報の側では確認できませんでした。

確認した情報源

制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。

  1. 農林水産省「農薬登録情報提供システム(トップページ/病害虫・雑草から探す)」

    トップページは「本システムは、農薬登録の情報を検索するためのシステムです。」とし、「最終更新:令和8年10月2日」と表示している。同システムの「病害虫で探す」(https://pesticide.maff.go.jp/agricultural-chemicals/pests-search/)で雑草コード00400106「竹類」を指定して検索すると、結果ページに「1~20/32件」と表示された(2026-10-08時点)。その32件の登録詳細をすべて取得して竹類の行を数えると53行あり、作物名の内訳は林木28行・畑作物14行・樹木等4行・樹木類3行・すぎ2行・ひのき2行で、「竹」という作物名は現れない。適用場所の内訳は「林地、放置竹林、畑地」28行、「林地、放置竹林」21行、「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面等」3行、「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」1行。使用方法の内訳は竹稈注入処理44行、全面土壌散布4行、植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布3行、節間に穴を開けそのまま投入2行。

    適用範囲:全国。2026-10-08に当サイトで取得した時点のスナップショット。検索条件は病害虫・雑草=竹類(雑草コード00400106)。/確認日 2026-10-08

    注意:★件数と行数は取得日時点のもの。農薬登録は失効・変更がある。「いま何件か」ではなく「製品ごとに適用場所と使用方法が違う」という構造の根拠としてだけ使う。/★検索結果はPOSTで表示されるため安定したURLを持たない。件数を書くときは取得日と検索条件を必ず併記する。/★このシステムの登録詳細ページに「使用上の注意事項」の欄は無い(見出しは基本情報・成分情報・適用表情報の3つ)。容器の注意事項の代わりにはならない。

  2. 農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号22161(グリホサートカリウム塩液剤)」

    基本情報は「登録番号 22161」「農薬の種類 グリホサートカリウム塩液剤」「用途 除草剤」。適用表情報のうち適用雑草名が「竹類」の行は3行で、いずれも使用時期「夏~秋期」・使用方法「竹稈注入処理」・希釈倍数「原液」・使用液量「5~15ml/本」。作物名と適用場所は、1行目が作物名「樹木等」・適用場所「公園、庭園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」、2行目が作物名「林木」・適用場所「林地、放置竹林、畑地」、3行目が作物名「畑作物」・適用場所「林地、放置竹林、畑地」。ページ内に「使用上の注意事項」の見出しは無い。

    適用範囲:全国。2026-10-08に当サイトで登録詳細ページを取得して適用表の行を列見出しと対応づけて確認した。/確認日 2026-10-08

    注意:★竹類の適用場所に「庭園」「宅地」が入っている登録が実在するという事実であって、「庭の竹に除草剤を使ってよい」という結論ではない。/★使用方法は竹稈注入処理であり、散布ではない。/★住宅の庭がここでいう「宅地」「庭園」に当たるかの判断基準は、この登録情報には書かれていない。/★この1件で他の製品を説明してはいけない。同じ農薬の種類でも登録21766は竹類の適用場所に宅地を含まない。/★当サイトは製品を推奨しないため、本文では農薬の名称を出さず登録番号と農薬の種類で示す。

  3. 農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号21766(グリホサートカリウム塩液剤)」

    基本情報は「登録番号 21766」「農薬の種類 グリホサートカリウム塩液剤」「用途 除草剤」「登録年月日 平成18年09月06日」。適用雑草名が「竹類」の行は2行で、作物名は「林木」と「畑作物」、いずれも適用場所「林地、放置竹林、畑地」・使用時期「夏~秋期」・希釈倍数「原液」・使用液量「5~10ml/本」・使用方法「竹稈注入処理」。一方、適用雑草名が「ササ類」の行は1行あり、作物名「樹木等」・適用場所「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」・使用時期「雑草生育期」・薬量「1000~2000ml/10a」・使用回数「3回以内」・使用方法「植栽地を除く樹木等の周辺地に雑草木茎葉散布」。

    適用範囲:全国。2026-10-08に当サイトで登録詳細ページを取得して確認した。/確認日 2026-10-08

    注意:★この登録では「竹類」と「ササ類」が別の行で、適用場所も使用方法も違う。竹と笹を同じものとして書いてはいけない。/★宅地を含む適用場所にササ類の行があることを、竹に流用して書いてはいけない。/★同じ農薬の種類(グリホサートカリウム塩液剤)でも、登録22161とは竹類の適用場所が違う。有効成分で覚えられないことの実例として使う。

  4. 農林水産省(農薬登録情報提供システム)「農薬登録情報 登録番号11912(塩素酸塩粒剤)」

    基本情報は「登録番号 11912」「農薬の種類 塩素酸塩粒剤」「登録年月日 昭和46年11月13日」。適用雑草名が「竹類」の行は4行。作物名「すぎ」「ひのき」の行は適用場所「林地、放置竹林」・使用方法「全面土壌散布」。作物名「樹木等」の行は適用場所「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面等」・使用方法「植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布」。作物名「樹木類」の行は適用場所「林地、放置竹林」・使用方法「節間に穴を開けそのまま投入」。

    適用範囲:全国。2026-10-08に当サイトで登録詳細ページを取得して確認した。/確認日 2026-10-08

    注意:★適用場所に宅地が入っていても、使用方法は「植栽地を除く樹木等の周辺地に全面土壌散布」で、庭の植栽の中に撒くことではない。この限定を外して「宅地に使える」と書いてはいけない。/★「植栽地」の範囲の定義は登録情報に書かれていない。/★粒剤と液剤は使用方法も薬量の単位も違う。並べて比べられる数字として扱わない。

  5. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「農薬取締法 第16条(製造者及び輸入者の農薬の表示)・第25条(農薬の使用の規制)」

    第16条第1項は「製造者又は輸入者は、その製造し若しくは加工し、又は輸入した農薬を販売するときは、その容器(容器に入れないで販売する場合にあっては、その包装)に次に掲げる事項の表示をしなければならない。」とし、第4号に「登録に係る適用病害虫の範囲及び使用方法」、第9号に「農薬の貯蔵上又は使用上の注意事項(第六号に掲げる事項を除く。)」を挙げる。第25条第1項は「農林水産大臣及び環境大臣は、農薬の安全かつ適正な使用を確保するため、農林水産省令・環境省令で、現に第三条第一項又は第三十四条第一項の登録を受けている農薬その他の農林水産省令・環境省令で定める農薬について、その種類ごとに、その使用の時期及び方法その他の事項について農薬を使用する者が遵守すべき基準を定めなければならない。」、第3項は「農薬使用者は、第一項の基準(前項の規定により当該基準が変更された場合には、その変更後の基準)に違反して、農薬を使用してはならない。」と定める。

    適用範囲:全国。law_revision_id は 323AC0000000082_20260701_508AC0000000022。2026-10-09に e-Gov法令データAPI で取得して条文本文を照合した。/確認日 2026-10-09

    注意:★第16条は製造者・輸入者に対する表示義務の条文であって、使用者に「表示どおり使え」と命じる条文ではない。使用者側は第25条第3項と省令にある。混ぜて書いてはいけない。/★条文に「竹」「庭」「宅地」という語は出てこない。宅地が出てくるのは条文ではなく登録情報の適用場所の欄。

  6. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令 第1条(農薬使用者の責務)・第2条(表示事項の遵守)」

    第1条は「農薬を使用する者(以下「農薬使用者」という。)は、農薬の使用に関し、次に掲げる責務を有する。」とし、第1号「農作物等に害を及ぼさないようにすること。」第2号「人畜に被害が生じないようにすること。」などを挙げる。第2条第1項は「農薬使用者は、食用及び飼料の用に供される農作物等(以下「食用農作物等」という。)に農薬を使用するときは、次に掲げる基準を遵守しなければならない。」とし、第1号「適用農作物等の範囲に含まれない食用農作物等に当該農薬を使用しないこと。」ほか5号までを挙げる。第2項は「農薬使用者は、農薬取締法第十六条第四号、第六号(被害防止方法に係る部分に限る。)、第九号及び第十一号に掲げる事項に従って農薬を安全かつ適正に使用するよう努めなければならない。」と定める。

    適用範囲:全国。law_revision_id は 415M60001200005_20200401_501M60001200005。2026-10-09に e-Gov法令データAPI で取得して条文本文を照合した。/確認日 2026-10-09

    注意:★第2条第1項の遵守義務は、条文上「食用及び飼料の用に供される農作物等」に使用するときの基準に限られている。観賞用の庭の植栽がここに含まれるとは条文に書かれていない。/★第2条第2項は「努めなければならない」という努力義務。適用病害虫の範囲及び使用方法に従うことは、食用でない場合には努力義務の側に置かれている。これを「義務」と書いても「守らなくてよい」と書いてもいけない。/★庭の竹がどちらに当たるかは、この条文からは決まらない。

  7. 山形県森林研究研修センター「森林侵入竹対応マニュアル(山形県版)」

    表紙に「森林侵入竹対応マニュアル(山形県版)」「山形県森林研究研修センター」「令和4年2月」。薬剤について「薬剤の使用は、短期間で大きな効果を上げることができる方法です。」とし、「・農薬登録上の処理方法を事前に必ず確認してください」と書く。たけのこについて「・処理竹から15m 以内に発生した竹の子は2 年間食用にできません。本マニュアル「対応方法フロー図」に書いたように、近隣に竹林がある場合は、このことについて了承を得た上で処理を行ってください。」とする。1m伐採について「最近、竹を枯らす方法として、冬に高さ1mの位置で稈を伐る「1m伐採」について興味をお持ちの方が多いようです。山形県森林研究研修センターでは、実際に1m伐採を試験的に実施しましたが、稈の再生状況は通常の伐採と大きな差はありませんでした。」「実施に当たっては、1mの高さで稈が残るため、その後の作業の支障にならないか、景観上の支障がないかについても併せて検討されることをお勧めします。」「このため、再生した稈が細い場合は、注入による処理を行うことができません。」と書く。

    適用範囲:山形県。令和4年2月発行・全15ページのPDF。2026-10-08に当サイトで取得し、ローカルで本文を抽出して照合した(WebFetchはPDFの中身を返せなかった)。対象は森林へ侵入した竹で、住宅の庭は対象として書かれていない。/確認日 2026-10-08

    注意:★森林への竹の侵入を対象にしたマニュアルであって、住宅の庭の手引きではない。庭の手順として読み替えてはいけない。/★「1m伐採」の記述は山形県の1件の試験の結果で、対象の竹種・本数・試験地の規模は本文に書かれていない。「1m切りは効かない」と一般化せず「山形県の試験では通常の伐採と大きな差がなかったと書かれている」という形で出す。/★このマニュアルはある製品を「グリホサートアンモニウム塩液剤」と書いているが、国の登録情報では同じ登録番号の農薬の種類が「グリホサートカリウム塩液剤」になっている。分類の表記が資料間で食い違う実例。

  8. 群馬県林業試験場「除草剤を用いて竹林の拡大を防ぐ方法」

    「皆伐後の竹の切株にグリホサート系*の農薬を注入する」方法を説明した資料。目的について「除草剤を地下茎に行き渡らせることで、多くの地下茎を枯死させることができます。地下茎を枯死させることで竹林拡大を防ぐことが除草剤を使用する目的です。」、特徴について「本方法は、竹の切株に薬剤を注入する方法です。タケ以外への薬害を抑えることができます。」とする。注意事項として「処理竹から15m以内に発生した竹の子を2年間は食用にしないで下さい。」「縄囲いや立て札をするなどし、竹の子が採取されないようにしてください。」。薬剤の扱いについて「使用時期、使用液量、使用方法等は用いる農薬によって異なるため、農薬のラベルに記載された使用方法に従うこと。」「希釈倍率は農薬のラベルに従うこと。」と繰り返し書いている。試験結果として、最低薬量5ml/本(穴塞ぎ省略)で十分な新稈発生の抑制効果が認められたとし、対象をマダケ、使用した製品名を明記している。

    適用範囲:群馬県。全2ページのPDF。2026-10-08に当サイトで取得し、ローカルで本文を抽出して照合した(WebFetchはPDFの中身を返せなかった)。対象は放置竹林の拡大防止で、住宅の庭は対象として書かれていない。発行年月の表示は本文中に見つからなかった。/確認日 2026-10-08

    注意:★放置竹林を対象にした資料であり、住宅の庭の手引きではない。/★この資料から引くべき中心は、手順の数値ではなく「農薬のラベルに記載された使用方法に従うこと」という繰り返しのほう。手順と薬量だけを抜き出して並べると作業の指南になる。当サイトは手順を書かない。/★試験結果は対象=マダケ・特定の製品という条件つき。条件を外して書いてはいけない。/★原文には使用した製品名が書かれているが、当サイトは製品名を載せない方針のため本文では出さない。

  9. 石川県林業試験場「グリホサート系除草剤の竹切株注入による再生竹の抑制効果と空間分布(石川県林業試験場研究報告 第48号)」

    要旨に「伐採後の竹切株にグリホサート系除草剤を注入する処理は、竹の再生抑制効果を期待できる技術である。」「その結果、この処理によって75%以上の竹の再生を抑制できることが示された。」「また、空間分布の解析から注入区で発生した新筍や小竹は、周囲から侵入した地下茎を起源にする可能性が推測された。」とある。試験の条件は「試験地は、石川県白山市坂尻町地内の竹林448m2である。」で、無処理区212m2・注入区236m2、親竹207本・163本、親竹の伐採は2015年9月29日および12月8日、除草剤の注入は10月13日および12月9日、注入量は5ml/本。

    適用範囲:石川県。全5ページのPDF。2026-10-08に当サイトで取得し、ローカルで本文を抽出して照合した(WebFetchはPDFの中身を返せなかった)。発行年月の表示はPDFから抽出した本文中に見つからなかった。/確認日 2026-10-08

    注意:★研究報告であって、行政の決まりでも住民向けの手引きでもない。「石川県が勧めている」と書いてはいけない。/★75%以上という数値は白山市の1か所・448平方メートル・2015〜2016年という条件の結果。庭の見込みとして使ってはいけない。条件を必ず併記する。/★この報告自身が、注入区で発生した竹は周囲から侵入した地下茎を起源にする可能性を指摘している。「注入すれば終わる」と読める書き方をしてはいけない。