庭じまいの手帖
はじめての庭じまい

庭じまいを自分でどこまでできるか|DIYで消える費用と残る義務

自分でやると消えるのは人件費だけです。請負契約によらないで自ら施工する人は法律上「自主施工者」と呼ばれ、石綿の事前調査も分別解体の届出も自分に来ます。資格が要らないことと、危なくないことは別です。

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低木に囲まれた庭の通路
参考写真 説明用の素材写真。実際の利用者・商品・施工実績を示す写真ではありません。 写真:Haydon

「自分でやれば安く済むのでは」と考えるのは自然なことです。ただ、庭じまいで自分でやると消えるのは人件費だけで、処分先と手続は残ります。しかも手続のほうは、業者に頼んだときより自分の側に寄ってきます。

このページの要点

  1. 請負契約によらないで自ら施工する人は、法律上「自主施工者」と呼ばれます
  2. 自主施工者には、石綿の事前調査も、分別解体の届出も自分に来ます
  3. チェーンソーなどの資格は要りません。ただし「要らない」のは、法律が守る相手から外れているからです
  4. 自分で運べるかと、市区町村が受け取るかは別の話です

このページは、条文と公的資料に書いてあることだけを並べています。どの作業を自分でやるべきかの判断までは書けません。

「自主施工者」という言葉が、条文に書いてある

業者に頼まず自分で工事をする人には、法律上の名前が付いています。

大気汚染防止法 第18条の15 第4項(原文)

解体等工事の自主施工者(解体等工事を請負契約によらないで自ら施工する者をいう。以下同じ。)は、当該解体等工事が特定工事に該当するか否かについて、第一項の環境省令で定める方法による調査を行うとともに、前項の環境省令で定めるところにより、当該調査に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法 第18条の15(解体等工事に係る調査及び説明等)・第2条第11項」/確認日 2026-10-06)

建設リサイクル法にも、ほぼ同じ言い回しがあります。

特定建設資材を用いた建築物等に係る解体工事……の受注者……又はこれを請負契約によらないで自ら施工する者(以下単に「自主施工者」という。)は、正当な理由がある場合を除き、分別解体等をしなければならない。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/国土交通省・環境省「建設リサイクル法 第9条(分別解体等実施義務)・同施行令 第1条(特定建設資材)・第2条(規模に関する基準)」/確認日 2026-10-06)

つまり「自分でやる」は、法律の外に出ることではありません。 業者という受け皿が無くなるぶん、同じ義務が自分の名前で残ります。

業者に頼んだときと、自分でやるときの違い

同じ工事を、業者に頼んだ場合と自分で施工した場合条文は、義務の相手を「元請業者」と「自主施工者」で書き分けています。内容そのものは減りません。何についての義務か誰に来るか石綿の事前調査業者に頼む→元請業者が行い、発注者に書面で説明する自分で施工する→自主施工者として自分で行い、記録を作成・保存する(大気汚染防止法18条の15第1項・第4項)調査結果の掲示業者に頼む→元請業者が現場に掲示する自分で施工する→自主施工者が現場に備え置き、公衆に見やすいように掲示する(同条第5項)分別解体等の届出業者に頼む→発注者が届け出る自分で施工する→自主施工者が、着手する日の7日前までに都道府県知事へ(建設リサイクル法10条1項)工事そのものの許可請け負わせる→請負代金500万円以上なら相手に建設業の許可が要る自分で施工する→請負契約が無いので建設業法3条1項の許可の話は出てこない(軽微な建設工事の線は施行令による)
図:条文は、義務の相手を「元請業者」と「自主施工者」で書き分けています。内容そのものは減りません。

いちばん大きい違いは「許可」のところだけ

建設業の許可は請け負う人にかかる仕組みです。請負契約そのものが無い自主施工では、許可の話は出てきません。一方で、石綿の調査と分別解体の届出は消えません。 自分でやると軽くなるのは、この1行だけです。

建設業法3条1項と軽微な建設工事の線はこちらにまとめています。

届出に乗るのは、どの規模からか

建設リサイクル法の届出は、すべての工事に付くわけではありません。施行令2条1項が規模の基準を4つ定めています。

対象建設工事になる規模(建設リサイクル法施行令 第2条第1項)

  • 建築物に係る解体工事:床面積の合計が80平方メートル
  • 建築物の新築又は増築:床面積の合計が500平方メートル
  • 建築物の新築工事等でこれに該当しないもの:請負代金の額が1億円
  • 建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事等:請負代金の額が500万円

法9条1項が、政令による基準の「以上のもの」を対象建設工事としているので、これらは「以上」として働きます。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/国土交通省・環境省「建設リサイクル法 第9条(分別解体等実施義務)・同施行令 第1条(特定建設資材)・第2条(規模に関する基準)」/確認日 2026-10-06)

庭の工事で関係するのは、たいてい4つ目の「建築物以外」=500万円のほうです。ブロック塀、擁壁、カーポート、土間コンクリートはここに入ります。なお、この届出そのものに役所へ払う額がいくらかかるのかは、庭の工事で役所に払う手数料に公表額を並べています。カーポートの撤去で、この届出のほかに何を決めておくかはカーポート・サイクルポートの撤去費用にまとめています。

自主施工のときの「請負代金」

自分で施工するなら、払う請負代金はありません。大気汚染防止法施行規則16条の11第2号は、この場合について「解体等工事の自主施工者が施工するものについては、これを請負人に施工させることとした場合における適正な請負代金相当額」と書いています。(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法施行規則 第16条の11(解体等工事に係る調査の結果の報告)」/確認日 2026-10-06)

0円として数えるのではなく、頼んだとしたらいくらか、で見る建て付けです。

石綿の事前調査には、規模の下限がない

ここは順番を間違えやすいところです。

石綿まわりで、規模の線が効くところと効かないところ事前調査そのものに下限はありません。下限が付いているのは、都道府県知事への報告のほうです。1工作物を壊す作業が入るかカーポート・物置・ブロック塀・土間など。剪定や草刈りだけなら、ここで終わり2事前調査を行う規模の下限なし。自主施工者も対象(大気汚染防止法18条の15第4項)3記録を作り、現場に掲示する同条第5項4報告が要るかを見る床面積80平方メートル/請負代金100万円が線(同施行規則16条の11による)
図:事前調査そのものに下限はありません。下限が付いているのは、都道府県知事への報告のほうです。

波板やスレートを自分で外す場面の詳しい手順は、カーポートの波板を外す前にのページにまとめています。

資格は要りません。要らない理由が問題です

チェーンソーや刈払機に資格が必要か、という問いには、条文から答えが出ます。

労働安全衛生法 第59条第3項(原文)

事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。

労働安全衛生規則36条8号が、その業務のひとつとして「チェーンソーを用いて行う立木の伐木、かかり木の処理又は造材の業務」を挙げています。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「労働安全衛生法 第2条第2号・第59条第3項/労働安全衛生規則 第36条第8号・第485条」/確認日 2026-10-07)

義務の相手は「事業者」、守られる相手は「労働者」です。 同法2条2号の「労働者」は労働基準法9条の労働者で、自分の庭で自分が作業する人は当たりません。

同じ規則の36条10号は「令別表第七第四号に掲げる機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務」も挙げています。別表第七の第四号は「締固め用機械」で、その1が「ローラー」です。整地で使う転圧の機械がここに入ります。ただし手で押す小型の機械が「不特定の場所に自走できるもの」に当たるかは、条文に書かれていません。(庭を平らにする工事の手続きは庭を更地にする・整地するにまとめました。)

ここを取り違えないでください

「資格が要らない」のは、安全だからではありません。 法律が守る範囲の外にいるからです。

同じ労働安全衛生規則の485条1項は、事業者に対して、チェーンソーの作業に従事する労働者へ下肢の切創防止用保護衣を着用させるよう求めています。仕事としてやる人には保護衣が義務づけられている作業を、自分の庭では保護衣の決まりなしでやることになります。

厚生労働省は伐木作業の安全対策のページで、特別教育の関連資料を公開しています。(出典:厚生労働省「伐木作業・林業における安全対策」/確認日 2026-09-23) 義務ではなくても、読めます。

いちばん多い事故は、庭木の剪定での転落

自分でやるかどうかを決めるとき、数字として確かめられるものがひとつあります。消費者庁が平成26年12月22日に公表した資料です。

脚立・はしごからの転落(消費者庁・平成26年12月22日)

消費者庁には、脚立・はしごからの転落事故の情報が437件寄せられています。転落して頭部を強打し死亡に至った事故情報も8件ありました。

年齢が明らかな事故情報をみると、50歳以上が7割強を占めています。

事故の発生時の状況を見ると、「庭木の剪定」が最も多く、次いで「屋根の修繕」などで、5割以上が屋外での作業中に発生しています。

(出典:消費者庁「脚立・はしごからの転落に注意! ~庭木の剪定、屋根修理で、死亡事故の危険も~(News Release)」/確認日 2026-10-07)

転落の原因についても、同じ資料が書いています。

事故原因が判明している情報のうち、製品が破損したために転落したものはわずかで、使用上の注意が守られず使い方が正しくなかったものや、昇降時や作業中にバランスを崩したなどの使用者の動作に問題があったと考えられるものが多いのが特徴です。

壊れた脚立が原因ではない、というのがこの資料のいちばん強い指摘です。 「製品破損」の13件のうち11件はリコール対象品だった、とも注記されています。

禁止事項が知られていない

同じ資料が載せている、戸建住宅に住む約1,000人(16歳〜88歳)へのアンケートの結果です。

  • 脚立・はしごを使用中に転落等の経験がある人の割合は約6割
  • そのうち半数近く(44.8%)が、40歳前から転落等を経験している
  • 4割以上の人が、はしごの立て掛け角度は75度、脚立の天板をまたいではいけない、はしごの上から3段目より上の段には乗らない、といった取扱説明書の禁止事項を知らなかったと答えている

厚生労働省の作業前点検リストは、脚立について「天板上や天板をまたいで作業をしない」「作業は2段目以下の踏みさんを使用する」を挙げ、「高さ2m以上での作業時は、墜落制止用器具の使用も必要です」と書いています。(出典:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「はしごを使う前に/脚立を使う前に(作業前点検リスト)」/確認日 2026-09-23) これも労働者向けの基準ですが、点検項目はそのまま読めます。

この数字の読み方

437件は、消費者庁に寄せられた事故情報を本件のために精査した件数(平成26年10月末時点)で、日本全体の発生件数ではありません。 また年代別は315件、事故の状況は160件、転落原因は239件と、母数がそれぞれ違います。 割合を足したり437件に掛けたりはできません。

平成26年の資料で、その後は更新されていません。 最新の件数ではないことを承知のうえで読んでください。

出たものを運べるかと、受け取ってもらえるか

自分の家庭から出たごみを自分で運ぶことは、許可の要る「業」には当たりません。

廃棄物処理法 第7条第1項(原文・抜粋)

一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域……を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。

(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第7条第1項(一般廃棄物処理業の許可)・第25条第1項第1号(罰則)」/確認日 2026-10-05)

むしろ、自分で処分することは条文のなかで勧められているほうです。

土地又は建物の占有者は、その土地又は建物内の一般廃棄物のうち、生活環境の保全上支障のない方法で容易に処分することができる一般廃棄物については、なるべく自ら処分するように努めるとともに……

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条の4(国民の責務)・第6条の2第6項」/確認日 2026-10-07) ただし、運べることと、市区町村が受け取ることは別です。

「なるべく自ら処分」を広げて読まないでください

廃棄物処理法2条の4も6条の2第6項も、責務・努力義務の規定で、罰則は付いていません。 そして「何をどこまで自分で処分してよいか」を定めた規定でもありません。実際に出せるかどうかは、市町村の一般廃棄物処理計画と受入基準で決まります。

途中から人に手伝ってもらうと、線が動く

ここが、自分でやるときのいちばん見落としやすいところです。

誰が施工するかで、義務の宛先が変わるその工事は、請負契約によっているか全部を業者に頼む元請業者が事前調査と説明を行う。届出は発注者一部だけ業者に頼む請け負った範囲は請負契約。残りは自主施工のまま全部を自分でやる自主施工者として、調査・記録・掲示・届出が自分に来る
図:

条文が分けているのは「請負契約によっているかどうか」です。お金を払ったかどうかではありません。友人や親族に手伝ってもらった場合がどちらに当たるかは、条文には書かれていません。

部分的に頼むときに決めておくこと

  • どこからどこまでを請け負ってもらうのかを、書面で区切る
  • 工作物を壊す部分が入るなら、事前調査を誰が行うのかを先に決める
  • 出た廃材をどちらが運ぶのかを決める。業者が運ぶなら、その業者の許可の種類を確かめる

どの業種に頼むかは庭じまいはどこに頼む?のページにまとめています。

自分でやる前に確認すること

業者に確認したいこと

  • その作業に「工作物を解体し、改造し、又は補修する」部分が含まれるか(含まれるなら石綿の事前調査の対象です)
  • 古い屋根材・波板・外壁材を外す予定があるか(年式と材質を先に確かめる)
  • 壊す対象が建築物以外で、頼んだとしたら請負代金が500万円以上になるか(建設リサイクル法施行令による届出の線)
  • 出る土・石・コンクリートがらを、自分の市区町村が受け取るか(受け取らない区があります)
  • 持ち込み先の受入基準と手数料、受付時間を調べたか
  • 脚立・はしごを使うか。使うなら平らな場所か、天板に乗らずに届くか、支える人がいるか
  • 高さ2メートル以上の場所で作業するか
  • チェーンソー・刈払機を使うか。保護具(下肢の切創防止用保護衣、保護メガネ、ヘルメット)があるか
  • 一人で作業するか。倒れたときに気づく人がいるか
  • 途中から人に手伝ってもらう予定があるか。請負契約にするのかどうか

このページで決まらないこと

  • どの作業なら自分でやってよいか。 条文は手続の宛先を決めているだけで、作業の難しさを決めていません
  • 何歳までなら自分でできるか。 年齢の線を示した公的な資料は見つかりませんでした
  • 自分でやるといくら安くなるか。 消えるのは人件費で、処分費と手数料は残ります。金額の目安になる資料は確認できていません
  • 友人や親族に手伝ってもらう場合が「請負契約による」に当たるか。 条文に書かれていません

草むしりを自分で減らす方法はこちら、工事の金額に出てくる法律の線はこちらにまとめています。

よくある質問

庭じまいを自分でやれば、資格は要りませんか
自分の庭で自分が作業するぶんには、チェーンソーの特別教育などの義務はかかりません。労働安全衛生法59条3項は「事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは…特別の教育を行なわなければならない。」という書き方で、義務の相手は事業者、保護の対象は労働者です。同法2条2号の「労働者」は労働基準法9条の労働者で、自分の庭で作業する本人は当たりません。ただし、これは「資格が要らない」という意味であって、「危なくない」という意味ではありません。同じ規則はチェーンソーの作業に下肢の切創防止用保護衣の着用も求めていますが、これも労働者に対するものです。
自分で壊せば、届出や調査は要りませんか
逆に、自分に来ます。大気汚染防止法18条の15第4項は「解体等工事の自主施工者(解体等工事を請負契約によらないで自ら施工する者をいう。以下同じ。)」に、石綿の事前調査と記録の作成・保存を義務づけています。建設リサイクル法10条1項も「対象建設工事の発注者又は自主施工者は、工事に着手する日の七日前までに…都道府県知事に届け出なければならない。」としています。業者に頼めば元請業者が負う手続が、自分で施工すると自分の名前で残るという構造です。
庭木を切るだけでも石綿の調査が要りますか
要りません。大気汚染防止法の事前調査の対象は「建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事」で、建築物等とは建築物その他の工作物です。庭木の剪定・伐採や草刈りはこれに当たりません。対象になるのは、カーポート・物置・ブロック塀・土間コンクリートなど、工作物を壊す作業が入るときです。
出たごみは自分で運べますか
自分の家庭から出た一般廃棄物を自分で運ぶことは、許可の要る「業」には当たりません。廃棄物処理法7条1項の許可は「一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者」にかかります。同法6条の2第6項は、土地又は建物の占有者について「生活環境の保全上支障のない方法で容易に処分することができる一般廃棄物については、なるべく自ら処分するように努める」とも書いています。ただし、運べることと、市区町村が受け取ることは別です。土・砂利・庭石・コンクリートがらは、持ち込んでも断られる市区町村があります。
庭じまいは何歳までなら自分でできますか
年齢の線を示した公的な資料は見つかりませんでした。消費者庁の資料にあるのは「自らの身体能力を過信せず」という書き方までです。数字として確かめられるのは、脚立・はしごからの転落事故で「年齢が明らかな事故情報をみると、50歳以上が7割強を占めています」ということと、同庁のアンケートで転落等の経験がある人のうち「半数近く(44.8%)の人が、40歳前から転落等を経験している」ということです。年齢だけで決まる話ではありません。

確認した情報源

制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。

  1. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法 第18条の15(解体等工事に係る調査及び説明等)・第2条第11項」

    第18条の15第1項は、解体等工事の元請業者が、その工事が特定工事に該当するか否かについて環境省令で定める方法による調査を行い、発注者に対し「これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない」と定める。この義務に金額や規模の下限は書かれていない。第2項は「解体等工事の発注者は、当該解体等工事の元請業者が行う前項の規定による調査に要する費用を適正に負担することその他当該調査に関し必要な措置を講ずることにより、当該調査に協力しなければならない。」と定める。第4項は請負契約によらないで自ら施工する者を「自主施工者」として調査等の義務を課し、第6項は元請業者又は自主施工者が調査を行ったときに「遅滞なく」その結果を都道府県知事に報告しなければならないとする。

    適用範囲:law_revision_id = 343AC0000000097_20260701_508AC0000000022。施行日 2026-07-01。2026-10-06に照合。/確認日 2026-10-06

    注意:①第2条第11項が定義しているのは「特定粉じん排出等作業」であり、「建築物等」という略称が付いているのは「特定建築材料が使用されている建築物その他の工作物」である。この限定を落として「庭の工作物も含まれる」と読むことはできない。②第2項は発注者が調査費用を「適正に負担する」ことを協力義務の例として挙げるだけで、金額も負担割合も書かれていない。「調査費用は発注者が全額負担する」とは書けない。

  2. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法施行規則 第16条の11(解体等工事に係る調査の結果の報告)」

    第1項は、法第18条の15第6項の規定による報告を行う解体等工事を3つ挙げる。第1号は「建築物を解体する作業を伴う建設工事であつて、当該作業の対象となる床面積の合計が八十平方メートル以上であるもの」、第2号は「建築物を改造し、又は補修する作業を伴う建設工事であつて、当該作業の請負代金(解体等工事の自主施工者が施工するものについては、これを請負人に施工させることとした場合における適正な請負代金相当額。…)の合計額が百万円以上であるもの」、第3号は「工作物(第十六条の五第二号の環境大臣が定める工作物に限る。)を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事であつて、当該作業の請負代金の合計額が百万円以上であるもの」。

    適用範囲:law_revision_id = 346M50000500001_20260701_508M60001000019。施行日 2026-07-01、e-Gov側 updated 2026-07-09、current_revision_status = CurrentEnforced(2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して条文本文を照合)。/確認日 2026-10-06

    注意:①数値は石綿障害予防規則4条の2第1項と同じだが、報告先が違う(こちらは都道府県知事、石綿則は所轄労働基準監督署長)。②第3号の工作物は第16条の5第2号の環境大臣が定める工作物に限られる。すべての工作物ではない。③第2号の括弧書きは、自主施工の場合に請負代金相当額で見ることを定めている。④この額が税込みか税抜きかを定めた記述は、この条文には無い。

  3. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/国土交通省・環境省「建設リサイクル法 第9条(分別解体等実施義務)・同施行令 第1条(特定建設資材)・第2条(規模に関する基準)」

    施行令第1条は特定建設資材を「一コンクリート 二コンクリート及び鉄から成る建設資材 三木材 四アスファルト・コンクリート」の4つとする。施行令第2条第1項は対象建設工事の規模の基準を4つ定め、建築物に係る解体工事は床面積の合計が八十平方メートル、建築物の新築又は増築は床面積の合計が五百平方メートル、建築物の新築工事等でこれに該当しないものは請負代金の額が一億円、建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事等は請負代金の額が五百万円とする。法第9条第1項は政令の基準「以上のもの」を対象建設工事としているので、これらは「以上」として働く。施行令第2条第2項は「解体工事又は新築工事等を同一の者が二以上の契約に分割して請け負う場合においては、これを一の契約で請け負ったものとみなして、前項に規定する基準を適用する。」と定める。法第9条第4項は、都道府県が条例で政令の基準に代えて適用すべき基準を定めることができるとしている。

    適用範囲:建設リサイクル法 law_revision_id = 412AC0000000104。同施行令 law_revision_id = 412CO0000000495_20250401_506CO0000000172(施行日 2025-04-01、e-Gov側 updated 2024-07-21、current_revision_status = CurrentEnforced)。2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して確認。/確認日 2026-10-06

    注意:①対象建設工事は特定建設資材を用いた建築物等に係る工事等に限られる。品目を確かめずに床面積だけで判定できない。②法第9条第4項により都道府県が条例で別の基準を定められるため、全国一律ではない。自治体名と条例の確認なしに「この市は八十平方メートル以上が届出対象」とは書けない。③庭の塀・門・物置・土間コンクリートが建築基準法第2条第1号の「建築物」に当たるのか「建築物以外のもの」に当たるのかで、床面積の号と請負代金の号のどちらに乗るかが変わる。当サイトは個別の判定をしない。④請負代金の額が税込か税抜かを定めた記述は、当サイトが確認した範囲では見つからなかった。

  4. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/国土交通省・環境省「建設リサイクル法 第10条・第12条・第13条・第21条/特定建設資材に係る分別解体等に関する省令 第7条」

    第10条第1項は「対象建設工事の発注者又は自主施工者は、工事に着手する日の七日前までに、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。」と定める(各号は「解体工事である場合においては、解体する建築物等の構造」など条件付きの書き方)。第12条第1項は、対象建設工事を発注しようとする者から直接その工事を請け負おうとする建設業を営む者は、第10条第1項第1号から第5号までの事項について「これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない」と定める(条見出しは「対象建設工事の届出に係る事項の説明等」)。第13条第1項は「対象建設工事の請負契約……の当事者は、建設業法(昭和二十四年法律第百号)第十九条第一項に定めるもののほか、分別解体等の方法、解体工事に要する費用その他の主務省令で定める事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。」と定め、その主務省令で定める事項は省令第7条が「一分別解体等の方法 二解体工事に要する費用 三再資源化等をするための施設の名称及び所在地 四再資源化等に要する費用」と定めている。第21条第1項は「解体工事業を営もうとする者(建設業法別表第一の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業又は解体工事業に係る同法第三条第一項の許可を受けた者を除く。)は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。」とし、第2項で登録は五年ごとの更新を受けなければ効力を失うとしている。

    適用範囲:省令 law_revision_id = 414M60000800017_20231228_505M60000800098(施行日 2023-12-28)。2026-10-06に照合。/確認日 2026-10-06

    注意:①七日前までの届出の義務主体は発注者又は自主施工者で、施工する業者ではない。②第21条の登録に金額の閾値はない。許可を持つ業者を除いて、解体工事業を営むには登録が要るという建て付け。③第13条の書面の記載事項は対象建設工事についてのもので、対象外の工事に同じ項目を求めた規定ではない。

  5. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/国土交通省「建設業法 第3条第1項・建設業法施行令 第1条の2(軽微な建設工事)・第2条(法第三条第一項第二号の金額)」

    建設業法第3条第1項のただし書は、許可を要しない場合を「政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者」とし、本文のあとに第1号・第2号(第2号が特定建設業に当たる区分)が続く。施行令第1条の2第1項は軽微な建設工事を「工事一件の請負代金の額が五百万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあつては、千五百万円)に満たない工事又は建築一式工事のうち延べ面積が百五十平方メートルに満たない木造住宅を建設する工事」と定める。第2項は「前項の請負代金の額は、同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の請負代金の額の合計額とする。ただし、正当な理由に基いて契約を分割したときは、この限りでない。」、第3項は「注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格又は市場価格及び運送賃を当該請負契約の請負代金の額に加えたものを第一項の請負代金の額とする。」と定める。施行令第2条は「法第三条第一項第二号の政令で定める金額は、五千万円とする。ただし、同項の許可を受けようとする建設業が建築工事業である場合においては、八千万円とする。」と定める。

    適用範囲:建設業法 law_revision_id = 324AC0000000100_20251212_506AC0000000049(施行日 2025-12-12)。建設業法施行令 law_revision_id = 331CO0000000273_20260401_507CO0000000412(施行日 2026-04-01、e-Gov側 updated 2026-01-05、current_revision_status = CurrentEnforced)。2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して確認。/確認日 2026-10-06

    注意:①五百万円は建築一式工事以外の場合の額で、建築一式工事は千五百万円。百五十平方メートルは木造住宅の延べ面積で、金額ではない。②許可を要しないのは「軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者」で、「軽微な工事1件」についての規定ではない。③第2項があるため、契約を分けて1件あたりの額を下げても合計額で判定される。④第3項があるため、施主が材料を用意してもその市場価格が加算される。⑤施行令第2条の五千万円・八千万円は下請代金の額についての別の閾値で、許可が要るかどうかの線ではない。⑥庭の工事が建設業法別表第一のどの工事の種類に当たるかは、当サイトでは確定させない。

  6. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「労働安全衛生法 第2条第2号・第59条第3項/労働安全衛生規則 第36条第8号・第485条」

    労働安全衛生法第2条第2号は「労働者」を「労働基準法第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。」と定める。第59条第3項は「事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。」と定める。労働安全衛生規則第36条は特別教育を必要とする業務を列挙し、第8号は「チェーンソーを用いて行う立木の伐木、かかり木の処理又は造材の業務」とする。同規則第485条第1項は「事業者は、チェーンソーを用いて行う伐木の作業又は造材の作業を行うときは、労働者の下肢とチェーンソーのソーチェーンとの接触による危険を防止するため、当該作業に従事する労働者に下肢の切創防止用保護衣(次項において「保護衣」という。)を着用させなければならない。」と定める。

    適用範囲:全国。law_revision_id は 347AC0000000057_20261001_507AC0000000033(労働安全衛生法)、347M50002000032_20261001_508M60000100116(労働安全衛生規則)。2026-10-07に e-Gov法令データAPI で取得して条文本文を照合した。/確認日 2026-10-07

    注意:★義務の相手は「事業者」で、保護の対象は「労働者」である。自分の庭で自分が作業する人はこの法律でいう労働者ではないので、特別教育や保護衣の義務はかからない。「資格がなくても自分の庭なら切ってよい」という意味にはなるが、「危なくない」という意味にはならない。この条文を、個人のDIYに資格が要る/要らないの根拠としてだけ使い、安全性の評価に使ってはいけない。

  7. 消費者庁「脚立・はしごからの転落に注意! ~庭木の剪定、屋根修理で、死亡事故の危険も~(News Release)」

    平成26年12月22日の公表資料。「消費者庁には、脚立・はしごからの転落事故の情報が437件寄せられています」「転落して頭部を強打し死亡に至った事故情報も8件ありました」「年齢が明らかな事故情報をみると、50歳以上が7割強を占めています」とする。事故の発生時状況について「事故の発生時の状況を見ると、「庭木の剪定」が最も多く、次いで「屋根の修繕」などで、5割以上が屋外での作業中に発生しています(図3)。」とする(図3は n=160、状況不明の277件を除く)。転落原因について「事故原因が判明している情報のうち、製品が破損したために転落したものはわずかで、使用上の注意が守られず使い方が正しくなかったものや、昇降時や作業中にバランスを崩したなどの使用者の動作に問題があったと考えられるものが多いのが特徴です」とし、「なお、「製品破損」の13件のうち11件はリコール対象品でした。」と注記する(図4は n=239、原因不明の198件を除く)。消費者へのアドバイスとして「脚立の天板(最上段)に乗らない」「脚立・はしごは平らで安定したところに設置する」「はしごの使用時は補助者に支えてもらう」を挙げる。別途実施した消費者アンケート(戸建住宅に在住で脚立・はしごの使用経験のある約1,000人、16歳〜88歳)では「脚立・はしごを使用中に転落等の経験がある人の割合は、約6割」「4割以上の人が、はしごの立て掛け角度は75度(一番安定する角度)、脚立の天板をまたいではいけない、はしごの上から3段目より上の段には乗らない等という取扱説明書で禁止されている事項を知らなかったと答えています」とする。

    適用範囲:全国。件数の出どころは「医療機関ネットワーク事業」と「事故情報データバンク」に寄せられた事故情報を本件のために特別に精査したもので、平成26年10月末時点。2026-10-07に当サイトでPDFを取得し、本文を抽出して照合した。/確認日 2026-10-07

    注意:①平成26年(2014年)の資料で、以後の件数は更新されていない。最新の数字ではない。②437件は通報・収集された事故情報の件数で、日本全体の発生件数ではない。③年代別は n=315(年代不明122件を除く)、事故の状況は n=160(状況不明277件を除く)、転落原因は n=239(原因不明198件を除く)で、母数がそれぞれ違う。割合を足し合わせたり、437件に掛けたりしてはいけない。④図の中の個別の件数は画像に入っており、本文には「最も多く」「次いで」という順序しか書かれていない。件数を書いてはいけない。

  8. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)「廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条の4(国民の責務)・第6条の2第6項」

    第2条の4は「国民は、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、廃棄物の減量その他その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。」と定める。第6条の2第6項は「土地又は建物の占有者は、その土地又は建物内の一般廃棄物のうち、生活環境の保全上支障のない方法で容易に処分することができる一般廃棄物については、なるべく自ら処分するように努めるとともに、自ら処分しない一般廃棄物については、その一般廃棄物処理計画に従い当該一般廃棄物を適正に分別し、保管する等市町村が行う一般廃棄物の収集、運搬及び処分に協力しなければならない。」と定める。

    適用範囲:全国。law_revision_id は 345AC0000000137_20260916_508AC0000000043。2026-10-07に e-Gov法令データAPI で取得して条文本文を照合した。/確認日 2026-10-07

    注意:①どちらも責務・努力義務の規定で、罰則は付いていない。②「なるべく自ら処分するように努める」は、何をどこまで自分で処分してよいかを定めた規定ではない。実際に出せるかどうかは市町村の一般廃棄物処理計画と受入基準で決まる。③「自ら処分」を「自分で運べば何でも受け取ってもらえる」の根拠に使ってはいけない。

  9. デジタル庁(e-Gov法令検索)「廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第7条第1項(一般廃棄物処理業の許可)・第25条第1項第1号(罰則)」

    第7条第1項「一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその一般廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。」第25条第1項は「五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」とし、第1号に「第七条第一項…の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行つた者」を挙げる。e-Gov 法令API(lawdata/345AC0000000137)で条文を取得して確認した。

    適用範囲:全国。罰則の対象は許可なく業として収集運搬等を行った者(回収業者の側)。/確認日 2026-10-05

    注意:ただし書の例外(専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみを扱う者など)に個別の回収が当たるかどうかは、当サイトでは判定できない。罰則は業者側の規定で、頼んだ家庭が罰せられると書く根拠にはならない。

  10. 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「はしごを使う前に/脚立を使う前に(作業前点検リスト)」

    移動はしごは安衛則第527条、脚立は安衛則第528条で構造等が定められ、脚立作業では「天板上や天板をまたいで作業をしない」「作業は2段目以下の踏みさんを使用する」「ヘルメットを着用し、あごひもをしめている」等が点検項目とされ、「高さ2m以上での作業時は、墜落制止用器具の使用も必要です」と明記されている。

    適用範囲:全国共通。令和3年3月版。労働安全衛生規則に基づく事業場向けの作業前点検リスト(はしご8項目・脚立10項目)。/確認日 2026-09-23

    注意:これは事業場の作業前点検用リストであり、「2m以上は墜落制止用器具」は労働者に対する事業者の義務。読者個人の家庭内DIYにそのまま法的義務として適用されるわけではないので、危険性の根拠としては使えても「違法になる」とは書けない。WebFetchのテキスト抽出は失敗し、ローカルでPDFから抽出して確認した。

  11. 厚生労働省「伐木作業・林業における安全対策」

    チェーンソーを用いて行う伐木等の業務は労働安全衛生規則第36条第8号に定める業務であり、厚生労働省が特別教育の関連資料を集約して公開している。

    適用範囲:全国共通。労働安全衛生法に基づく規制で、対象は「事業者が労働者に当該業務を行わせる場合」。ページ本体は資料リンク集で、教育時間などの数値は本文に記載がなく添付PDF側にある。/確認日 2026-09-23

    注意:このページ自体には教育時間・施行日の数値が書かれていないため、時間数を引用する場合はリーフレット本体(content/000510529.pdf)を根拠にすること。また安衛法は事業者の労働者に対する義務であり、このページから「個人が自宅の庭で自分の木を切るのに資格が要る/要らない」という結論は導けない。