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カーポートの波板を外す前に|石綿(アスベスト)の事前調査

カーポートの波板を外す前のアスベスト(石綿)の事前調査は、石綿障害予防規則3条により、報告が要らない規模の工事でも実施しなければなりません。報告の線は床面積80平方メートルと請負代金100万円。自分で外す場合に残る義務も整理しました。

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低木に囲まれた庭の通路
参考写真 説明用の素材写真。実際の利用者・商品・施工実績を示す写真ではありません。 写真:Haydon

庭の片づけで、カーポートの屋根、物置の屋根、勝手口の庇。波板を外す場面は必ず出てきます。

ここで読者が最初に当たるのが「こんな小さな工事でも手続きが要るのか」という疑問です。結論を先に書くと、条文の上では、工事の規模で免除されるのは報告だけで、調査そのものは免除されません。

うちの波板に石綿が入っているかどうかは、このページでは分かりません。それは分析か、入っているものとして扱うかのどちらかでしか決まらない建て付けになっています。

二つの法律が、別の線で走っている

石綿の事前調査には法律が2本あります。片方だけ読むと必ず取り違えます。

石綿障害予防規則と大気汚染防止法で、義務がかかる相手が違う条文の義務主体の違い。どちらが自分に当たるかは工事の進め方で変わります。比べるところ条文はどうなっているか根拠の法律石綿則=労働安全衛生法/もう一方=大気汚染防止法義務がかかる相手石綿則は「事業者」。大防法は元請業者と「自主施工者」自ら施工する人大防法は18条の20・18条の23第2項で自主施工者に義務を課す。石綿則の本文に「自主施工」の語は無い調査結果の報告先石綿則は所轄労働基準監督署長。大防法は都道府県知事報告の時期石綿則4条の2は「あらかじめ」。大防法18条の15第6項は「遅滞なく」14日前の届出大防法18条の17。出すのは発注者又は自主施工者で、元請業者ではない
図:条文の義務主体の違い。どちらが自分に当たるかは工事の進め方で変わります。
(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法 第18条の17(実施の届出)・第18条の20(作業基準の遵守義務)・第18条の23(結果の報告等)」/確認日 2026-10-06)

「遅滞なく」と「あらかじめ」が別の条文の言葉だという点は、押さえておく値打ちがあります。着工前に出すのは労働基準監督署への報告のほうで、都道府県知事への調査結果の報告は「遅滞なく」です。14日前という期限が出てくるのは、また別の届出(大気汚染防止法18条の17第1項)です。

大気汚染防止法の14日前の届出は、出す人が違います

18条の17第1項の義務主体は「届出対象特定工事の発注者又は自主施工者(次項に規定するものを除く。)」です。元請業者ではありません。

同条2項は、災害その他非常の事態の発生により緊急に行う必要がある場合は「速やかに」届け出るとしています。

事前調査の義務に、工事の大小は書かれていない

石綿障害予防規則3条1項です。

事業者は、建築物、工作物又は船舶(鋼製の船舶に限る。以下同じ。)の解体又は改修(封じ込め又は囲い込みを含む。)の作業(以下「解体等の作業」という。)を行うときは、石綿による労働者の健康障害を防止するため、あらかじめ、当該建築物、工作物又は船舶(それぞれ解体等の作業に係る部分に限る。以下「解体等対象建築物等」という。)について、石綿等の使用の有無を調査しなければならない。

この条文に面積や金額の下限はありません。厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトも「※施工業者(元請事業者)は、原則、工事の規模・種類にかかわらず改修等の対象箇所すべての材料に対し、事前調査を行う必要があります。」としています。

(出典:厚生労働省(石綿総合情報ポータルサイト/厚生労働省委託事業・受託 株式会社ユニバース)「小規模工事等の着工前に必要な手続きについて(石綿総合情報ポータルサイト)」/確認日 2026-10-06)

同じページは、報告について踏み込んで書いています。「なお、上記①~③に該当しない場合、労働基準監督署等への報告義務はございませんが、事前調査は実施しなければなりません。」。ここが記事の中心です。

報告が要るかどうかと、調査が要るかどうかは別の話石綿障害予防規則4条の2第1項が挙げている場合と、3条1項の関係。閾値に当たらなくても調査の義務は残ります。その工事は石綿則4条の2第1項の各号に当たるか建築物の解体で、床面積の合計が基準以上あらかじめ所轄労働基準監督署長へ報告建築物の改修で、請負代金の額が基準以上あらかじめ所轄労働基準監督署長へ報告厚生労働大臣が定める工作物で、請負代金の額が基準以上あらかじめ所轄労働基準監督署長へ報告どの号にも当たらない報告は不要。ただし3条1項の事前調査の義務は残る
図:石綿障害予防規則4条の2第1項が挙げている場合と、3条1項の関係。閾値に当たらなくても調査の義務は残ります。
(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第4条の2(事前調査の結果等の報告)」/確認日 2026-10-06)

数字そのものは条文にこう書かれています。建築物の解体工事は「当該工事に係る部分の床面積の合計が八十平方メートル以上であるものに限る」、建築物の改修工事は「当該工事の請負代金の額が百万円以上であるものに限る」、工作物(3条4項ただし書の厚生労働大臣が定める工作物に限る)の解体工事又は改修工事も請負代金の額が百万円以上、船舶は総トン数二十トン以上です。

この百万円は、工事費の目安ではありません

4条の2第1項第二号・第三号の百万円は、報告義務がかかるかどうかの線です。この数字を費用の見通しとして読まないでください。

契約を分けて1件あたりの額を下げる、という回避もできません。同条4項が「第一項各号に掲げる工事を同一の事業者が二以上の契約に分割して請け負う場合においては、これを一の契約で請け負ったものとみなして、同項の規定を適用する」と定めています。

請負代金の中身について、ポータルサイトは「請負金額」を「工事費用+機材(材料・機器等)費+消費税を含めた工事全体の合計金額」と説明しています。宮城労働局のQ&Aによると、「請負代金が税込み100 万円以上の」という設問があり、消費税込みで見ることが明記されています。

報告する相手についても、条文に書かれています。4条の2第5項は、工事の一部を請負人に請け負わせている事業者があるときは「当該仕事の作業の全部について、当該事業者が同項の規定による報告を行わなければならない」としています。下請に出している現場で報告するのは最も先次の注文者、つまり元請です。施主が出すものではありません。

建築物なのか工作物なのかで、結論が二つに分かれる

ここが、庭のカーポートでいちばん厄介なところです。

建築物の定義は建築基準法2条1号に置かれています。原文は条文で直接確かめてください。一方、石綿則側の「工作物」について、厚生労働省のポータルサイトは令和2年10月28日付け基発1028第1号を引いて「『工作物』とは、建築物以外のものであって、土地、建築物又は工作物に設置されているもの又は設置されていたものの全てをいい」と説明しています。

つまり、建築物に当たれば工作物ではない。どちらに当たるかで、次の二つが同時に変わります。

建築物として扱われるか、工作物として扱われるかで変わること石綿障害予防規則3条4項と4条の2第1項の構造。目の前の構造物がどちらに当たるかは、工事を頼む相手に先に確かめてください。変わるところ条文はどうなっているか有資格者による調査建築物は3条4項本文。工作物はただし書で範囲が限られる報告の閾値の種類建築物の解体は床面積。工作物は請負代金の額報告の対象になる工作物厚生労働大臣が定める工作物に限る(4条の2第1項第三号)その他の工作物の調査塗料その他の石綿等が使用されているおそれがある材料の除去等の作業に係るものに限る
図:石綿障害予防規則3条4項と4条の2第1項の構造。目の前の構造物がどちらに当たるかは、工事を頼む相手に先に確かめてください。
(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第3条(事前調査及び分析調査)」/確認日 2026-10-06)

3条4項は、読むときに二つの留保を落としてはいけない条文です。原文はこうです。

事業者は、事前調査については、前項各号に規定する場合を除き、適切に当該調査を実施するために必要な知識を有する者として厚生労働大臣が定めるものに行わせなければならない。ただし、石綿等が使用されているおそれが高いものとして厚生労働大臣が定める工作物以外の工作物の解体等の作業に係る事前調査については、塗料その他の石綿等が使用されているおそれがある材料の除去等の作業に係るものに限る。

厚生労働大臣と環境大臣が定める工作物(特定工作物)は、ポータルサイトが17種を番号付きで挙げています。反応槽、加熱炉、ボイラー及び圧力容器、配管設備、焼却設備、貯蔵設備、発電設備、変電設備、配電設備、送電設備、煙突、トンネルの天井板、プラットホームの上家、遮音壁、軽量盛土保護パネル、鉄道の駅の地下式構造部分の壁及び天井板、観光用エレベーターの昇降路の囲い。

(出典:厚生労働省(石綿総合情報ポータルサイト/厚生労働省委託事業・受託 株式会社ユニバース)「工作物石綿事前調査者(石綿総合情報ポータルサイト)」/確認日 2026-10-06)

この17種に、カーポート・門扉・塀・物置は入っていません。ただしこれは「手続きが要らない」という意味ではありません。建築物として扱われるなら、建築物の側の規定がそのまま当たります。工作物として扱われるなら、報告の対象になる工作物にも当たらないという結論になり得ます。

建築物として扱うのか、工作物として扱うのか

目の前のカーポートが建築基準法2条1号の「建築物」なのか、基発1028第1号の「工作物」なのか。この二つの定義を読み比べるだけでは決まりません。

読者にできるのは、調査と工事を頼む相手に「これは建築物として扱いますか、工作物として扱いますか」と先に聞くことです。この一言で、資格要件と報告の閾値の両方が決まります。見積書に調査費の行があるかどうかも、同時に確かめてください。

なお、工作物についての有資格者要件には施行の時期があります。ポータルサイトは「令和8年1月1日以降着工の工事から、工作物の解体等の作業を行うときは、資格者による事前調査を行う必要があります」としています。建築物については「令和5年10月1日以降着工の工事から、施工業者(元請事業者)は有資格者による事前調査の実施が義務付けられています」と書かれています。

入っているかどうかは、分析か「みなす」かで決まる

3条5項はこう定めています。事前調査を行ったにもかかわらず石綿等の使用の有無が明らかとならなかったときは、分析による調査を行わなければならない。ただし、事業者が石綿等が使用されているものとみなして労働安全衛生法及びこれに基づく命令に規定する措置を講ずるときは、この限りでない。

ポータルサイトは、これを実務の言葉で書いています。「なお、分析を行わずに「石綿有」とみなし、法令に基づく措置を講じながら除去作業を行うこともできます。」

調査から作業までの順番石綿障害予防規則3条の各項と、ポータルサイトが示す実務の順番。1書面調査(設計図書等の文書を確認する方法)3条2項第一号。文書が存在しないときはこの限りでない2目視調査3条2項第二号。構造上目視により確認することが困難な材料はこの限りでない3有資格者に行わせる3条4項。前項各号に規定する場合を除く。工作物にはただし書あり4明らかにならなければ分析調査3条5項。または石綿有とみなして措置を講ずる道もある5記録の作成と保存事前調査・分析調査を行ったときの記録。保存期間は条文で確かめてください6(閾値に当たれば)あらかじめ報告4条の2第1項。所轄労働基準監督署長へ
図:石綿障害予防規則3条の各項と、ポータルサイトが示す実務の順番。

新築の着工日は、登記の日付ではありません

3条3項第三号は、新築工事の着工日が平成十八年九月一日以降である場合に、着工日を設計図書等の文書で確認する方法によることが「できる」としています。

ここで取り違えやすいのが着工日の意味です。宮城労働局のQ&Aに、まさにこの問いがあります。「新築工事の着工日欄について、不動産登記簿謄本の登記の日付は間違いでしょうか。」答えは「新築工事の着工日欄は、解体(改修)する建物の、新築の着工日を記載してください。不明の場合は「不明」として記載をお願いします。」でした。

そして、この号は調査方法を簡略化できるという規定です。「それ以前の建材には石綿が入っている」と述べた条文ではありません。逆から読んで含有の根拠に使うことはできません。

もうひとつ、二つの法律で言葉が違う点があります。石綿則3条3項第三号は新築工事の「着工日」で、日付は「平成十八年九月一日以降」。大気汚染防止法施行規則16条の5第1号イは「平成十八年九月一日以後に設置の工事に着手した建築物等(ロからホまでに掲げるものを除く。)」です。似ていますが別の条文の言葉なので、混ぜて一つの結論にはできません。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法施行規則 第16条の4(作業基準)・第16条の5(調査の方法)・別表第七」/確認日 2026-10-06)

施行規則16条の5第1号のただし書は、イに当たるだけでは足りません。「設計図書その他の書面により明らかであつて、当該建築物等以外の建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴わないものである場合」という二つの条件が付いています。

自分で外す場合に残るもの

石綿障害予防規則は「事業者」に義務を課す規則です。この規則の本文に「自主施工」という語はありません。では自分でやれば何も残らないのか。残ります。残るのは大気汚染防止法の側です。

庭の工事を自分でやるときに、石綿以外も含めてどの義務が自分に来るのかは庭じまいを自分でどこまでできるかにまとめています。

自ら施工する場合に大気汚染防止法が課しているもの大気汚染防止法と同法施行規則が自主施工者に課している義務。特定工事に当たる場合の規定です。1調査(施行規則16条の5)書面と目視。環境大臣が定める者に行わせるのが原則2作業の計画を作成し、計画に基づき行う施行規則16条の4第一号3公衆の見やすい場所に掲示板を設ける施行規則16条の4第二号。寸法と記載事項まで規定4実施状況を記録し、工事終了まで保存施行規則16条の4第三号5除去等の完了後に目視で確認させる施行規則16条の4第五号。ただし書で自ら行える場合を限定6作業完了後の記録を作成し保存法18条の23第2項
図:大気汚染防止法と同法施行規則が自主施工者に課している義務。特定工事に当たる場合の規定です。
(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法 第18条の17(実施の届出)・第18条の20(作業基準の遵守義務)・第18条の23(結果の報告等)」/確認日 2026-10-06)

自分で調査できる場合は、条文がかなり狭く限っています。施行規則16条の5第2号ただし書です。

ただし、当該解体等工事の自主施工者である個人(解体等工事を業として行う者を除く。)は、建築物等を改造又は補修する作業であつて、排出され、又は飛散する粉じんの量が著しく少ないもののみを伴う軽微な建設工事を施工する場合には、自ら当該調査を行うことができる。

この文言に「解体」は入っていません

認められているのは「改造又は補修」の場合です。解体は挙がっていません。

しかも「軽微な建設工事」の判定基準はこの条文の中にありません。自分で外してよい場合に当たるかどうかは、条文を読むだけでは決まりません。所轄の労働基準監督署か都道府県の窓口に先に確かめてください。

16条の4第五号の完了確認のただし書も同じ文言で、「改造又は補修」の軽微な建設工事の場合に限られています。

外し方の条文には、ただし書と例外が付いている

「成形板は切らずにそのまま外す」という説明をよく見ます。条文にはそう書かれていますが、留保が3段ついています。

石綿則6条の2第1項は「成形された材料であって石綿等が使用されているもの(石綿含有保温材等を除く。第三項において「石綿含有成形品」という。)」の除去作業では切断等以外の方法で実施しなければならないとし、「ただし、切断等以外の方法により当該作業を実施することが技術上困難なときは、この限りでない。」と続けます。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第5条(作業の届出)・第6条の2(石綿含有成形品)」/確認日 2026-10-06)

大気汚染防止法施行規則の別表第七でも同じです。四の項の下欄は、柱書で「次に掲げる事項を遵守して作業の対象となる建築物等に使用されている特定建築材料を除去するか、又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。」と始まり、イで「特定建築材料を切断、破砕等することなくそのまま建築物等から取り外すこと。」とします。ロとハには「イの方法により除去することが技術上著しく困難なとき又は令第三条の四第二号に掲げる作業に該当するものとして行う作業の性質上適しないときは」という発動条件が付いており、ハはさらに環境大臣が定めるものに限られます。

古くて危ない構造物には、別の項が用意されています

別表第七には五の項があります。対象は「令第三条の四第一号に掲げる作業のうち、人が立ち入ることが危険な状態の建築物等を解体する作業その他の建築物等の解体に当たりあらかじめ特定建築材料を除去することが著しく困難な作業」。

この場合の作業基準は「作業の対象となる建築物等に散水するか、又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。」だけです。四の項の中欄が「一の項から三の項まで及び次項に掲げるものを除く」と明文で除いています。

傾いたカーポート、崩れかけた物置。「先に波板を外す」が前提にできない現場があることを、条文の側も想定しています。どちらの項で扱うのかは現場を見た人の判断になります。

レベル3という言葉は、法令にありません

よく見かける「レベル1・2・3」という区分について、出典をはっきりさせておきます。

環境省の石綿飛散防止小委員会に提出されたJATI協会の資料(平成30年11月21日・資料3)は、この区分に触れたうえで「但し、法的には "レベル" という用語は使用されていない」と明記しています。

(出典:一般社団法人JATI協会(環境省 石綿飛散防止小委員会の提出資料として環境省サイトに掲載)「石綿含有建材成形板等について(石綿飛散防止小委員会 資料3)」/確認日 2026-10-06)

「レベル3だから対象外」は、現行法では成り立ちません

いま挙げた資料は平成30年のもので、令和2年の大気汚染防止法改正より前です。同じ頁には「レベル1及び2が特定建築材料に該当」という当時の整理も載っています。

現行の大気汚染防止法施行令3条の3は、成形板を含む石綿を含有する建築材料を特定建築材料としています。成形板についても、施行規則別表第七の四の項に作業基準が置かれています。改正前の資料にある「レベル3は対象外」という整理を、いまの手続きの判断に使ってはいけません。

同じ資料の3頁には、飛散は「解体方法、劣化状況等の影響がある」という記述もあります(厚生労働省のマニュアルを参照先に挙げたもの)。区分だけで安全と判断できる、とは書かれていません。

一方で、この資料の14頁には成形板(外装材)の撤去について、実務に即した記述があります。「原則として、湿潤化した後、手ばらしで原形のまま撤去する。」「スレート波板、住宅屋根用化粧スレートの葺き替え工事では従前から主に実施されている方法。⇒石綿粉じんの飛散が少ない」「撤去する部分の高さ以上まで養生シートを設置する。」。見積もりや工事の説明を受けるとき、この3点が出てくるかどうかは手がかりになります。

業者に確かめる項目

個別の当てはめは、工事を頼む相手に先に聞いてください。そのまま使える質問を並べます。

業者に確認したいこと

  • 事前調査は誰が行いますか。資格は何をお持ちですか
  • このカーポート(物置・庇)は、建築物として扱いますか、工作物として扱いますか
  • 事前調査の結果は、労働基準監督署と都道府県のどちらに報告する工事になりますか。報告が要らない規模だとしても、調査結果の書面はもらえますか
  • 分析調査をしますか。それとも石綿有とみなして措置を講ずる進め方ですか
  • 波板は切らずに外しますか。切らないと外せない場合、どの措置を取りますか
  • 掲示板は出しますか(大気汚染防止法施行規則16条の4第二号に当たる工事の場合)
  • 外した波板の運搬と処分は、見積書のどの行に入っていますか

最後の1行だけは別の法律の話になります。処分の仕組みそのものはここでは扱わないので、見積書に行があるかを確かめてください。工事で出たものが家庭ごみのルートから外れる点は、土とがれきの処分で別に扱っています。

/確認日 2026-10-06

よくある質問

小さなカーポートを1台分だけ壊すのですが、事前調査は要りますか
石綿障害予防規則3条1項は、事業者が建築物・工作物・鋼製の船舶の「解体又は改修(封じ込め又は囲い込みを含む。)の作業」を行うときは「あらかじめ」石綿等の使用の有無を調査しなければならないと定めています。この条文に規模の下限はありません。厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトも「※施工業者(元請事業者)は、原則、工事の規模・種類にかかわらず改修等の対象箇所すべての材料に対し、事前調査を行う必要があります。」と書いています。要らなくなるのは報告のほうで、調査そのものではありません。
報告が要るかどうかの線はどこですか
石綿則4条の2第1項が4つの場合を挙げています。建築物の解体工事は「当該工事に係る部分の床面積の合計が八十平方メートル以上であるものに限る」、建築物の改修工事は「当該工事の請負代金の額が百万円以上であるものに限る」、厚生労働大臣が定める工作物の解体・改修工事も請負代金の額が百万円以上、船舶は総トン数二十トン以上です。この額は報告義務の線で、工事費の目安ではありません。
契約を分けて1件あたりの金額を下げれば報告は要らなくなりますか
なりません。石綿則4条の2第4項が「第一項各号に掲げる工事を同一の事業者が二以上の契約に分割して請け負う場合においては、これを一の契約で請け負ったものとみなして、同項の規定を適用する」と定めています。なお、ポータルサイトは「請負金額」を「工事費用+機材(材料・機器等)費+消費税を含めた工事全体の合計金額」と説明しており、宮城労働局のQ&Aにも「請負代金が税込み100 万円以上の」という設問があります。
業者を入れず自分で外す場合はどうなりますか
石綿障害予防規則は労働安全衛生法に基づいて「事業者」に義務を課す構成で、この規則の本文に「自主施工」という語はありません。一方、大気汚染防止法は請負契約によらないで自ら施工する者を「自主施工者」と呼び、調査・記録・作業基準・作業後の記録を自主施工者にも課しています。同法18条の20は「特定工事の元請業者若しくは下請負人又は自主施工者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業について、作業基準を遵守しなければならない」と定めています。自分でやれば義務が消えるという建て付けにはなっていません。
波板はレベル3だから規制の対象外と聞きました
「レベル1〜3」は法令の用語ではありません。環境省の石綿飛散防止小委員会に提出されたJATI協会の資料は「但し、法的には "レベル" という用語は使用されていない」と明記しています。この資料は平成30年のもので、「レベル1及び2が特定建築材料に該当」という当時の整理も同じ頁にあります。現行の大気汚染防止法施行令3条の3は特定建築材料を「吹付け石綿その他の石綿を含有する建築材料」としており、成形板についても作業基準(施行規則別表第七の四の項)が置かれています。
うちの波板に石綿が入っているか、見れば分かりますか
当サイトでは判定できません。石綿則3条5項は、調査しても使用の有無が明らかとならなかったときは分析による調査を行うとしています。ただし同項ただし書は、石綿等が使用されているものとみなして法令上の措置を講ずるときは分析をしなくてよいとしており、ポータルサイトも「分析を行わずに「石綿有」とみなし、法令に基づく措置を講じながら除去作業を行うこともできます。」と書いています。確かめる道と、あるものとして扱う道の二つがあります。

確認した情報源

制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。

  1. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第3条(事前調査及び分析調査)」

    第1項は、事業者が建築物・工作物・鋼製の船舶の解体又は改修(封じ込め又は囲い込みを含む。)の作業を行うときは、あらかじめ石綿等の使用の有無を調査しなければならないと定める。第2項は方法を「設計図書等の文書(電磁的記録を含む。以下同じ。)を確認する方法」と「目視により確認する方法」の二つとし、それぞれにただし書を置く。第3項は、柱書で「前項の規定にかかわらず」各号の場合は各号の方法によることが「できる」とし、第3号に新築工事の着工日が平成十八年九月一日以降である場合を挙げる。第4項は、事前調査を「前項各号に規定する場合を除き」有資格者に行わせる義務と、工作物についてのただし書を定める。第5項は、調査しても使用の有無が明らかとならなかったときの分析調査と、「石綿等が使用されているものとみなして」措置を講ずるときは不要というただし書を定める。

    適用範囲:law_revision_id = 417M60000100021_20260401_508M60000100003(平成17年厚生労働省令第21号)。施行日 2026-04-01、e-Gov側 updated 2026-02-04、current_revision_status = CurrentEnforced(2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して確認)。/確認日 2026-10-06

    注意:①第1項の船舶には「鋼製の船舶に限る」という限定が付く。②第3項第3号は調査方法を簡略化できるという規定で、それ以前の建材に石綿が含まれていると述べた条文ではない。逆読みして含有の根拠に使えない。③第4項のただし書は工作物側の緩和で、建築物には適用されない。④第1項の義務主体は「事業者」で、労働安全衛生法に基づく規定。この規則の本文に「自主施工」の語は無い(自主施工者を明記しているのは大気汚染防止法の側)。読者本人が自分で外す場合にそのまま及ぶとは条文から読み取れない。⑤第5項のただし書があるため、「含有の有無は分析でしか確定しない」とは書けない。⑥人が読むe-Govのページはスクリプト描画のため、照合はこのAPIのURLで行った。

  2. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第4条の2(事前調査の結果等の報告)」

    第1項は、事業者が次のいずれかの工事を行おうとするときは「あらかじめ」電子情報処理組織を使用して所轄労働基準監督署長に報告しなければならないとし、第1号に建築物の解体工事(当該工事に係る部分の床面積の合計が八十平方メートル以上であるものに限る。)、第2号に建築物の改修工事(当該工事の請負代金の額が百万円以上であるものに限る。)、第3号に工作物(第三条第四項ただし書の厚生労働大臣が定める工作物に限る。)の解体工事又は改修工事(請負代金の額が百万円以上であるものに限る。)、第4号に船舶(総トン数二十トン以上)を挙げる。第3項は、報告は「様式第一号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出することをもって代えることができる」とする。第4項は、同一の事業者が二以上の契約に分割して請け負う場合は一の契約で請け負ったものとみなすと定める。第5項は、工事の一部を請負人に請け負わせている事業者があるときは、当該仕事の作業の全部についてその事業者が報告を行うと定める。

    適用範囲:同じ law_revision_id = 417M60000100021_20260401_508M60000100003。第1項各号・第2項・第3項・第4項・第5項を2026-10-06に照合。/確認日 2026-10-06

    注意:①第1項第3号の工作物は「第三条第四項ただし書の厚生労働大臣が定める工作物」に限られる。すべての工作物ではない。②床面積は建築物の解体、請負代金は建築物の改修と工作物の場合で、どの数字が使われるかが変わる。③この百万円は報告義務の線で、工事費の目安ではない。④第4項があるため、契約を分けて一件あたりの額を下げても合算して判定される。⑤第5項により、下請に出している場合に報告するのは最も先次の注文者(元請)であって、施主ではない。

  3. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省令「石綿障害予防規則 第5条(作業の届出)・第6条の2(石綿含有成形品)」

    第5条第1項は、吹き付けられている石綿等の除去等(第1号)と石綿含有保温材等の除去等(第2号)の作業を行うときは「あらかじめ、様式第一号の二による届書に当該作業に係る解体等対象建築物等の概要を示す図面を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない」と定める。第2項は「前項の規定は、法第八十八条第三項の規定による届出をする場合にあつては、適用しない」とする。第6条の2第1項は、「成形された材料であって石綿等が使用されているもの(石綿含有保温材等を除く。第三項において「石綿含有成形品」という。)」を除去する作業では「切断等以外の方法により当該作業を実施しなければならない」とし、「ただし、切断等以外の方法により当該作業を実施することが技術上困難なときは、この限りでない」というただし書を置く。

    適用範囲:同じ law_revision_id。第5条第1項各号・第2項、第6条の2第1項を2026-10-06に照合。附則の「様式に関する経過措置」第5条も同時に確認した。/確認日 2026-10-06

    注意:①第5条の届出の時期は「あらかじめ」で、14日前ではない。14日前と定めているのは労働安全衛生法第88条第3項の計画届と大気汚染防止法第18条の17第1項の側。②この版では作業の届出の様式は「様式第一号の二」で、「様式第一号」は第4条の2第3項の事前調査結果の報告書。附則の経過措置が「旧石綿則様式第一号による建築物解体等作業届は、新石綿則様式第一号の二による建築物解体等作業届とみなす」としているため、様式番号が付け替わっている。古い解説は番号が一つずれる。③第6条の2第1項にはただし書があるので、「必ず切らずに外す」と無条件に書けない。

  4. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法 第18条の17(実施の届出)・第18条の20(作業基準の遵守義務)・第18条の23(結果の報告等)」

    第18条の17第1項は、届出対象特定工事の「発注者又は自主施工者(次項に規定するものを除く。)」が「当該特定粉じん排出等作業の開始の日の十四日前までに」都道府県知事に届け出なければならないと定める。第2項は、災害その他非常の事態の発生により緊急に行う必要がある場合は「速やかに」届け出るとする。第18条の20は「特定工事の元請業者若しくは下請負人又は自主施工者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業について、作業基準を遵守しなければならない」と定める。第18条の23第2項は「特定工事の自主施工者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業が完了したときは、環境省令で定めるところにより、当該特定工事における特定粉じん排出等作業に関する記録を作成し、これを保存しなければならない」と定める。

    適用範囲:law_revision_id = 343AC0000000097_20260701_508AC0000000022。施行日 2026-07-01、e-Gov側 updated 2026-05-22、current_revision_status = CurrentEnforced(2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して確認)。/確認日 2026-10-06

    注意:①第18条の17の14日前の届出の義務主体は発注者又は自主施工者で、元請業者ではない。これは第18条の15第6項の都道府県知事への報告(元請業者又は自主施工者・「遅滞なく」)とは別の手続き。②第18条の20により、作業基準は自ら施工する場合にも及ぶ。③第18条の23は第1項(元請業者)と第2項(自主施工者)で義務の内容が違う。④「届出対象特定工事」の範囲は政令で定まるため、この条だけでは何が14日前の届出に当たるか決まらない。

  5. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/環境省「大気汚染防止法施行規則 第16条の4(作業基準)・第16条の5(調査の方法)・別表第七」

    第16条の4は作業基準の本体で、第1号が元請業者又は自主施工者による作業開始前の計画の作成とそれに基づく実施、第2号が公衆の見やすい場所への掲示板(長さ四十二・〇センチメートル、幅二十九・七センチメートル以上など)、第3号が実施状況の記録と工事終了までの保存、第5号が除去等の完了後に「適切に行うために必要な知識を有する者」に目視で確認させる義務(ただし書で、自主施工者である個人が改造又は補修の軽微な建設工事を施工する場合は自ら行える)、第6号が「別表第七の中欄に掲げる作業の種類ごとに同表の下欄に掲げるとおり」と定める。第16条の5第1号は書面・目視の調査とそのただし書(イ「平成十八年九月一日以後に設置の工事に着手した建築物等(ロからホまでに掲げるものを除く。)」など)、第2号は「環境大臣が定める者」に調査を行わせる原則と、自主施工者である個人が自ら調査できる場合のただし書、第3号は分析による調査とそのただし書を定める。別表第七の四の項は石綿含有成形板等の除去作業を、五の項は「人が立ち入ることが危険な状態の建築物等を解体する作業その他の建築物等の解体に当たりあらかじめ特定建築材料を除去することが著しく困難な作業」を掲げる。

    適用範囲:law_revision_id = 346M50000500001_20260701_508M60001000019。施行日 2026-07-01、e-Gov側 updated 2026-07-09、current_revision_status = CurrentEnforced(2026-10-06に当サイトでAPIを再取得して確認)。/確認日 2026-10-06

    注意:①第16条の5第1号のただし書は、イに当たるだけでは足りず「設計図書その他の書面により明らかであつて、当該建築物等以外の建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴わないものである場合」という二つの条件が付く。②第2号・第16条の4第5号のただし書が認めているのは「改造又は補修」の軽微な建設工事の場合で、この文言に「解体」は含まれていない。③「又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること」は別表第七の冒頭ではなく、一の項から四の項までのそれぞれの下欄の柱書に置かれている(五の項は散水についての別の文)。④四の項の中欄は「吹付け石綿、石綿含有断熱材等及び石綿を含有する仕上塗材を除く」「一の項から三の項まで及び次項に掲げるものを除く」と範囲を限っている。⑤四の項下欄のロ・ハは「イの方法により除去することが技術上著しく困難なとき又は令第三条の四第二号に掲げる作業に該当するものとして行う作業の性質上適しないとき」という発動条件つきで、ハはさらに環境大臣が定めるものに限られる。⑥五の項に当たる作業の基準は散水等だけで、四の項から明文で除かれている。

  6. 厚生労働省(石綿総合情報ポータルサイト/厚生労働省委託事業・受託 株式会社ユニバース)「工作物石綿事前調査者(石綿総合情報ポータルサイト)」

    「工作物」の意味について令和2年10月28日付け基発1028第1号を引き、「建築物以外のものであって、土地、建築物又は工作物に設置されているもの又は設置されていたものの全てをいい」として煙突・サイロ・鉄骨架構・上下水道管等の地下埋設物・化学プラント等を例示している。「令和8年1月1日以降着工の工事から、工作物の解体等の作業を行うときは、資格者による事前調査を行う必要があります」と記載。対象工作物の表は、厚生労働省告示第278号及び令和2年10月7日環境省告示第77号(令和5年6月23日環境省告示第48号において一部改正)に掲げる工作物を「特定工作物」とし、反応槽・加熱炉・ボイラー及び圧力容器・配管設備・焼却設備・貯蔵設備・発電設備・変電設備・配電設備・送電設備・煙突・トンネルの天井板・プラットホームの上家・遮音壁・軽量盛土保護パネル・鉄道の駅の地下式構造部分の壁及び天井板・観光用エレベーターの昇降路の囲いの17種を番号付きで挙げる。これを「石綿使用のおそれが高いものとして厚生労働大臣及び環境大臣が定めるものであり、事前調査結果の報告対象である」と説明し、それ以外の工作物については「塗料その他の石綿等が使用されているおそれがある材料の除去等の作業に限る」としている。

    適用範囲:2026-10-06に取得。石綿障害予防規則の有資格者要件と、厚生労働大臣・環境大臣の告示に基づく特定工作物の範囲を示したページ。/確認日 2026-10-06

    注意:①17種の一覧にカーポート・門扉・塀・物置といった住宅の庭の構造物は含まれていない。②ただしこれは「報告が要らない」ことを意味しない。建築物に当たる場合は建築物の側の閾値(床面積又は請負代金)で判定される。③工作物の定義は通達(基発1028第1号)の引用で、当サイトは通達の原文を確認していない。④このページは厚生労働省の委託事業として運営されており、HTTPヘッダの last-modified はアクセスのたびに更新されるため、更新日としては使えない(当サイトは取得日で示す)。

  7. 厚生労働省(石綿総合情報ポータルサイト/厚生労働省委託事業・受託 株式会社ユニバース)「小規模工事等の着工前に必要な手続きについて(石綿総合情報ポータルサイト)」

    「※施工業者(元請事業者)は、原則、工事の規模・種類にかかわらず改修等の対象箇所すべての材料に対し、事前調査を行う必要があります。」と記載。分析調査について「なお、分析を行わずに「石綿有」とみなし、法令に基づく措置を講じながら除去作業を行うこともできます。」とする。「令和5年10月1日以降着工の工事から、施工業者(元請事業者)は有資格者による事前調査の実施が義務付けられています」とし、資格として特定建築物石綿含有建材調査者、一般建築物石綿含有建材調査者、一戸建て等石綿含有建材調査者(一戸建て住宅等の事前調査に限る)等を挙げる。報告について「上記①~③に該当しない場合、労働基準監督署等への報告義務はございませんが、事前調査は実施しなければなりません。」と明記し、「請負金額」を「工事費用+機材(材料・機器等)費+消費税を含めた工事全体の合計金額」と説明している。レベル1・2が含まれている場合は工事開始14日前までに計画の届出が必要とし、「レベル3(スレート、Pタイル等その他の石綿含有建材)の場合、条例で提出を求めている地方自治体に対しては提出が必要になってきます」とする。

    適用範囲:2026-10-06に取得。小規模な改修・解体工事の着工前手続きを一通りまとめたページ。/確認日 2026-10-06

    注意:①このページの「建築物解体等作業届(石綿障害予防規則様式第1号)」という様式番号は、2026年4月1日施行の石綿障害予防規則では第5条の届書が様式第一号の二、様式第一号が第4条の2第3項の事前調査結果の報告書になっており、条文の表記と食い違う。②石綿則第5条の届出の時期は「あらかじめ」で、このページが述べる14日前は労働安全衛生法第88条第3項の計画届と大気汚染防止法の届出の側。③「原則」という留保が付いている文を、無条件の義務として引用してはいけない。④自治体の条例については「条例で提出を求めている地方自治体に対しては」という条件つきの書き方で、都道府県単位での一般化はできない。⑤HTTPヘッダの last-modified はアクセスのたびに更新されるため更新日として使えない。

  8. 一般社団法人JATI協会(環境省 石綿飛散防止小委員会の提出資料として環境省サイトに掲載)「石綿含有建材成形板等について(石綿飛散防止小委員会 資料3)」

    2頁に「但し、法的には "レベル" という用語は使用されていない」と明記されている。同じ2頁には「レベル1及び2が特定建築材料に該当」という記述もある。3頁には飛散は「解体方法、劣化状況等の影響がある」として、厚生労働省「石綿飛散漏洩防止対策徹底マニュアル[2.20版]」を参照先に挙げた記述がある。14頁には成形板(外装材)について「原則として、湿潤化した後、手ばらしで原形のまま撤去する」「スレート波板、住宅屋根用化粧スレートの葺き替え工事では従前から主に実施されている方法。⇒石綿粉じんの飛散が少ない」「撤去する部分の高さ以上まで養生シートを設置する」と記載されている。

    適用範囲:平成30年11月21日の資料3(全16頁)。作成者は一般社団法人JATI協会 技術参与。/確認日 2026-10-06

    注意:①PDF本文の表記は「石綿飛散防止小委員会」「資料3」で、「中央環境審議会」の語はPDF内に無い。②平成30年の資料で、令和2年の大気汚染防止法改正より前のもの。「レベル1及び2が特定建築材料に該当」という記述は改正前の整理であり、現行の施行令第3条の3は成形板を含む石綿を含有する建築材料を特定建築材料としている。レベル区分が法令用語でないことと、成形板の撤去方法の記述に限って引用し、規制対象の範囲には使わない。③業界団体の資料で、国の行政機関の見解そのものではない。

  9. 厚生労働省 宮城労働局「石綿事前調査結果報告システムに関するQ&A(令和4年2月9日時点)」

    Q1-1は「請負代金に仮設工事費を含めるのでしょうか。」という問いに対し、仮設工事費を含めて100万円を超える場合は報告対象としている。Q1-2は工事途中の追加発注で100万円を超えた場合について「A. 報告対象となります。工事代金が100 万円を超えたら速やかに報告してください。」とする。Q1-3は「請負代金が税込み100 万円以上の建築物の改修工事において、工事費としては10 万円程度のボード貼替(石綿含有)の作業でも届出が必要でしょうか。」という問いに対し「A. 事前調査結果の報告に関しては、請負代金100 万円以上なので必要となります。届出に関しては個別の判断となりますので、現場を管轄する労働基準監督署にお問い合わせください。」と答えている。Q3-2は「新築工事の着工日欄について、不動産登記簿謄本の登記の日付は間違いでしょうか。」という問いに対し「A. 新築工事の着工日欄は、解体(改修)する建物の、新築の着工日を記載してください。不明の場合は「不明」として記載をお願いします。」と答えている。

    適用範囲:令和4年2月9日時点のQ&A(PDF)。宮城労働局が公開しているもの。2026-10-06に当サイトでPDFを取得して本文を照合した。/確認日 2026-10-06

    注意:①1つの労働局が公開したQ&Aで、全国の統一見解として示されたものではない。②Q1-3の設問文に「税込み」が明記されているのは、消費税を含めて見ることの根拠になる。③Q3-2は目次側の表記が「建築謄本」、本文が「不動産登記簿謄本」で食い違っている。本文側を引く。④令和4年時点の文書なので、様式番号など、その後の改正で変わる部分には使えない。