庭じまいの手帖
撤去後の庭

物置に残った農薬・塗料・ガスボンベの処分|家のごみに出せない

物置に残った農薬・塗料・LPガスボンベの処分は、収集の対象から外れます。スプレー缶に穴をあけるかは市区町村で指示が逆です。公的な案内は相談先までで止まりますが、どこで線が引かれ誰に聞けばよいかは原文で確かめられます。

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低木に囲まれた庭の通路
参考写真 説明用の素材写真。実際の利用者・商品・施工実績を示す写真ではありません。 写真:Haydon

庭じまいで物置の扉を開けると、たいてい同じものが出てきます。使いかけの除草剤。固まったペンキ。灯油の入ったポリタンク。カセットボンベの束。プロパンのボンベ。

これらはほとんどが、家のごみのルートから外れます。しかも「どこへ出すか」が自治体のページに書かれていないことが多い。

ここから先で分かるのは、どこで線が引かれているかと誰に聞けばよいかです。手順と費用は品目ごとに違うので、市区町村や販売店に確かめることになります。引用は自治体と国のページと、業界団体の資料の原文です。

スプレー缶は、指示が真っ二つに分かれている

片づけで最も数が出るのがスプレー缶とカセットボンベです。ここで多くの人が困るのは、調べた先によって答えが逆になることです。

同じスプレー缶で、市区町村の指示が逆になっているそれぞれの市区町村のページの原文。どちらかが間違っているのではなく、方針が違います。市区町村ページに書かれていること札幌市中身を使い切って、穴をあけないで名古屋市中身を完全に使い切って、穴をあけずに出していただく長野市穴あけ器で缶の1~2箇所に穴を開けてくださいたつの市穴を開けて捨てるようにお願いしています
図:それぞれの市区町村のページの原文。どちらかが間違っているのではなく、方針が違います。
(出典:札幌市「スプレー缶・カセットボンベ」/確認日 2026-10-06)

国の文書も、分かれていることをそのまま書いています。環境省の令和元年7月4日の事務連絡です。

廃エアゾール製品等をごみとして排出する際に住民による穴開けを不要としている市区町村の割合は、平成28 年時点で27%であったところ、今般の調査結果では約40%となっており穴開けを不要とする市区町村の割合は増加しているものの、いまだ半数以上の市区町村が住民に対して排出時の穴開けを指導している。

(出典:環境省 環境再生・資源循環局 廃棄物適正処理推進課「廃エアゾール製品等の処理に関する調査結果について(事務連絡)」/確認日 2026-10-06)

国の立場は「望ましい」まで

環境省は平成30年12月27日の通知で、穴開けについて「排出する際に穴開けをしない方向が望ましいと考えている旨周知してきた」と述べています。理由として東京消防庁の実数も挙げています。「東京消防庁によると、同庁管内において平成20 年から平成29 年までの10 年間で、エアゾール製品等の穴開けが原因の火災が260 件発生しているなど」。

ただし同じ通知の末尾に「なお、本通知は、地方自治法(昭和22 年法律第67 号)第245 条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。」と書かれています。市区町村の指示を上書きするものではありません。

つまり、国の考えを根拠に自分の市のやり方を変えることはできません。お住まいの市区町村のページに従ってください。

穴あけやガス抜きの手順は、お住まいの市区町村の案内に従ってください。使い切れなかった缶は、持ち込み先を用意している自治体があります。札幌市は「中身を使い切れない「スプレー缶・カセットボンベ」は、各清掃事務所、消防署(出張所)、地区リサイクルセンターで引き取りをしていますので、お持ち込みください。」としています。長野市は「カセットボンベ缶を使い切れない場合は、一般社団法人日本ガス石油機器工業会カセットボンベお客様センター(0120-14-9996)までお問い合わせください。」と相談先を示しています。

灯油・ガソリン・塗料は、収集の対象から外れる

ここは複数の自治体で一致しています。

自治体が「収集しない」と明記している品目と相談先各自治体のページの原文。相談先が示されていることと、その先が引き取ることは別です。自治体とページの記述示されている相談先港区:灯油・ガソリン・エンジンオイルなどお近くのガソリンスタンドへお問い合わせください港区:塗料日本塗料工業会。ただし同じ行に「※業者の紹介のみ」仙台市:廃油(灯油)、ガソリン、タイヤ販売店、ガソリンスタンド仙台市:ペンキ(液体状の場合)販売店やメーカー仙台市:火薬類、劇薬、毒物、農薬販売店、メーカー大田区:石油類、毒物及び劇物お困りのときはごみ減量推進課や清掃事務所へ
図:各自治体のページの原文。相談先が示されていることと、その先が引き取ることは別です。
(出典:仙台市「市で収集しないものの相談先(その他)」/確認日 2026-10-06)

注意したいのは、案内が「相談先」で終わることです

港区は塗料の案内先に「※業者の紹介のみ」と自分で注記しています。仙台市の見出しは「相談先」です。引き取ってもらえるとは、どこにも書かれていません。

一方で、窓口を示していない自治体ばかりではありません。大田区は「お困りのときは、ごみ減量推進課や清掃事務所にお問い合わせください。」と区自身の窓口を示し、鳥取県は農薬について県の担当課名と電話番号まで載せています。

行き先が決まらないときは、自治体の廃棄物担当に電話で聞く。これがいちばん確実な道です。

大田区のページには、片づけで役に立つ一行があります。「灯油が入ったままの石油ストーブ類(灯油を抜けば粗大ごみとして収集できます。)」。本体と中身は別に扱われるということです。ただし抜いた灯油の行き先は、このページには書かれていません。

量が多いと、消防法の線に近づく

物置の片づけでもうひとつ知っておきたいのが、量の話です。

消防法第九条の四第一項は、指定数量未満の危険物の貯蔵・取扱いの技術上の基準を「市町村条例でこれを定める」としています。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/総務省「消防法 第九条の四(指定数量未満の危険物)・第十条(指定数量以上の危険物)」/確認日 2026-10-06)

「少ないから規制がない」ではありません

この条文が言っているのは、基準を決める主体が国から市町村条例に移るということです。規制が無くなるとは書かれていません。

横浜市消防局は「指定数量の5分の1以上指定数量未満の危険物(以下「少量危険物」といいます。)の貯蔵・取扱いをする場合は届出が必要です。」と書き、身近な例として「・塗料を一斗缶で保管している」を挙げています。同じページには、ガソリンと灯油を同時に置く場合の計算例も載っています。

実際に届出が要るかどうかは、住んでいる市町村の火災予防条例を見ないと分かりません。置いている品目と量を書き出してから、消防の予防担当に確かめてください。

指定数量そのものは国の政令で決まっています。危険物の規制に関する政令の別表第三では、第四類の第一石油類(非水溶性液体)が200リットル、第二石油類(非水溶性液体)が1,000リットル、第三石油類(非水溶性液体)が2,000リットル、第四石油類が6,000リットル、動植物油類が10,000リットルとされています。消防法別表第一の備考第十四号は「第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が二一度以上七〇度未満のものをいい」としています。

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/総務省「危険物の規制に関する政令 第一条の十一(危険物の指定数量)・別表第三」/確認日 2026-10-06)
第四類の指定数量(第一〜第三石油類は非水溶性液体の場合)危険物の規制に関する政令の別表第三による数量を、幅で並べたもの。この量までなら自由に置いてよいという意味ではありません。少ない多い第一石油類200リットル第二石油類1,000リットル第三石油類2,000リットル第四石油類6,000リットル動植物油類10,000リットル
図:危険物の規制に関する政令の別表第三による数量を、幅で並べたもの。この量までなら自由に置いてよいという意味ではありません。

手元の塗料がどの石油類に当たるかは、製品ごとに分かれます

消防法別表第一の備考は、第二石油類・第三石油類・第四石油類から「塗料類その他の物品」のうち一定のものを除くとしており、その除外の中身は総務省令にあります。手元の缶がどの石油類に当たるかは、その省令まで当たらないと決まりません。

一方で横浜市消防局の表は、第1石油類の例に「ラッカーシンナー」、第2石油類の例に「合成樹脂塗料用シンナー、合成樹脂クリヤー塗料」を挙げています。同じ「塗料」でも、製品によって分かれます。

なお、消防法第十条第一項にはただし書があります。「ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。」。同項の本文は「指定数量以上の危険物は、貯蔵所(中略)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。」と定めており、このただし書はその例外です。所轄消防長又は消防署長の承認が条件なので、自分の判断で置ける道ではありません。

LPガスボンベは、販売店に返すもの

プロパンのボンベは、ごみとして出す対象になっていません。

山梨県は「LPガスや酸素ガスなどの高圧ガスボンベは、使わなくなったら速やかに販売業者に返却することとなっております。」と書き、具体的な順番も示しています。購入した販売店に連絡する。販売店が不明なら容器に記載してある所有者に連絡する。それも分からないときは関東高圧ガス容器管理委員会の山梨県支部へ。

(出典:山梨県「使用しない高圧ガスボンベの処分(廃棄)について」/確認日 2026-10-06)
使わなくなったガスボンベの連絡先をたどる順番山梨県・仙台市・港区のページが示している順番。全国一律の制度ではありません。1購入した販売店に連絡し、引き取りを依頼する山梨県「購入した販売店に連絡し引き取りを依頼しましょう。」2販売店が不明なら、容器に記載してある所有者へ仙台市も相談先を「容器に記載の所有者または占有者」としている3所有者も不明なら、都道府県のLPガス協会へ仙台市は宮城県LPガス協会、港区は東京都エルピーガス協会を案内4容器の管理の委員会へ山梨県は関東高圧ガス容器管理委員会山梨県支部、港区は同委員会(03-5296-0860)を案内5ごみとして出さない業界団体の啓発資料「一般ゴミ、不燃ゴミ、粗大ゴミとして絶対に出さないでください。」
図:山梨県・仙台市・港区のページが示している順番。全国一律の制度ではありません。

置いたままにしておく危険についても、県が書いています

山梨県のページには保管についての記述もあります。「なお、高圧ガス容器は、日の当たる場所など温度が40度以上となる場所に保管すると、容器の中のガスが噴き出す危険性があるため、涼しい場所に保管しましょう。また、屋外に放置すると雨水等で容器が腐食し、破裂するおそれがあります。」

県が挙げているのは「温度が40度以上となる場所」という条件です。手元の物置がその条件に当たるかどうかは、置き場所や季節によって変わります。片づけを先送りにすることそのものが、県が注意している状態に近づくということです。

ごみとして出さないという点は、業界団体の啓発資料にも書かれています。愛知県LPガス協会のチラシは「LPガス容器を一般ゴミ、不燃ゴミ、粗大ゴミとして絶対に出さないでください。」「使用しなくなった容器は速やかに販売店へ返却してください。」としています。同じチラシは、カセットボンベについては「各自治体の分別方法に従い処分しましょう。」と書き分けています。

(出典:一般社団法人 愛知県LPガス協会(PDFは愛知県のサイトに掲載)「LPガス容器を放置しないでください!(LPガス保安啓発チラシ)」/確認日 2026-10-06)

なお山梨県のページは「返却することとなっております」と書いていますが、根拠となる法律の条番号は示されていません。法律上の義務かどうかは、県のページの記述だけでは確かめられません。

農薬は、ごみに出せないと県が書いている

庭じまいでいちばん扱いに困るのが、使いかけの除草剤や殺虫剤です。

鳥取県のページは、はっきり書いています。「農薬は一般的な自治体のごみ回収に出すことはできません。」。そして処分方法を4段で示しています。

鳥取県が示している農薬の処分方法の順番鳥取県のページの番号付きの記述。他県で同じ順番とは限りません。1購入した販売店に相談する2JAに相談する県の注記「回収してもらえるケースがあります。具体的な規定・費用などは地域によって異なる」3お住まいの自治体の廃棄物担当に相談する4担当が案内する産業廃棄物処理業者に連絡して処分する(有料)
図:鳥取県のページの番号付きの記述。他県で同じ順番とは限りません。
(出典:鳥取県「農薬の使用にあたっては・・・」/確認日 2026-10-06)

同じページには、やってはいけないことも書かれています。「適当に処分すると法律(農薬取締法)に抵触しますので、未使用、使用に関わらず農薬を河川や水路(用水路、排水路)に流すこと、土に埋めることは厳禁です。」。禁止行為として「他の容器には移し替えない。」「容器内に農薬を残したままで廃棄しない。」も挙げています。移し替えについては岡山県も「農薬を他の容器に移し替えての保管は、誤飲、誤用の原因となるので、絶対に止めてください。」と書いています。鳥取県と岡山県で記述が一致している、数少ない点です。

家庭から出る農薬が一般廃棄物かどうかは、量で変わります

鳥取県は廃棄物処理法上の区分を「事業者:産業廃棄物/一般の方:一般廃棄物 ※大量の農薬の場合は、「産業廃棄物」と見なされます。」と整理しています。

ところが「大量」が何キログラムからなのかは示されていません。そのため、家庭から出るものがすべて一般廃棄物だとは決まりません。残っている量と本数を数えてから、市町村の廃棄物担当に伝えてください。

同じページには、家庭向けの一行もあります。「なお、家庭園芸用農薬の空容器については、処分方法が異なる場合がありますので、お住まい市町村の廃棄物担当に確認してください。」

残った農薬を売る・譲ることについて

農林水産省のページに、片づけで起こりやすい行動への警告があります。

販売者の届出をせずに、フリーマーケットサイトやオークションサイトに農薬を出品していたことで、検挙された事例が発生しています。

同じページは「※ 農薬取締法第17条第1項(販売者の届出)の規定に違反した場合は、6ヶ月以下の懲役若しくは 30万円以下の罰金、又はこれらの併科の対象になります。」としています。また「ラベルが剥がれた農薬、小分けされた農薬」は販売が禁止される例として挙げられており(農薬取締法第18条第1項)、違反は3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金とされています。

物置から出てきたものを売って片づける、という道はここでは使えません。

(出典:農林水産省「農薬の販売」/確認日 2026-10-06)

農薬は、別の2つの法律にもつながっている

農薬が厄介なのは、廃棄物の話だけで終わらないからです。農林水産省のGAP研修資料に、3つの法律を一度に結んだ記述があります。

特に、毒物や劇物に該当する農薬については、それぞれを区別した上で、鍵をかけて保管、管理しなければなりません。また、危険物に指定される農薬(油剤、乳剤など第○石油類に分類される農薬等)については、消防法に従った管理(危険物表示の実施、消火設備等の用意など)が要求されます。

(出典:農林水産省「農薬の適正な使用・保管(GAPオンライン研修資料)」/確認日 2026-10-06)

これは農業者向けの研修資料で、家庭の物置を想定した文書ではありません。ただし同じ薬剤が、毒物及び劇物取締法と消防法の両方に引っかかる場合があるという整理を、一次情報で示している箇所です。

毒物及び劇物取締法の側は、廃棄についても条文を置いています。第十五条の二です。「毒物若しくは劇物又は第十一条第二項に規定する政令で定める物は、廃棄の方法について政令で定める技術上の基準に従わなければ、廃棄してはならない。」

(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省「毒物及び劇物取締法 第二条・第十二条第一項・第十五条の二・別表第二」/確認日 2026-10-06)
手元の薬剤が劇物に当たるかどうかの判断が二段になっている毒物及び劇物取締法の別表第二と、同法の委任を受けた指定令の関係。手元の製品が劇物に当たるかどうかは、成分名と濃度の両方が分からないと決まりません。その成分は、法律の別表第二に直接挙がっているか別表第二が物そのものを掲げている(第五号のダイアジノンなど)濃度の条件なしに劇物それを含有する製剤である別表第二第九十四号の委任を受けた指定令が指定する。濃度で除外がある医薬品又は医薬部外品である第二条第二項により劇物から外れる毒物であるもの指定令第二条第一項のただし書で、劇物の指定から除かれる
図:毒物及び劇物取締法の別表第二と、同法の委任を受けた指定令の関係。手元の製品が劇物に当たるかどうかは、成分名と濃度の両方が分からないと決まりません。
(出典:デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省「毒物及び劇物指定令 第二条第一項(劇物に指定する製剤)」/確認日 2026-10-06)

よく見かける「ダイアジノンは5%以下なら劇物ではない」という説明は、半分だけ合っています。毒物及び劇物指定令第二条第一項第十号の除外は、ダイアジノンを含有する製剤についてのものです。法律の別表第二第五号が掲げているダイアジノンそのものには、濃度の条件が付いていません。

毒物・劇物か危険物かは、製品名からは決まりません

手元の除草剤や殺虫剤が毒物・劇物に当たるかどうか、消防法の危険物に当たるかどうか。どちらも、ここに挙げた条文だけでは決まりません。成分名が分かっても濃度が分からず、濃度が分かっても製品の区分が分かりません。

手がかりになるのは容器の表示です。毒物及び劇物取締法第十二条第一項は、容器及び被包に「医薬用外」の文字と、毒物は赤地に白色で「毒物」、劇物は白地に赤色で「劇物」の文字を表示するよう定めています。ただし、表示が無いことは毒物・劇物でないことの証明にはなりません。この義務は毒物劇物営業者と特定毒物研究者にかかるものです。

第十五条の二の委任を受けた技術上の基準(施行令第四十条)は、守らなければ廃棄できない基準です。手順を自分で組み立てずに、自治体の廃棄物担当に品目を伝えてください。

物置を開ける前に決めておくこと

業者に確認したいこと

  • お住まいの市区町村のページで、スプレー缶は穴をあけるのかあけないのかを確かめる
  • 使い切れない缶の持ち込み先があるかどうかを、同じページで探す
  • 灯油・ガソリン・塗料は、収集しない品目の一覧に載っているかを確かめる
  • ガスボンベは、容器に記載されている所有者(または占有者)の名前を先に写真に撮る
  • 農薬は、ラベルが読めるうちに成分名と最終有効年月を記録する(移し替えない・中身を残して捨てない)
  • 行き先が決まらないものは、自治体の廃棄物担当課に電話で品目を伝えて聞く
  • 片づけ業者に頼む場合は、これらが見積書に含まれているか、別料金かを確かめる

最後の1行が大事です。片づけの見積もりに、この手の品目が入っていないことがあります。作業当日に「これは持っていけません」となると、物置だけが残ります。業者の許可の話は不要品の回収に許可が要るかで、物置本体の撤去は物置の撤去で別に扱っています。

/確認日 2026-10-06

よくある質問

スプレー缶は穴をあけて出すのですか、あけずに出すのですか
市区町村で指示が逆になっています。札幌市は「中身を使い切って、穴をあけないで、指定ごみ袋と別の透明または半透明の袋に入れて」、名古屋市は「名古屋市では、不適切な穴あけ方法による火災や事故の防止のため、中身を完全に使い切って、穴をあけずに出していただくこととしています。」と書いています。一方で長野市は手順の2番目に「ホームセンター等で売られている穴あけ器で缶の1~2箇所に穴を開けてください。」、たつの市は「市では、カセットボンベやスプレー缶を捨てる場合は、穴を開けて捨てるようにお願いしています。」と書いています。お住まいの市区町村のページで確かめるしかありません。
国はどちらが正しいと言っていますか
環境省は平成30年12月27日の通知で、穴開けについて「排出する際に穴開けをしない方向が望ましいと考えている旨周知してきた」と述べています。ただし同じ通知に「なお、本通知は、地方自治法(昭和22 年法律第67 号)第245 条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。」と明記されており、市区町村の指示を法的に上書きするものではありません。令和元年の事務連絡では、穴開けを不要とする市区町村の割合が平成28年時点の27%から「約40%」になったとしつつ、「いまだ半数以上の市区町村が住民に対して排出時の穴開けを指導している。」と書かれています(2019年時点)。
残った灯油はどう処分すればいいですか
市区町村の収集からは外れます。港区は「灯油・ガソリン・エンジンオイルなど」について「区では収集できません」とし、相談先を「お近くのガソリンスタンドへお問い合わせください」としています。仙台市も「廃油(灯油)、ガソリン、タイヤ」を市で収集しない品目に挙げ、相談先を「販売店、ガソリンスタンド」としています。ただしどちらも相談先の案内で、引き取りが保証されているとは書かれていません。大田区は「灯油が入ったままの石油ストーブ類(灯油を抜けば粗大ごみとして収集できます。)」としており、本体とその中身は別に扱われます。
期限切れの農薬は買った店が引き取ってくれますか
販売店に引き取りを義務づけた公的な記述は確認できませんでした。鳥取県は処分方法として①購入した販売店に相談②JAに相談③お住まいの自治体の廃棄物担当に相談④担当が案内する産業廃棄物処理業者に連絡して処分する(有料)という4段を示しています。JAについては「回収してもらえるケースがあります。具体的な規定・費用などは地域によって異なるため、お近くのJAに問い合わせをしてください。」と留保が付いています。農林水産省の販売者向けのページも、販売する側に「最終有効年月を過ぎた農薬の販売はしないでください。」と求めているだけで、引き取りについては書いていません。
残った農薬をフリマアプリで売るのはだめですか
農林水産省のページに「販売者の届出をせずに、フリーマーケットサイトやオークションサイトに農薬を出品していたことで、検挙された事例が発生しています。」と書かれています。同じページは「※ 農薬取締法第17条第1項(販売者の届出)の規定に違反した場合は、6ヶ月以下の懲役若しくは 30万円以下の罰金、又はこれらの併科の対象になります。」としています。また「ラベルが剥がれた農薬、小分けされた農薬」は販売が禁止される例として挙げられており(農薬取締法第18条第1項)、違反は3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金とされています。片づけで出てきたものを売るという発想は、ここでは成り立ちません。
うちの農薬は毒物や劇物に当たりますか
法律の判断が二段になっています。毒物及び劇物取締法の別表第二第五号はダイアジノンを濃度の条件なしに劇物として挙げていますが、それを含有する製剤については毒物及び劇物指定令第二条第一項第十号が「ただし、二―イソプロピル―四―メチルピリミジル―六―ジエチルチオホスフエイト五%(マイクロカプセル製剤にあつては、三〇%)以下を含有するものを除く。」としています。原体と製剤で扱いが違い、製剤は濃度で分かれます。製品名だけでは判断できません。

確認した情報源

制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。

  1. 環境省 環境再生・資源循環局 廃棄物適正処理推進課(PDFは札幌市サイトに掲載)「廃エアゾール製品等の排出時の事故防止について(通知)環循適発第1812271号」

    穴開けについて「排出する際に穴開けをしない方向が望ましいと考えている旨周知してきた」と述べている。実数として「東京消防庁によると、同庁管内において平成20 年から平成29 年までの10 年間で、エアゾール製品等の穴開けが原因の火災が260 件発生しているなど」と記載。製品側の対応として「平成29 年度において、小型品など装着の必要のない一部製品を除いたガス抜きキャップの装着率は約99%、カセットこんろのヒートパネル化は100%」としている。文末に「なお、本通知は、地方自治法(昭和22 年法律第67 号)第245 条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。」と明記。

    適用範囲:平成30年12月27日の通知。市区町村向け。/確認日 2026-10-06

    注意:①技術的な助言であって、市区町村の指示を法的に上書きするものではない。②260件は東京消防庁管内・平成20年から平成29年までの数で、全国の数でも現在の数でもない。③「望ましい」という表現で、穴をあけないことを義務づけた文書ではない。

  2. 環境省 環境再生・資源循環局 廃棄物適正処理推進課「廃エアゾール製品等の処理に関する調査結果について(事務連絡)」

    「廃エアゾール製品等をごみとして排出する際に住民による穴開けを不要としている市区町村の割合は、平成28 年時点で27%であったところ、今般の調査結果では約40%となっており穴開けを不要とする市区町村の割合は増加しているものの、いまだ半数以上の市区町村が住民に対して排出時の穴開けを指導している。」と記載。あわせて「ガス抜きキャップによる出し切り等について住民に周知していないと回答した市区町村が13%、火気のない風通しの良い屋外等でのガス抜きについて周知していないと回答した市区町村が24%」としている。

    適用範囲:令和元年7月4日の事務連絡。全国の市区町村を対象にした調査の結果。/確認日 2026-10-06

    注意:①数字は2019年時点のもので、それ以降の全国調査は確認できなかった。「いまだ半数以上」も2019年時点の記述。②この文書も、どちらが正しいかを決めたものではない。

  3. 札幌市「スプレー缶・カセットボンベ」

    出し方として「中身を使い切って、穴をあけないで、指定ごみ袋と別の透明または半透明の袋に入れて」と案内している。使い切れなかったものについて「中身を使い切れない「スプレー缶・カセットボンベ」は、各清掃事務所、消防署(出張所)、地区リサイクルセンターで引き取りをしていますので、お持ち込みください。」と受け入れ先を示している。

    適用範囲:更新日 2024年5月8日。札幌市の案内。/確認日 2026-10-06

    注意:他の市区町村には当てはまらない。穴をあけるよう求めている市区町村もある。

  4. 名古屋市「スプレー缶類の出し方」

    「名古屋市では、不適切な穴あけ方法による火災や事故の防止のため、中身を完全に使い切って、穴をあけずに出していただくこととしています。」と、理由まで添えて穴をあけないよう案内している。

    適用範囲:更新日 2025年10月24日。名古屋市の案内。/確認日 2026-10-06

    注意:「名古屋市では」と主語を限った書き方になっている。全国の方針ではない。

  5. 長野市「スプレー缶(エアゾール缶)、カセットボンベ缶の出し方」

    手順の2番目として「ホームセンター等で売られている穴あけ器で缶の1~2箇所に穴を開けてください。」と、穴をあけるよう案内している。使い切れない場合の相談先として「カセットボンベ缶を使い切れない場合は、一般社団法人日本ガス石油機器工業会カセットボンベお客様センター(0120-14-9996)までお問い合わせください。」を示している。

    適用範囲:更新日 2026年2月25日。長野市の案内。/確認日 2026-10-06

    注意:①穴をあけないよう求めている市区町村と指示が逆になる。②注意書き(周囲に火の気のない、風通しのよい屋外で)が付いているのは手順1と手順2で、収集日に出す手順には付いていない。③当サイトは穴あけ・ガス抜きの手順そのものは扱わない。

  6. 兵庫県たつの市「カセットボンベ・スプレー缶の取り扱いにご注意ください!」

    「市では、カセットボンベやスプレー缶を捨てる場合は、穴を開けて捨てるようにお願いしています。」と記載。

    適用範囲:更新日 2025年03月31日。たつの市の案内。/確認日 2026-10-06

    注意:当サイトは穴あけの手順を紹介しない。ここでは「市区町村で指示が逆になっている」ことの裏づけとしてのみ引く。

  7. 東京都港区「危険物・その他の処理困難物」

    「灯油・ガソリン・エンジンオイルなど」について「区では収集できません」とし、相談先を「お近くのガソリンスタンドへお問い合わせください」としている。「塗料」の案内先として日本塗料工業会を挙げ、同じ行に「※業者の紹介のみ」と注記している。「カセット式以外のガスボンベ」の案内先として東京都エルピーガス協会と「関東高圧ガス容器管理委員会 電話番号:03-5296-0860」を挙げている。

    適用範囲:更新日 2024年3月28日。港区が収集できない品目と相談先の一覧。/確認日 2026-10-06

    注意:①相談先が示されていることと、その先が引き取ってくれることは別。塗料の欄に区自身が「※業者の紹介のみ」と書いている。②他の区市町村の扱いとは違う。

  8. 仙台市「市で収集しないものの相談先(その他)」

    「市で収集しない品目」として「廃油(灯油)、ガソリン、タイヤ」を挙げ、相談先を「販売店、ガソリンスタンド」としている。ペンキについて「液体状の場合、市では収集しません。使い切れない場合は、販売店やメーカーにお問い合わせください。」と記載。表には「火薬類、劇薬、毒物、農薬」→「販売店、メーカー」の行がある。プロパンガスボンベの相談先は「容器に記載の所有者または占有者」とし、所有者が不明の場合は一般社団法人宮城県LPガス協会への問い合わせを案内している。カセットボンベについては「カセットボンベのガスの抜き方は、カセットボンベお客さまセンター…へお問い合わせください。」としている。

    適用範囲:更新日 2025年7月11日。仙台市が収集しない品目と相談先の表。/確認日 2026-10-06

    注意:見出しが「相談先」であり、引き取り先として確定しているわけではない。仙台市の扱いで、他の市区町村には当てはまらない。

  9. 東京都大田区「区では収集できないもの」

    区では収集できないものとして「石油類(ガソリン・軽油・灯油・シンナー・エンジンオイル・塗料など)」「毒物及び劇物」を挙げている。「灯油が入ったままの石油ストーブ類(灯油を抜けば粗大ごみとして収集できます。)」という記述もある。あわせて「お困りのときは、ごみ減量推進課や清掃事務所にお問い合わせください。」と区自身の窓口を示している。

    適用範囲:更新日 2022年4月1日。大田区が収集できない品目の一覧。/確認日 2026-10-06

    注意:①灯油を抜けば粗大ごみとして出せるという扱いは大田区の案内で、他の区市町村で同じとは限らない。②抜いた灯油の処分先はこのページには書かれていない。

  10. 横浜市消防局「許可や届出が必要な危険物の量」

    「指定数量の5分の1以上指定数量未満の危険物(以下「少量危険物」といいます。)の貯蔵・取扱いをする場合は届出が必要です。」と記載。第4類の表で第1石油類(非水溶性)200リットルの例に「ガソリン、ベンゼン、ラッカーシンナー」、第2石油類(非水溶性)1,000リットルの例に「軽油、灯油、合成樹脂塗料用シンナー、合成樹脂クリヤー塗料」を挙げている。身近な例として「・塗料を一斗缶で保管している」を挙げる。複数の危険物を扱う場合の計算例として、ガソリン180リットルと灯油800リットルを貯蔵する場合は商の和が1以上で許可が必要、軽油300リットルとアルコール類120リットルを貯蔵する場合は5分の1以上1未満で届出が必要としている。10日以内の仮貯蔵・仮取扱いについては消防署長の承認が要ると記載。

    適用範囲:最終更新日 2026年8月6日。横浜市消防局のページ。/確認日 2026-10-06

    注意:①横浜市の案内で、届出の有無は市町村の火災予防条例によって決まる。②このページに一般家庭を除くという記述は無いが、含むとも書かれていない。③指定数量の種類ごとの数値は国の政令で決まっており、こちらは解説として引く。

  11. 山梨県「使用しない高圧ガスボンベの処分(廃棄)について」

    「LPガスや酸素ガスなどの高圧ガスボンベは、使わなくなったら速やかに販売業者に返却することとなっております。」と記載。「使わなくなった高圧ガスボンベについては、放置せず、購入した販売店に連絡し引き取りを依頼しましょう。」「販売店が不明な場合には、容器に記載してある所有者に連絡し、引き取りを依頼しましょう。」と案内し、販売店も所有者も分からないときの相談先として関東高圧ガス容器管理委員会山梨県支部を挙げている。保管についても「なお、高圧ガス容器は、日の当たる場所など温度が40度以上となる場所に保管すると、容器の中のガスが噴き出す危険性があるため、涼しい場所に保管しましょう。また、屋外に放置すると雨水等で容器が腐食し、破裂するおそれがあります。」と記載。

    適用範囲:更新日 2026年6月10日。山梨県のページ。/確認日 2026-10-06

    注意:①「返却することとなっております」と書かれているが、根拠となる法律の条番号は示されていない。当サイトは高圧ガス保安法の条文を確認していないため、法律上の義務として断定しない。②40度という数値と「危険性がある」「おそれ」という留保つきの表現をそのまま引く。

  12. 一般社団法人 愛知県LPガス協会(PDFは愛知県のサイトに掲載)「LPガス容器を放置しないでください!(LPガス保安啓発チラシ)」

    「LPガス容器を一般ゴミ、不燃ゴミ、粗大ゴミとして絶対に出さないでください。」「使用しなくなった容器は速やかに販売店へ返却してください。」と記載。カセットボンベについては「各自治体の分別方法に従い処分しましょう。」としている。

    適用範囲:1ページ目の発行主体の表示は一般社団法人愛知県LPガス協会。2ページ目に愛知県防災安全局防災部消防保安課産業保安室の連絡先が1行だけ記載されている(2ページ目は別主題)。/確認日 2026-10-06

    注意:①愛知県のサイトに置かれているが、1ページ目に県の名は無く、県の文書として引くことはできない。業界団体の啓発資料として扱う。②発行日の表示が見当たらない。③このPDFはウェブ防御の仕組みの後ろにあり、そのままの取得ではPDF本体に到達しない(HTTPのステータスが200でも中身がPDFでないことがある)。当サイトは本体を取得して照合した。

  13. 鳥取県「農薬の使用にあたっては・・・」

    「農薬は一般的な自治体のごみ回収に出すことはできません。」とし、処分方法として①購入した販売店に相談②JAに相談③お住まいの自治体の廃棄物担当に相談④担当が案内する産業廃棄物処理業者に連絡して処分する(有料)という4段を番号付きで示している。廃棄物処理法上の区分を「事業者:産業廃棄物/一般の方:一般廃棄物 ※大量の農薬の場合は、「産業廃棄物」と見なされます。」と整理。「適当に処分すると法律(農薬取締法)に抵触しますので、未使用、使用に関わらず農薬を河川や水路(用水路、排水路)に流すこと、土に埋めることは厳禁です。」と記載し、廃棄物処理法第25条にも触れている。禁止行為として「他の容器には移し替えない。」「容器内に農薬を残したままで廃棄しない。」を挙げる。「なお、家庭園芸用農薬の空容器については、処分方法が異なる場合がありますので、お住まい市町村の廃棄物担当に確認してください。」とも書いている。県の相談窓口として農林水産政策課・生産振興課の担当名と電話番号を明示している。

    適用範囲:鳥取県のページ。農薬の使用と処分についての案内。/確認日 2026-10-06

    注意:①JAについては「回収してもらえるケースがあります。具体的な規定・費用などは地域によって異なるため、お近くのJAに問い合わせをしてください。」と留保が付いており、全国一律の制度ではない。②「大量の農薬」が何キログラムからなのかは示されていない。そのため「家庭から出る農薬は一般廃棄物です」と言い切ることはできない。③県のページにある費用の目安(1キログラムあたりの概算と、水銀等を含む場合の記述)は県自身が「目安」と書いているため、当サイトの方針では採らない。④原文に「市長村」という誤記がある。⑤鳥取県の案内で、他県の扱いとは違う。

  14. 岡山県(農産課)「農薬を使用する皆さんへ」

    「農薬の空き容器、空き袋または使用期限が切れた農薬等の処理は、廃棄物処理業者に処理を委託する等により、適切に行いましょう。」と記載。保管について「農薬を他の容器に移し替えての保管は、誤飲、誤用の原因となるので、絶対に止めてください。」としている。

    適用範囲:2025年6月1日更新。ページの表題は「農薬を使用する皆さんへ」。/確認日 2026-10-06

    注意:①ページ内に載る通知の見出しをページの表題として引かないこと。②家庭の物置に残った少量の園芸用薬剤を想定した記述だとは書かれていない。③具体的な業者名・窓口は示されていない。

  15. 農林水産省「農薬の適正な使用・保管(GAPオンライン研修資料)」

    「特に、毒物や劇物に該当する農薬については、それぞれを区別した上で、鍵をかけて保管、管理しなければなりません。また、危険物に指定される農薬(油剤、乳剤など第○石油類に分類される農薬等)については、消防法に従った管理(危険物表示の実施、消火設備等の用意など)が要求されます。」と記載。「毒物・劇物の容器および被包に「医薬用外毒物」または「医薬用外劇物」の表示を行い、保管場所にも同様に表示を行う。」「発火性または引火性を有する危険物に該当する農薬については、危険物に該当しない農薬と分けて保管し、火気厳禁などの危険物表示を行う。」とも書いている。「最終有効年月を過ぎた農薬は誤使用を防ぐために区分して保管し、廃棄物処理業者へ依頼すること等により適正に処分する。」という記述もある。

    適用範囲:農業者向けのGAP研修資料。取得したPDFの内部ページ番号は3から始まり、より大きな資料の一部である。/確認日 2026-10-06

    注意:①農業者向けの研修資料であり、家庭の物置を想定した文書ではない。②農薬が毒物・劇物や消防法の危険物に当たる場合があるという整理を一次情報で示した箇所として引く。個別の製品が当たるかどうかの判定には使えない。

  16. 農林水産省「農薬の販売」

    本文に「このため、有効期限切れの農薬が使用されることのないよう、最終有効年月を過ぎた農薬の販売はしないでください。」と記載(「最終有効年月の過ぎた農薬は販売しないでください。」は見出し側の表記)。あわせて「販売者の届出をせずに、フリーマーケットサイトやオークションサイトに農薬を出品していたことで、検挙された事例が発生しています。」と記載し、「※ 農薬取締法第17条第1項(販売者の届出)の規定に違反した場合は、6ヶ月以下の懲役若しくは 30万円以下の罰金、又はこれらの併科の対象になります。」としている。販売が禁止される例として「ラベルが剥がれた農薬、小分けされた農薬」を挙げ(農薬取締法第18条第1項)、違反は3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金とされている。使用者側については、容器又は包装に表示された最終有効年月内に使用するよう努めることとされているとして、農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令(平成15年農林水産省・環境省令第5号)第2条第2項を根拠に挙げている。

    適用範囲:農林水産省の販売者向けのページ。2026-10-06に確認。/確認日 2026-10-06

    注意:①このページは販売する側に向けた案内で、買った店が引き取る義務については何も書いていない。②罰則の金額は法令の罰則で、処分費用とは無関係。③当サイトは、ここで根拠に挙げられている省令の条文をe-Govで照合していないため、使用者側の努力義務の中身には踏み込まない。

  17. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/総務省「消防法 第九条の四(指定数量未満の危険物)・第十条(指定数量以上の危険物)」

    第九条の四第一項は「危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物(中略)の貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。」と定める。第十条第一項は「指定数量以上の危険物は、貯蔵所(中略)以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所以外の場所でこれを取り扱つてはならない。」とし、続けて「ただし、所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を、十日以内の期間、仮に貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。」というただし書を置く。第十条第二項は、二以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う場合の扱いを定めている。別表第一の備考第十四号は「第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が二一度以上七〇度未満のものをいい」、備考第十二号は「第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他一気圧において引火点が二一度未満のものをいう。」と定める。

    適用範囲:施行日 2025-06-01。e-Gov法令データAPIで条文本文を取得して照合(2026-10-06)。/確認日 2026-10-06

    注意:①第九条の四第一項は、指定数量未満の危険物について規制が無くなるという条文ではなく、基準を決める主体を市町村条例に委ねている条文。実際に届出が要るかは住んでいる市町村の火災予防条例で決まる。②第十条第一項にはただし書があるので、ここを切って断定してはいけない。③第十条第二項に家庭を除く文言は無いが、含むとも書かれていない。④別表第一の備考は、第二石油類・第三石油類・第四石油類から「塗料類その他の物品であつて」一定のものを除くとしており、除外の中身は総務省令にある。当サイトはその省令を確認していないため、手元の塗料が危険物に当たるかは判定しない。なお「組成等を勘案して」とあるのは備考第十四号で、第十五号・第十六号は「組成を勘案して」と表記が異なる。

  18. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/総務省「危険物の規制に関する政令 第一条の十一(危険物の指定数量)・別表第三」

    別表第三の第四類では、第一石油類(非水溶性液体)が200リットル、第二石油類(非水溶性液体)が1,000リットル、第三石油類(非水溶性液体)が2,000リットル、第四石油類が6,000リットル、動植物油類が10,000リットルとされている。

    適用範囲:施行日 2026-04-04。e-Gov法令データAPIで条文本文を取得して照合(2026-10-06)。/確認日 2026-10-06

    注意:①この数量は「指定数量」で、この量までなら自由に置いてよいという意味ではない。指定数量未満の基準は市町村条例に委ねられている(消防法第九条の四第一項)。②水溶性か非水溶性かで数量が変わる。③手元の製品がどの石油類に当たるかは、当サイトでは判定しない。

  19. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省「毒物及び劇物取締法 第二条・第十二条第一項・第十五条の二・別表第二」

    第十五条の二は「毒物若しくは劇物又は第十一条第二項に規定する政令で定める物は、廃棄の方法について政令で定める技術上の基準に従わなければ、廃棄してはならない。」と定める。第二条第二項は劇物を別表第二に掲げる物であって医薬品及び医薬部外品以外のものとしている。第十二条第一項は「毒物劇物営業者及び特定毒物研究者は、毒物又は劇物の容器及び被包に、「医薬用外」の文字及び毒物については赤地に白色をもつて「毒物」の文字、劇物については白地に赤色をもつて「劇物」の文字を表示しなければならない。」と定める。別表第二の第五号には「二―イソプロピル―四―メチルピリミジル―六―ジエチルチオホスフエイト(別名ダイアジノン)」が挙げられ、第九十四号は「前各号に掲げる物のほか、前各号に掲げる物を含有する製剤その他の劇性を有する物であつて政令で定めるもの」としている。

    適用範囲:施行日 2025-06-01。e-Gov法令データAPIで条文本文を取得して照合(2026-10-06)。/確認日 2026-10-06

    注意:①別表第二第五号は、その物自体を濃度の条件なしに劇物としている。濃度による除外がかかるのは第九十四号の委任を受けた政令が指定する製剤の側で、両者を混ぜると「濃度が低ければ劇物でない」という誤った読みになる。②劇物は医薬品及び医薬部外品以外のものに限られるため、家庭の殺虫剤などではこの除外が効くことがある。③第十二条第一項の表示義務は毒物劇物営業者と特定毒物研究者にかかるもので、容器の表示は読者にとって手がかりにはなるが、表示が無いことが毒物・劇物でないことの証明にはならない。④第十五条の二の委任を受けた技術上の基準(施行令第四十条)は、家庭で実施できる手順として紹介できる性質のものではない。

  20. デジタル庁 e-Gov法令検索(法令データAPI)/厚生労働省「毒物及び劇物指定令 第二条第一項(劇物に指定する製剤)」

    第二条第一項の柱書は「法別表第二第九十四号の規定に基づき、次に掲げる物を劇物に指定する。」とし、「ただし、毒物であるものを除く。」というただし書を置く。第十号は、ダイアジノンを含有する製剤を劇物としつつ「ただし、二―イソプロピル―四―メチルピリミジル―六―ジエチルチオホスフエイト五%(マイクロカプセル製剤にあつては、三〇%)以下を含有するものを除く。」と定めている。同じ項には、ほかの成分についても一%以下・一・五%以下などで除外される号が並ぶ。

    適用範囲:施行日 2025-11-01。e-Gov法令データAPIで条文本文を取得して照合(2026-10-06)。項番号は第二条第一項第十号(同政令の附則も「第二条第一項第百号の八」という形で項を明示している)。/確認日 2026-10-06

    注意:①この除外は製剤についてのもので、法律の別表第二が直接掲げている物(原体)には及ばない。②当サイトは、手元の製品がどの号に当たるかを判定しない。製品名や成分名だけでは濃度が分からない。