「更地にすると固定資産税が6倍」は、どの公的資料にも書いていない
更地にすると固定資産税が6倍という言い方の根拠を探しました。条文にあるのは課税標準が価格の6分の1という割合で、税額の倍率ではありません。15の自治体ページと総務省のページを調べても6倍の記述は1件もありませんでした。
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「空き家を解体すると固定資産税が6倍になる」という話は、庭じまいを考えるときに必ず出てきます。地方税法の条文にも、総務省と15の自治体のページにも、「6倍」と書いたものは1件もありませんでした。
このページの結論
- 条文にあるのは「課税標準が価格の六分の一」という割合で、税額の倍率ではありません
- 地方税法・総務省のページ・15の自治体ページを調べて、「6倍」という記述は0件でした
- ただし「変わらない」わけでもありません。自治体は「上がる場合があります」と書いています
- 倍率が計算できない理由は、特例の割合と実際の課税標準額が別の段で決まるからです
「6」はどこから来ているのか
出どころは地方税法349条の3の2第2項です。
地方税法349条の3の2(原文)
第1項(住宅用地)
…住宅用地…に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条及び前条第十一項の規定にかかわらず、当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の三分の一の額とする。
第2項(小規模住宅用地)
住宅用地のうち、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める住宅用地に該当するもの(以下この項において「小規模住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は…当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の六分の一の額とする。一 住宅用地でその面積が二百平方メートル以下であるもの 当該住宅用地
これは「課税標準」の割合です。 課税標準とは税額の計算のもとになる額で、税額そのものではありません。条文は税額の倍率について何も定めていません。
総務省のページも、同じことを割合として説明しています。
(出典:総務省「やさしい地方税|固定資産税」/確認日 2026-10-06)200m2以下の住宅用地は、課税標準額が価格の6分の1に軽減されます。200m2を超える住宅用地は、超えた部分の課税標準額が価格の3分の1になります。
「6倍」と書いた資料は1件もなかった
調べた範囲
- 地方税法(e-Gov法令データAPIで条文を取得): 住宅用地の特例を定める第349条の3の2に「六倍」という倍率の記述はありません
- 総務省「やさしい地方税」: 「6倍」の文字列は0件
- 自治体15ページ(横浜市2・大阪市・幸手市・広島市・杉戸町・桜川市・石岡市・明石市・印西市・鹿児島市・東大和市・薩摩川内市・うるま市・湯沢町): 「6倍」「6倍」の記述は0件
明石市が書いているのは「更地の場合や店舗などの敷地として利用されている土地と比べて税負担が最大で6分の1まで抑えられています」で、これは軽減の割合の説明です。
住宅用地に当たるかどうかで線が引かれる
「十倍」の線
施行令52条の11第2項第1号は、住宅用地の面積を「当該家屋の床面積の十倍の面積」までとしています。横浜市も注釈で「住宅用地の範囲は、家屋の床面積の10倍までとなります。」と書いています。
庭が広い家では、この線が先に効くことがあります。 床面積が小さければ、十倍の面積が200㎡を下回ることもあります(例:床面積15㎡なら150㎡)。どちらの線が先に来るかは、床面積と地積を測らないと分かりません。
(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「地方税法施行令 第52条の11(住宅用地の範囲)」/確認日 2026-10-06)勧告を受けると、住宅用地から外れる
349条の3の2第1項の括弧書きは、住宅用地から次を除くとしています。
空家等対策の推進に関する特別措置法…第十三条第二項の規定により所有者等…に対し勧告がされた同法第十三条第一項に規定する管理不全空家等及び同法第二十二条第二項の規定により所有者等に対し勧告がされた同法第二条第二項に規定する特定空家等の敷地の用に供されている土地を除く
引き金は「勧告」です。空き家であること・老朽化していることではありません。大阪市も「市長が特定空家等または管理不全空家等として、…空家法に基づく勧告を行った場合は、これにかかる敷地について住宅用地の課税標準の特例の対象から除外されることになります。」と書いています。 その勧告に至るまでに空家法13条が何を先に求めているのか、どの年度の税から外れるのかは勧告までの順番と、特例が外れる時点で条文と自治体の案内に沿って整理しています。
倍率が計算できない理由——負担調整措置
特例が外れても、課税標準額がそのまま6倍になるわけではありません。もう1段あります。
地方税法附則18条の負担調整措置です。横浜市が令和8年度の表で説明しています。
| 区分 | 負担水準 | 課税標準額 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地・一般住宅用地 | 100%未満 | 前年度課税標準額+(本則課税標準額×5%)(出典:横浜市「固定資産税(土地)の税額計算の仕組み/住宅用地に対する課税標準の特例」/確認日 2026-10-06) |
| 商業地等(非住宅用地) | 70%超 | 価格の70%まで引下げ |
| 商業地等(非住宅用地) | 60%以上70%以下 | 前年度課税標準額に据置き |
| 商業地等(非住宅用地) | 60%未満 | 前年度課税標準額+(価格×5%) |
ここが計算できない
特例が外れた年の「前年度課税標準額」がどう決まるかを示した公的な計算例は、見つかりませんでした。
横浜市の表は通常の年度の計算を示したもので、特例が外れた年の事例ではありません。そのため、
- 「6分の1」と「60%・70%」を掛け合わせた倍率
- 「◯年目に◯倍になる」という見通し
は、どちらもこの表からは出てきません。条文は上限・下限・据置きを定めるだけで、特例が外れた年の計算例は示していません。
横浜市は、同じページでこうも書いています。
これにより、価格が据え置かれた場合でも税額が上がることがあります
総務省も負担調整措置を「納税者の負担感に配慮し、評価額に対して低い場合や評価額が急激に上昇した場合でも税負担をゆるやかに上昇させるよう」講じられている仕組みと説明し、評価については「土地や家屋の固定資産は、3年に一度評価が見直されます」としています。
都市計画税も別にある
地方税法702条の3は、都市計画税側の特例を定めています。一般住宅用地は「価格の三分の二」、小規模住宅用地は「価格の三分の一」です。固定資産税とは割合が違います。
条番号を取り違えやすい
附則18条は固定資産税の宅地等の負担調整で、都市計画税の特例は本則702条の3です。都市計画税側の負担調整や農地の負担調整は別の条に置かれているため、条番号はお読みになる時点の条文でお確かめください。
附則17条・18条は「令和六年度から令和八年度まで」という年度限定の規定で、年度が替われば条番号ごと差し替わります。このページの条番号も、お読みになる時点では古くなっている可能性があります。
自治体の書き方は分かれている
同じ論点で、断定する自治体と留保を付ける自治体があります。
家屋分が消える効果もある
明石市の説明です。
家屋の取り壊しにより、住宅用地に対する課税標準の特例措置の適用が外れる場合は、家屋の減額分よりも、土地の増額分による影響の方が大きくなる場合があります
家屋分が消える効果と、土地分が増える効果の両方があることが公式に説明されています。土地だけを見た比較では、動く方向が決まりません。
当サイトは、断定しない側の書き方に合わせます。 自分の土地でどうなるかは、評価額・面積・負担水準・都市計画税の有無で変わるため、市区町村の固定資産税の担当課に聞いて確かめてください。
1月1日が基準。年の途中では変わらない
地方税法359条と702条の6は、固定資産税・都市計画税の賦課期日をいずれも「当該年度の初日の属する年の一月一日とする」と定めています。
自治体の記述
- 広島市: 「年の中途で家屋を取り壊されても、その年の4月1日から始まる年度の固定資産税は、その年の1月1日現在の所有者に全額(一年度分)課されます」
- 明石市: 「年の途中で家屋を取り壊しても、今年度分の固定資産税額は変わりません」
- 薩摩川内市: 「固定資産税の還付はありません」
- 桜川市: 「所有期間に応じて税金を減額することはできませんので、ご了承ください」
「滅失した」かどうかは現況で判断される
東大和市の説明です。
1月1日(賦課期日)時点で屋根や周壁などが壊され、外気遮断性を失ったり居宅としての目的を果たせない状態となったりした場合
(出典:東大和市/桜川市/石岡市/鹿児島市/湯沢町/印西市/うるま市/杉戸町「家屋を取り壊したときの届出(8市町の様式名・期限・判断)」/確認日 2026-10-06)家屋の滅失については登記上の日付ではなく現況で判断します
解体工事をいつ始めるかより、1月1日に建物がどういう状態かが効きます。
届出は二本立て
登記されている家屋
不動産登記法57条
建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人…は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
同法164条1項
(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「不動産登記法 第57条(建物の滅失の登記の申請)・第164条第1項」/確認日 2026-10-06)…第五十七条…の規定による申請をすべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。
「十万円以下」は法令が定める上限で、実際に課されるかは別問題です。また過料は刑罰の罰金ではありません。 名義が亡くなった方のままになっている場合は、相続登記の側にも申請の期限が定められており、同じ164条1項が過料を定めています(相続登記の期限と過料の仕組み)。3年の期限に間に合わないときに、期限の義務だけをいったん止める相続人申告登記もあります。当サイトは読者に登記手続を自分で行うよう勧めません。申請を誰が出すかは、管轄の法務局でお確かめください。
登記されていない家屋
自治体への届出です。様式名も期限も市区町村で違います。
| 自治体 | 様式名・期限 |
|---|---|
| 桜川市 | 「家屋滅失届」/「必ず取り壊した年の年末までに手続きをしてください」 |
| 石岡市 | 「滅失登記の申請が12月末日までに間に合わない場合は、市に家屋の滅失届の申請を行ってください」(登記されている家屋で、登記が間に合わないときの案内) |
| 鹿児島市 | 「家屋滅失届」/「取り壊した年の年末までに電話等によるご連絡が必要です」 |
| 湯沢町 | 「家屋滅失届」/「毎年1月1日(賦課期日)までに滅失した家屋について届出を行ってください」 |
| 杉戸町 | 「建物滅失届」 |
| 印西市 | 「未登記家屋滅失届」 |
| 明石市 | 「家屋に関する届出書(滅失)」 |
| 薩摩川内市 | 「家屋取り壊し届出書」 |
湯沢町は、必要書類が「届出書、建物滅失証明書」、提出時期が「随時」、手数料が「なし」と表に明記しています(代理提出可・郵送可)。手数料「なし」は湯沢町の案内です。手数料や提出時期はほかの市区町村では違うことがあるため、お住まいの市区町村の案内でお確かめください。
遅れると不利に働く
3つの例
- 杉戸町: 「賦課期日(1月1日)の時点で、滅失登記の完了が遅れた場合(未登記家屋の場合は、『建物滅失届』が提出されていない場合)は、その年の固定資産税が課税される場合があります」
- 印西市: 解体日を証明できない場合「届け出があった翌年度から滅失扱いとさせていただきます」
- うるま市: 「滅失から数年経過し滅失届をご提出され、その間住宅特例が適用されていた場合は、遡って特例の除外を行うため過去の土地課税について追徴課税が生じる場合がございます」
解体したら、その年のうちに手続きを済ませる——これがこのページで最も実務的な結論です。
住宅用地の申告が必要な自治体がある
地方税法384条第2項は、賦課期日に住宅用地から住宅用地以外への変更があった場合、市町村長が「当該市町村の条例の定めるところによつて」所有者に申告させることができるとしています。
「申告させることができる」=市町村が条例で定めたときに義務が生じる規定です。全国一律ではありません。
実際に運用している例として、大阪市は「住宅を取り壊した場合」に住宅用地の申告書の提出を求め、申告期限を「毎年1月31日」としています。桜川市も「住宅用地から住宅用地以外の土地への変更があった場合、住宅用地申告書の提出していただく必要があります。」と書いています。
(出典:大阪市「住宅用地の申告/特定空家等による特例措置の除外」/確認日 2026-10-06)建替え中は特例が続くことがある
横浜市は「1月1日(賦課期日)現在、住宅を建替え中の土地についても、一定の要件を満たす場合には、住宅用地の課税標準の特例の対象となります」として、「申告書等の提出が必要となる場合があります」と案内しています。建替え中の特例の要件や申告書の名称・期限は市区町村ごとに違うため、お住まいの市区町村でお確かめください。
解体したあとに建てる予定があるなら、先に確認する価値があります。
確認する順番
業者に確認したいこと
- 自分の市区町村の資産税課に、解体後の土地の区分がどうなるかを聞く
- (登記されている家屋なら)滅失登記の申請を誰がするか。解体業者が代行するか
- (登記されていない家屋なら)自治体の届出の様式名と期限
- 届出の期限が「取り壊した年の年末まで」になっていないか
- 住宅用地の申告書の提出が必要か。期限はいつか(大阪市は1月31日)
- 建替え予定があるなら、建替え中の特例の要件と申告の要否
- 解体日を証明する書類(建物滅失証明書など)を業者から受け取れるか
- 都市計画税が課されている地域かどうか
このページで書けないこと
- 「◯倍になる」という倍率。 条文・総務省・15自治体のどこにも書かれていません
- 特例が外れた年の具体的な税額の計算。 公的な計算例が見つかりませんでした
- 自分の土地がどうなるか。 評価額・面積・負担水準・都市計画税の有無・床面積の十倍の線で変わります
- 「解体すれば翌年度から家屋分は必ずゼロ」。杉戸町は「その年の固定資産税が課税される場合があります」、印西市は「届け出があった翌年度から滅失扱い」としています
費用の全体像は庭じまいの費用、解体で使える補助金は庭じまいで使える補助金にまとめています。
よくある質問
家を解体して更地にすると固定資産税は6倍になりますか
では税額は変わらないのですか
なぜ倍率が計算できないのですか
年の途中で解体したら、その年の税金はどうなりますか
解体したら何か届出が必要ですか
確認した情報源
制度や料金は地域と時期で変わります。掲載しているのは確認日時点の内容です。実際の手続きは、 該当する自治体・事業者の最新の案内で確認してください。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「地方税法 第349条の3の2・第359条・第384条・第702条の3・第702条の6・附則第17条・第18条」
第349条の3の2第1項は、住宅用地を「専ら人の居住の用に供する家屋又はその一部を人の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの」と定義し、その固定資産税の課税標準を「当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の三分の一の額」とする。同項の括弧書きは、住宅用地から「空家等対策の推進に関する特別措置法…第十三条第二項の規定により所有者等…に対し勧告がされた同法第十三条第一項に規定する管理不全空家等及び同法第二十二条第二項の規定により所有者等に対し勧告がされた同法第二条第二項に規定する特定空家等の敷地の用に供されている土地を除く」とする。第2項は「住宅用地のうち…小規模住宅用地…に対して課する固定資産税の課税標準は…価格の六分の一の額とする。一 住宅用地でその面積が二百平方メートル以下であるもの 当該住宅用地」とする。第702条の3は都市計画税の特例を定め、一般住宅用地は「価格の三分の二」、小規模住宅用地は「価格の三分の一」。第359条と第702条の6は、固定資産税・都市計画税の賦課期日をいずれも「当該年度の初日の属する年の一月一日とする」と定める。第384条第2項は「市町村長は、当該年度に係る賦課期日において住宅用地から住宅用地以外の土地への変更があり…当該土地の所有者に、当該市町村の条例の定めるところによつて、その旨を申告させることができる。」とする。附則第17条第4号は「商業地等 宅地等のうち住宅用地以外の宅地及び宅地比準土地…をいう」と定義する。附則第18条は負担調整措置を定め、第1項は前年度課税標準額に「価格…に百分の五を乗じて得た額を加算した額」を上限とし、第2項は商業地等について価格の「十分の六」、第3項は「十分の二」、第5項は負担水準が高い場合の「十分の七」を定める。
適用範囲:全国。2026-10-05に e-Gov法令データAPI(法令ID 325AC0000000226)で取得して照合。law_revision_id は 325AC0000000226_20261001_508AC0000000002、施行日2026-10-01。/確認日 2026-10-06
注意:★「六分の一」「三分の一」は課税標準(税額の計算のもとになる額)の割合であって、税額の倍率ではない。この条文から「更地にすると税額が6倍」は導けない。/第1項が全体を3分の1、第2項が小規模部分を6分の1に上書きする構造で、自治体の「200㎡を超えた部分が3分の1」という説明とは条文の組み立て方が違う(結果は同じ)。/住宅用地から除外される引き金は「勧告」であって、空き家であること・老朽化ではない。/「住居の数」の認定は第3項で総務省令に委ねられており、アパート等の数え方はこの条文だけでは決まらない。/附則第17条・第18条は「令和六年度から令和八年度まで」と年度限定の規定で、年度が替われば条番号ごと差し替わる。/附則第18条は上限・下限・据置きを定めるだけで、特例が外れた年の具体的な計算例は示していない。/第384条第2項は「申告させることができる」=市町村が条例で定めたときに申告義務が生じる任意規定で、全国一律に申告義務があるとは書けない。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「地方税法施行令 第52条の11(住宅用地の範囲)」
第2項第1号は、専ら人の居住の用に供する家屋の敷地について「当該土地(当該土地の面積が当該家屋の床面積の十倍の面積を超える場合には、当該十倍の面積に相当する土地とする。)」と定める。第1項は併用住宅について、居住部分の割合が四分の一以上の家屋を対象とする。
適用範囲:全国。2026-10-05に e-Gov法令データAPI(法令ID 325CO0000000245)で取得して照合。law_revision_id は 325CO0000000245_20260822_508CO0000000251、施行日2026-08-22。/確認日 2026-10-06
注意:★「十倍」は面積の限度であって、税率でも倍率でもない。/第2項第1号の対象からは「別荘部分を有する専用住宅」が除かれ、第2項柱書は別荘部分の床面積の割合が四分の三を超える家屋の敷地を対象外とするなど、限定が重なる。/個別の土地がこの限度を超えるかは床面積と地積を測らないと分からないため、当サイトは「あなたの庭は対象外です」と書けない。/併用住宅は第2項第2号の表(居住部分の割合に応じた率)を先に掛けるため、専用住宅と計算の順が違う。
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「不動産登記法 第57条(建物の滅失の登記の申請)・第164条第1項」
第57条は「建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人…は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。」と定める。第164条第1項は、申請義務がある者が「正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。」と定める。
適用範囲:全国。2026-10-05に e-Gov法令データAPI(法令ID 416AC0000000123)で取得して照合。law_revision_id は 416AC0000000123_20260624_508AC0000000046、施行日2026-06-24。/確認日 2026-10-06
注意:★「十万円以下の過料」は法令が定める上限であって、実際に課されるかは別問題。/過料は刑罰の罰金ではないので「罰金」と書けない。/第164条第1項は第57条以外の多数の条文を併せて列挙している。/第57条は登記されている建物の話で、未登記家屋には適用されない(未登記家屋は自治体への届出の世界)。/当サイトは読者に登記手続を自分で行うよう勧めない。
- 総務省「やさしい地方税|固定資産税」
「200m2以下の住宅用地は、課税標準額が価格の6分の1に軽減されます。200m2を超える住宅用地は、超えた部分の課税標準額が価格の3分の1になります。」負担調整措置について「納税者の負担感に配慮し、評価額に対して低い場合や評価額が急激に上昇した場合でも税負担をゆるやかに上昇させるよう負担調整措置という仕組みが講じられています。」評価について「土地や家屋の固定資産は、3年に一度評価が見直されます」。
適用範囲:総務省「やさしい地方税」内の固定資産税の解説。取得日2026-10-05。ページ内の税収の数値は2024(令和6)年度のもの。/確認日 2026-10-06
注意:★このページにも「6倍」という倍率の記述は無い(文字列検索で0件)。軽減される割合の説明だけ。
- 横浜市「固定資産税(土地)の税額計算の仕組み/住宅用地に対する課税標準の特例」
特例のページ(最終更新日2026年4月8日)の表は3行で、第3行が「非住宅用地/店舗、工場等の住宅以外の敷地や空地/価格=本則課税標準額/価格=本則課税標準額」。注釈に「住宅用地の範囲は、家屋の床面積の10倍までとなります。」、備考に「アパート、マンション等の場合は、(戸数×200㎡)以下の部分が小規模住宅用地となります。」。「1月1日(賦課期日)現在、住宅を建替え中の土地についても、一定の要件を満たす場合には、住宅用地の課税標準の特例の対象となります」として「申告書等の提出が必要となる場合があります」と案内する。税額計算の仕組みのページ(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/koseki-zei-hoken/zeikin/y-shizei/koteishisan-toshikeikakuzei/koteishisan-toshikeikakuzei-shosai/tochishikumi.html ・最終更新日2026年4月1日)は負担調整措置を表にしており、小規模住宅用地・一般住宅用地で負担水準100%未満のときは「前年度課税標準額+(本則課税標準額×5%)」、商業地等(非住宅用地)では負担水準70%超は「価格の70%まで引下げ」、60%以上70%以下は「前年度課税標準額に据置き」、60%未満は「前年度課税標準額+(価格×5%)」。同ページは「これにより、価格が据え置かれた場合でも税額が上がることがあります」とも書いている。
適用範囲:横浜市。令和8年度の税額計算の仕組みと住宅用地の特例。2ページの最終更新日は別(特例=2026年4月8日、仕組み=2026年4月1日)。/確認日 2026-10-06
注意:★更地(空地)は「非住宅用地」で課税標準額=価格そのもの、と市が明記している数少ない記述。/★特例の割合(6分の1・3分の1)と、実際に適用される課税標準額は別の段で決まる。負担調整措置が挟まるため、特例が外れた年に課税標準額がどこまで動くかはこの表だけでは決まらない。/当サイトはこの表から倍率を計算しない。
- 大阪市「住宅用地の申告/特定空家等による特例措置の除外」
「住宅用地の認定を行うため、次のような場合は、住宅用地の申告書を提出してください。…住宅を取り壊した場合」とし、申告期限を「毎年1月31日」とする。あわせて「市長が特定空家等または管理不全空家等として、…空家法に基づく勧告を行った場合は、これにかかる敷地について住宅用地の課税標準の特例の対象から除外されることになります。」と書いている。
適用範囲:大阪市。住宅用地の申告の実例と、空家法の勧告による特例除外の案内。/確認日 2026-10-06
注意:★地方税法384条第2項の「条例の定めるところによつて」申告させる、という規定が実際に運用されている例。申告期限が定められているので、解体したら手続きがあると考えたほうがよい。桜川市も「住宅用地から住宅用地以外の土地への変更があった場合、住宅用地申告書の提出していただく必要があります。」と書いている(https://www.city.sakuragawa.lg.jp/kurashi/tetsuzuki/tax/koteishisanzei/page002058.html )。
- 幸手市/広島市/杉戸町/桜川市/石岡市/明石市「家屋を取り壊したときの土地の税額についての自治体の案内(6市町)」
同じ論点でも書き方が分かれている。留保を付ける側は、幸手市「結果として固定資産税の税額が高くなることがありますので、ご注意ください」(https://www.city.satte.lg.jp/soshiki/zeimu/2/kotei_qa/6184.html )、広島市「住宅用地の特例の適用がなくなり、税額が上がる場合があります」、杉戸町「翌年度の土地の固定資産税が上がる場合があります」(https://www.town.sugito.lg.jp/page/1179.html )、桜川市「住宅を取り壊した場合、土地に対する固定資産税の税額が変わる場合があります」、印西市「土地分の固定資産税・都市計画税の税額が翌年度から変更される場合があります。(例:地目の変更、住宅用地特例の適否)」(https://www.city.inzai.lg.jp/0000020374.html )。断定する側は、石岡市「その家屋を取り壊した場合、住宅用地に対する特例が外れることになり、その土地の税額は上がります」(https://www.city.ishioka.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/zeikin/koteishisanzei/page010042.html )。明石市は「更地の場合や店舗などの敷地として利用されている土地と比べて税負担が最大で6分の1まで抑えられています」とした上で「家屋の取り壊しにより、住宅用地に対する課税標準の特例措置の適用が外れる場合は、家屋の減額分よりも、土地の増額分による影響の方が大きくなる場合があります」と説明する(https://www.city.akashi.lg.jp/zaimu/zeisei_ka/kurashi/zekin/koteshisan/faq.html )。年の途中の解体については、広島市「年の中途で家屋を取り壊されても、その年の4月1日から始まる年度の固定資産税は、その年の1月1日現在の所有者に全額(一年度分)課されます」、明石市「年の途中で家屋を取り壊しても、今年度分の固定資産税額は変わりません」、薩摩川内市「固定資産税の還付はありません」(https://www.city.satsumasendai.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/zeikin/9/4/6116.html )、桜川市「所有期間に応じて税金を減額することはできませんので、ご了承ください」。
適用範囲:6市町の案内。リンク先は広島市のページで、他はsupports内にURLを記載。/確認日 2026-10-06
注意:★「6倍」と書いている自治体は1つも無かった。 明石市の「最大で6分の1まで抑えられています」は軽減の割合の説明。/★同じ論点で「上がる場合があります」と「上がります」が分かれている。当サイトは断定しない側に合わせる。/明石市が説明しているとおり、家屋分が消える効果と土地分が増える効果の両方がある。
- 東大和市/桜川市/石岡市/鹿児島市/湯沢町/印西市/うるま市/杉戸町「家屋を取り壊したときの届出(8市町の様式名・期限・判断)」
滅失の判断は現況による。東大和市は「1月1日(賦課期日)時点で屋根や周壁などが壊され、外気遮断性を失ったり居宅としての目的を果たせない状態となったりした場合」に要件を満たさなくなるとし、「家屋の滅失については登記上の日付ではなく現況で判断します」とする。届出の期限と呼び方は市区町村ごとに違い、桜川市「必ず取り壊した年の年末までに手続きをしてください」、石岡市「滅失登記の申請が12月末日までに間に合わない場合は、市に家屋の滅失届の申請を行ってください」、鹿児島市「未登記家屋を取り壊した場合、取り壊した年の年末までに電話等によるご連絡が必要です」(https://www.city.kagoshima.lg.jp/soumu/zeimu/shisanzei/kurashi/zekin/kote/kaoku/todoke-02.html )、湯沢町「毎年1月1日(賦課期日)までに滅失した家屋について届出を行ってください」(https://www.town.yuzawa.lg.jp/soshikikarasagasu/zeimuchomimbu/zeimuka/tdokede/1498.html ・更新日2025年05月01日。必要書類は「届出書、建物滅失証明書」、提出時期「随時」、手数料「なし」、代理提出可・郵送可)。様式名も揃っておらず、「建物滅失届」(杉戸町)、「家屋滅失届」(桜川市・鹿児島市・湯沢町)、「未登記家屋滅失届」(印西市)、「家屋に関する届出書(滅失)」(明石市)、「家屋取り壊し届出書」(薩摩川内市)と異なる。手続が遅れた場合は、杉戸町「賦課期日(1月1日)の時点で、滅失登記の完了が遅れた場合(未登記家屋の場合は、『建物滅失届』が提出されていない場合)は、その年の固定資産税が課税される場合があります」、印西市は解体日を証明できない場合「届け出があった翌年度から滅失扱いとさせていただきます」、うるま市「滅失から数年経過し滅失届をご提出され、その間住宅特例が適用されていた場合は、遡って特例の除外を行うため過去の土地課税について追徴課税が生じる場合がございます」(https://www.city.uruma.lg.jp/1003003000/contents/770.html )。
適用範囲:8市町の届出の案内。リンク先は東大和市のFAQで、他はsupports内にURLを記載。/確認日 2026-10-06
注意:★登記されている家屋は法務局の滅失登記、登記されていない家屋は自治体への届出という二本立て。/★様式名・期限・呼び方が自治体で揃っていないので、他市の案内をそのまま当てはめられない。/★遅れると不利に働く(その年の課税/翌年度から滅失扱い/遡って追徴)。/湯沢町の「手数料なし」はその町の記述で、他市も無料とは書けない。
